2015年8月31日月曜日

全国大学放送コンテスト作品完成&映像の役割

今日も私はバタバタしていて、慌ただしくしていましたら、
3年生が第32回全国大学放送コンテストの作品を完成させ
ていました。
9月3日必着で京都に届かないといけないので、本日には
郵送しようということで、今日を締め切りに設定していた
ようです。

8月末、夏の終わりと共に完成で、3年生にとっては貴重な
夏の挑戦だったのではないかと思います。
ご苦労様でした。

ただ、あえて辛口で言うと・・・
もう少し早く仕上げて、何度か批評する機会を設けた方がいい。
外に出す作品としては、今までの中では、コメントする機会が
少なかったかなぁ。
完璧を目指すよりまず終わらせろ、がまだうまく実践できていな
いので、この経験を踏まえ、これからたくさん続く、ガリラボでの
イベントのクオリティを上げていってほしいと思います。
つくって、文句を言われ、修正し、また文句を言われ、さらに修正を
することを繰り返していくことが、何かを作り上げるスキルを身に
つけていく良い方法です。
文章が上手になっていくのもそうで、人に読んでもらい「よくわか
らん」と何度も批判されていない人が上手くなることはありません。
何でもそうです。


話がぽーんと飛びますが・・・
山田洋次監督が「学校」をテーマに何本か映画を作られています。
どれも素晴らしい作品ですが、その中でも好きなのが2000年に公開された
「学校IV」です。
15才の少年が家出をして、ヒッチハイクの旅に出て、その過程を経て少年が
成長する姿を描いたものです。ポスターのコピーに
  15才の頃、あなたの「学校」は、どこにありましたか。
とありますが(いいですね、このコピー!)、要するに、学びとは学校の
中だけに閉じられたものではないのだという当たり前のことを見事な内容で
描いた作品でした。


この映画の中で、不登校の高校生とこの少年が出会うシーンがあります。
そこで、高校生が、次の詩を少年に話す(渡す)のです。
 
浪人の詩
草原のど真ん中の一本道を
あてもなく浪人が歩いている
ほとんどの奴が馬に乗っても
浪人は歩いて草原を突っ切る
早く着くことなんか目的じゃないんだ
雲より遅くてじゅうぶんさ
この星が浪人にくれるものを見落としたくないんだ
葉っぱに残る朝露
流れる雲
小鳥の小さなつぶやきを聞きのがしたくない
だから浪人は立ち止まる
そしてまた歩きはじめる

これと同じことを松尾芭蕉は
 よく見れば、薺(なずな)花咲く垣根かな
と表現しました(参考:ガリラボ通信2013/5/25)。
山田洋次監督、松尾芭蕉、天才的な人の目に映る景色が羨ましい。

慌ただしく、ぺんぺん草など一切見えない生活をしていますが、
忙しくてもそれが見える人がいるわけで、尊敬してしまいます。
映像は何かを表現するためにあります。
見えるものをただ撮影しているのは映像としては意味がありません。
目の前にあっても見えてなかった人たち向けに、そのことを可視化して
あげるのが映像の大事な役割かと思います。

3年生がつくった作品もそうした映像の役割をきっちりと果たしていれば、
きっと12月には京都に行けるはず。
そうなるといいですね!
 

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