昨日が最終日だったキャリア形成論の様子を紹介します。
卒業生をお招きした最終日は「流動化した現代社会を生きる」というテーマとしました。
グローバル化の影響で安定とはほど遠くなった現代社会を力強く生きていくため、
その準備を大学生のときにしていってほしいと願い選んだテーマでした。
3人の卒業生をお呼びしました。昨年卒業したばかりの社会人1年目の方が1人、
後2人は、現在30代で、それぞれ転職を経験した卒業生です。
社会人1年生の古庄さんは、まだ学生っぽさが少し残り、社会人としてはこれから
でしょうが、それだからこそ、試行錯誤の様子がよく分かりました。伝えることの
難しさ(コミュニケーション力)の問題、自分の行動が会社自体を代表しているという
責任感の問題など、学生であっても頭では分かることですが、社会人になって現在
それを体で感じられているようでした。
30代の卒業生のひとりは院OB(08)佐藤でした。
「タックして進む」という奇抜なタイトルの講演でした。
高校のとき、ヨット部に在籍したことのある佐藤によれば、タックとはヨットで使う
言葉のようです。
向かい風を受けながら、ジグザグに進むためのテクニックとのこと。
タックというテクニックを使えば、向かい風でも前に進む。なんと素晴らしい!
佐藤の人生もジグザグそのものでした。しかし、それでも力強く前に進んでいる。
なんて素晴らしい生き方なんでしょう。
教え子ですが、尊敬してしまいました。1年生にこれが、体の芯のところに、どれほど
伝わったでしょうか。多くの人に伝わっていてほしいと心底そう思いました。
もう一人の30代は本学に勤める端羽さん。
いや、この方も力強く生きてこられている。大学職員さんですが、これまであまり
接点がなかったのですが、話を聞いていて、まあその見事な生き方に、感動して
しまいました。
端羽さんの話に感動したのは私だけではありませんでした。
社会人1年目の古庄さんが端羽さんのパワポをカメラに収めていましたので。^^
働く女性の先輩の優れたモデルと感じたからでしょうか?
大学の他の職員さんも来られていましたが、「頑張っている人の話は年代が違っても
ためになります」と言われていました。
ゼミ生で聞きに来ていたのは4年(11)藤本だけでした。
佐藤君や端羽さんの話を聞きながら思っていたことは、私のゼミ生、卒業したゼミ生、
さらには私の子どもたちにも聞かせたいな、と。
社会を力強く生きているこれらの卒業生の、興味深い話は普通には聞けないだろうと
思いましたので(こういった場でないと、あーいった話は普通しませんから)。
この講義を手伝ってくれているMOREの学生たちが一番前に陣取っています。
その前に立ち、1年生からの質問に答えてもらっている卒業生たちです。
4月から1ヶ月に1度づつ開講していくキャリア形成論。
毎月、興味深い話が聞けますが、最終回の今日はまた格別優れた内容だったと
思います。
私自身、とても勉強になりました。
力強く生きている力の源泉はやはり学んでいくことなんだということを知りました。
全員は無理にしても、多くの1年生に、力強いこの卒業生たちに影響を受け、何らかの
変化が生まれればと良いのですけど。
実は、吉村と院ゼミで読んできた「仕事へのトランジション」についての知識が、本日の
講義の枠組みを決めるのに大事な役割を果たしました。
来年度もキャリア形成論を優れたものにしていくため、私自身が色々と勉強をしていく
つもりです。
しかし、今の多忙さではひとりで勉強していくのはどうにも無理そうです。
協力をよろしくお願いします。
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