2015年9月27日日曜日

過放電は恐ろしい

人が成長していくのに情報のインプット(充電)が不可欠です。
でも単にインプットしていくのではだめで、知識を使いながらアウトプット(外に出)しながらというのが、知識を自分のものにしていくのには効率的なようです。
それを示しているのが次のラーニングピラミッド(前にも紹介しました)。




ところで、ここ最近、色々な活動が猛烈に忙しく、知識を活用することが非常に
多い状況でした。
知識を活用していることが多く、その意味では定着率は非常に高いのだと思います。
 
ところが、、、それは今現在もっている知識の定着であって・・・・
そればかりやっているといつ間にか・・・

現在持ち合わせている知識をただ使っていくだけで、その知識だけが強固となり、
その結果、仕事はルーティン化していく。
社会人の少なからぬ人たちが、仕事はしていても、能力が上がっていかないのは
こうした状態なんだろうなぁと思います。
非常に忙しくしていても、実は、そこにはあまり成長に繋がる学びがない。
そうした人たちは、仕事を素早くさばいていくことはできても、新しい事態になった
とき、それに対応していくことは難しい。

ガリラボの現在の多忙さは、多くの社会人がはまり込んでしまう、勉強しない状態、
あるいは勉強しない自分を「忙しい」という理由によって肯定してしまう状況を疑似
体験しているようにも思います。

あまり本を読んでいない。
次へと繋がる深い振り返り(ディープリフレクション)をあまりしてない。
その結果、新しいことに向かうことなく、ルーティン的なアウトプットのみに
突き進んでいく。

<参考>
振り返りについて、ある論文に3つのポイントが示してあったので、参考に紹介しておきます。
・第1のポイント
 活動結果ではなく、活動プロセスに着目して振り返りを行うこと。活動プロセスに着目することで、結果とそれを引き起こした原因が明確になり、活動目標に照らした反省が可能になる。
・第2のポイント
 活動経験の振り返りに基づいて自身の行動原理や教訓を抽出すること。過去の経験は、未来の経験につながることで価値を持つ。過去の経験から何を学んだのか、それをどのように次のチャンスに活かすかを行動原理として抽象化することによって、振り返りの効果が促進される。
・第3のポイント
 振り返りの対象となる活動経験を学術的知識と関連づけること。授業外の学習と授業での学習を結びつけることが自身の学びと成長にとって重要。

 
勉強しない状態の存在を自覚し、そのことをきちんと体の芯で捉えることができれば、
社会人になって自分をどうコントロールして行けば良いのか、わかっていくでしょう。
その意味では、ガリラボの多忙さは、未来の状況について貴重な体験はしているの
かもしれません。
あとは、その体験を、優れた「振り返り」を通して、自らの経験へと転換していけると
いいかなと思います。

社会人として成長し、優れた仕事をしていくためには、どんなに忙しくても新しい
ことを学ぶ時間を<ルーティン>として確保していくことが必要です。
そうしたスキルを習得しておくことも学生時代にやるべきことの一つではないかと
思います。
 
あまりにアウトプットが過ぎ、過放電をやりすぎると、人はやはり疲弊していく。
灰になっていく。
人に潤いを与えるのは、やはり<新しさ>だろうと思います。
未知の知識=新しさを学び、それを充電していくべきでしょう。
ただ、「そんなことはわかっている」とみんな言いそうです。
でもそれは頭だけの理解が多いですね。
だって、実際には多くの社会人がそうした学びがなかなかできないのですから。
それを放っておくと、いつの間にか物理的な時計の針だけが進み、人生の時計の
針は停止することになるでしょう。
恐ろしいことです。

休みの日にこそちゃんと(深く)勉強せねば。。。

自戒を込めて。

 

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