5月11日(土)に大学院卒業生により退官記念祝賀会を開催してもらいました。
この会のスタートは、今から2年半ほど前の2021年11月2日に遡ります。
この日、OB(M06)黒田と(M06)佐藤が研究室にやって来て、退官記念誌を作りたいとの申し出がありました。
その後(おそらくこの2人が発起人となり)実行委員会が立ち上がり、第1回実行委員会は2022年8月4日にオンライン開催されたようでした。
会議は毎月のように開かれ、私も途中で何度か参加しました。
合計14回ほど開催されたそうです(祝賀会の席上、そのことを聞きました)。
その会議の中で記念誌だけでなく祝賀会も開催する方向になり、何とも厚かましいことに、祝賀会の際に「最終講義をやりたい」と私が言い出しました。
厚かましいお願いであったにも関わらず、次第に組み込んでもらい、祝賀会は正午(12時)に開会となりました。なお、会場は実行委員長のOB(M06)小松の手配によるものです。
会の司会はOB(M06)黒田、発起人挨拶はOB(M08)佐藤、そして記念誌編集委員長挨拶はOG(M13)坂口でした。
受付にて記念誌を受け取りました。素敵な冊子です。
カバーはOG(M14)吉村によるデザインとのことでした。
持ち帰った後、大学院卒業生全員分の寄稿を読ませもらいました。25名それぞれの卒業生と一緒に難しい課題に向き合っていた当時のことが思い出されました。振り返ると、なんとも充実した日々であったと感じます。
原稿依頼から、集まった原稿の編集作業と、記念誌編纂は本来の仕事の傍らで、大変だったはずです。
編集委員((M13)坂口、(M15)藤本、(M17)多賀の3人だったかな?)には感謝しかありません。自宅の私の部屋(研究室)の本棚に大切においておくつもりです。
受付ではOG(M20)アクストが、受付作業と並行してインスタントカメラ「チェキ」で写真を撮っておりました。
祝賀会の最後にアルバムをプレゼントしてもらいましたが、そこにはチェキの写真付きで出席者それぞれからのメッセージが添えてありました。
祝賀会の最中に、この作成作業を誰かがやってくれたはずです。申し訳ない限りです。このアルバムも、記念誌と一緒に自宅の研究室に大切においておきます。
ところで、わがままを聞いてもらえ話せることになった「最終講義」ですが、決まったら決まったでどういった話をすべきか色々と考えてしまいました。
ガリラボとは、ゼミの時間よりも、研究室(ゼミ生はゼミ室と呼んでました)で雑談することで色々と私の考えやゼミ生が思っていることなどの知識交換を行っているところでした。そのことについて、OB(M15)藤本が記念誌に次のように寄稿していました:
ガリラボは日が暮れても賑やかだった。夕方6時以降もゼミ室に残っている学生はだいたい馴染みの顔ぶれで、とにかくガリラボが大好きな面々だった。無論、私もその一人である。学生同士でよもやま話に花を咲かせる時間もかけがえのないものだったが、何よりも津曲先生の夜の講義という名の課外授業が私のお目当てだった。正直言って、どの授業よりも面白かった。・・・時間が経つのを忘れてお話をお聞きし、そして色々と質問していた。あの時間を一緒に過ごした卒業生の誰もが楽しかったと言うだろう。
この時間は、私自身が楽しい時間でした。(よくガリラボ通信の中で使っている言葉ですが)私にとっての「神話的時間」でした。
そうであれば、やはり(藤本が「課外授業」と名付けてくれた)夜の講義風に、ガリラボがもう一度復活したと仮定して、その場を想定して雑談的に話すのがよいだろうと考え、ストーリーの一貫性はさておき、今私が思っていることを脈絡なく話すことにしました。
脈絡はないものの、とりあえず「ぐぐるという検索の時代」からAIを用いた「生成の時代」へと転換しようとしている今、「考えること」が人として生きていく上でより重要になりそうだとの話をしたように思います。特に出席者は教育の現場にいる卒業生が多いので、そのこともあってこの話題を雑談のテーマに選びました。
もちろんこの「考えることから逃げない」とは私自身に対するこれからの戒めの意味も込めたものです。
30分ほどの雑談は、卒業生が聴講者でしたので、熱心に聞いてもらえ、気持ちよく最後の講義を終えました。
12時に開会し、15時閉会までの3時間の祝賀会はあっという間でした。
ほんとにあっという間の時間でした。濃い時間でした。
この会のおかげでゼミの教員としての最後をしっかりと締めくくれたように思います。
・・・
記念誌に寄稿してくれた卒業生のみなさん、祝賀会に出席して雑談に付き合ってくれた卒業生、そして祝賀会の実行委員の卒業生、記念誌編集委員の卒業生のみなさんほんとにありがとうございました。みなさんと出会えてほんとよかった。
発起人の佐藤君と黒田さんには特に感謝しています。2人の行動がなければ、このようなすっきりした気持ちで私は教員生活を終えることもなかったでしょう。感謝しています。
卒業生のみなさんの今後の活躍を我が家の研究室から祈っています。^^
花束もありがとうございました。自宅が華やかになりました。
令和6年5月12日
少し慣れてきた終の棲家にて