2019年7月10日水曜日

興味のないものは見えないし、表現もできない

今、早期米(7月下旬から8月上旬には刈り取りができる)の穂が出揃いつつあり、花が咲いている時期だそうです(みかん王国FBで知りました)。
専業農家の長男で、20歳ぐらいまでは毎年田んぼに出ていた私ですが、お米の花というのは見た記憶がなく、ひょっとして見ていたかもしれませんが気づかずにいました。
当時、農業に全く興味がありませんでした。
人は、興味がないものは、目の前にあってもあっても見えないという代表的な事例です。
好奇心がないとき、世の中にはたくさんの面白いものがあっても、人はそれらに何も気づかず、通り過ぎるだけです。
芭蕉が「よく見れば薺(なずな)花咲く垣根かな」という句を詠みました。
よく見れば=興味を持ち、好奇心をもって周囲を見れば、通り過ぎてしまうようなちっぽけな花もそれなりに姿を現してくることを教えてくれる句です。

お米の花(みかん王国FBより)


さて、ガリラボのたまがーるは、現在、この「米」が対象になっています。
米作り2000年の記憶で日本遺産として認定された菊池川流域の取材(撮影)を行なっています。
タマにゃんが中心なので、傍におかれがちですが、みんな「米」「稲作」にどれほど興味を持っているでしょうか。
米作り自体に興味がないと、そして米作りの何かを見ようと思わないと、取材(撮影)は表面的になっていくかもしれません。
 
取材(撮影)の基本は対象に強い興味を持つこと。
それが大前提です。
取材者が、撮影者が、強い興味をもって取り組んで制作したものは、その人たちの熱い想いで表現されているでしょうから、多くの人を惹きつけるものになっていくはずです。

たまたまですが、県立美術館では、日本遺産認定を記念して自治体と連携し7月19日から菊池一族についての展示「菊池一族の戦いと信仰」が始まります。
パンフの裏表紙(下写真の左側)に日本遺産のことが紹介されています。
県立美術館のこの展示についてはArtractの活動の一環ですが、日本遺産はたまがーるが追いかけている話題でもあり、なんだか因縁を感じました。


Artractのメンバーでこの展覧会の紹介映像を作りたいと思っています。
ただ、せっかくなので、美術館内部の映像だけでなく、菊池市や菊池川流域の映像も組み込みたいところです。
取材に行こうと思えば、行けそうな場所ですから。
ただ、Artract自体はやることが色々とあるので、これについては、新しくガリラボのゼミ生となった2年生の数人に取り組んでもらえないかと今打診中です。
ゼミに入る前、話をしていた何人かは、こうした活動に対する強い熱量を感じ、また菊池一族についても興味を持っているということでした。
そういった人たちがやれば、薺(なずな)を花と認識できるようになり、のめり込み、はっとするような映像が作れるのではないかと思います。
 
さらに、今日の熊日朝刊に江田船山古墳公園の話題が出ていました。
歴史観光拠点に」とあります。確かにそれだけの価値のあるところです。



いやはや、何という偶然でしょう。
いや、ガリラボにとっては必然なのかもしれません。
実は、玉名女子高校とコラボして、たまがーるが次の次の撮影候補地としているのが、実はこの場所なのです。
撮影予定日は8月6日。
今朝の紙面を開き、古墳群の上空写真を見た時、偶然とは思えませんでした。
頑張って撮影し、うまく表現をしてほしいと背中を押されているようでした。笑



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