「楽しいことが人々の行動をより良く変えるもっとも簡単な方法」をThe Fun Theoryと呼び、社会を変える取り組みとしてフォルクスワーゲン社が始めたものです(参考)。
世の中に、楽しい仕掛けを組み込み、楽しくしていこうというのはガリラボが自分たちの行動指針としてきたことでした(例えば、ガリラボ通信2014/10/2)。
最近、このことをあまり話さなかったので、ゼミ生の間でこの考え(思想)をあまり共有できてない気がします。
また復活させないといけないと思っているところです。
自分たちだけが楽しいのではなく、世の中を、他の人たちが愉快になる仕掛けを考えていきたい。
今日のYahooニュースでThe Fun Theory的発想でデザインされた雪国のイベントの存在を知りました。
数mほど降り積もった雪を地面まで掘り進めるというもので、元々は小学校のグランドの整備のために行われていた「地面出し」という労働だったようです。
それだけだったら、きついだけで、誰もやりたがらないでしょう。
重い雪を掘るとか、重労働に決まっていますから。
しかし、その重労働ということに着目し、それを競技にするというデザインによって発明されたのが「地面出し競争」というイベント。
重労働を楽しさに転換する優れた発想です。
大変さを楽しさに⇒地面出し競争
鍋松原海岸での「投鍋大会」ももしやるのであれば、今のアイデア以上にThe Fun Theory的な要素を組み込んだデザインができると、うまくいきそうです。
だって、この「地面出し競争」とか、ただ穴を掘るだけですよ。
それだけでこんなに楽しいイベントになるのですから、要するにイベントデザインのやり方次第で、人が集い、楽しいものになることがわかります。
広場に杭を立てよう
花を飾ろう
それが祭りになる
ルソー
(ガリラボ通信2011/11/6)
雪しかないところに、企画者たちが「杭を立て、花を飾ること」で楽しい祭りが出来上がってます。
ルソーの言葉通りのことが行われているのが素晴らしい。
そして、もうひとつ素晴らしいと思ったのが日テレニュース内の映像!
2分程度でイベントの楽しさを伝えている映像がほんとに素晴らしいと思いました。
入念に取材し、そして撮影をして、考えて編集されていることがよくわかります。
たまたま出かけてこうした映像が撮れるということはありません。
1位やビリのチームがどこになるかわからないわけで、そうした映像を余すとこなく撮っているというあたりが素晴らしい。
きっとあちこちめぼしい人たちを撮りまくっていて、たくさんの映像の中の良い所だけ、上澄みを使って編集されたのだろう思います。
撮影チームの努力に拍手をしたくなりました。
そうした努力の結果出来上がったこうしたドキュメントムービーによって、イベントの楽しさはさらに増幅されます。
優れた記録と表現の重要性を教えてくれます。
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