2015年9月11日金曜日

北稜高校での活動記録(詳細)~新しい学習空間デザインに向けた野心的なプロジェクトの一環として

北稜高校で行った昨日のワークショップ(もやいすと準備および観光パンフレット
作成)について簡単には書いておきましたが(ガリラボ通信2015/9/10)、ガリラボの
活動記録を残しておくために詳しくその様子を書いておきたいと思います。
状況については、M2(14)吉村からメールで非常に詳しい報告をもらっています。
文章と写真が対になって送られてきたので、以下は、ほぼそれらのコピペです。

(1)準備
予定通り12時に大学を出て北稜高校にも予定通りの時間に到着。
すぐに、机やPCの設置等の準備を行いました。


(2)ガイダンス
授業では、まず私(吉村)から冒頭全体の説明をした後、すぐに4年(12)丸野君に
バトンタッチをして、観光パンフレットについての説明を行いました。


(3)ワークショップ(WS)
ガイダンスの後、実際に、プレで観光パンフレットを作ってみるWSを行いました。
高校生は、けっこう夢中になって楽しそうにやっていましたが、高瀬のパンフレットを
作ったので、天水を対象にしていた高校生たちは全く分からないみたいで、悩んでいる
様子でした。


(4)成果の発表
時間が短く(足りず)、全員がほとんど完成はしない状態でしたが、班ごとに自分たちが
作成した(しようと思った)パンフレットを発表しました。
短い時間でも、面白い発想で作っている子も結構見受けられて面白かったです。


(5)もやいすと(フィールドワーク)の説明
ワークショップの発表の後は、少し休憩をはさんで私(吉村)から9月23日の
もやいすとのフィールドワークについて説明を行いました。
みんな真剣に聞いてくれていたと思います。
23日の高校生の振り分けは片山先生にしていただけることになりました。
また、高校側からは、高瀬に片山先生と上田先生、天水に松尾先生が来てくださる
そうです。


(6)高校生とのフィールドワークのシミュレーション
説明の最後に、フィールドワーク当日が実際にどうなるか、シュミレーションを
行いました。一人高校生に出てきてもらい、私たちが大学生役になって実際の
フィールドワークを想定してみました。
少しぐだってしまい、申し訳なかったです。。。。
なお、当日の持ちものとして、メモ帳やカメラの存在を強調しておきました。


最後に片山先生から統括していただき、9月23日が前期の集大成だぞと、
高校生のモチベーションを上げるような私たちでは伝えきれなかった
素晴らしいことばを伝えてくださいました。

以上がワークショップについてのM2(14)吉村からのメールと写真での報告でした。
どういったことが行われたのかよくわかります。
このワークショップについて、北稜高校の片山先生から、
  本日のWSお世話になりました。
  所期の目的を十分に果たせたと思います。
  時間配分も計画通りに行っていただきました。
といったメールが届いていました。どうにか目的は達したようです。
後は、当日が良い天気であることを祈るばかりです。

16時には高校を後にしたようですが、急に商工観光課に立ち寄ることになったようです。

7)商工観光課での打合せ
偶然でしたが、帰り際に丸野君に商工観光課の池本さんから電話が入り、
商工会館を通る直前だったので、会って話した方がいいのではないかとなって、
少し打ち合わせをしてきました。
その時、23日についての打ち合わせも行うことができました。
池本さんから、23日に市役所側の人員配置について聞かれました。
今のところ、特に必要ないと思いますと回答しておきましたが、大丈夫だったで
しょうか。もし、変更があればメールします、と伝えておきました。

 
以上が、吉村からの商工観光課で打ち合わせをしてきたことの報告でした。
 

商工観光課の方々は、もやいすとの講義については特に何か義務があるわけでは
ないのですが、親身になって協力していただいており、感謝の言葉もありません。
これまでにも、地域の人たちとの間に入ってもらって随分と助かりました。
有難い限りです。
吉村たちは、大学に戻ってからも打ち合わせや準備が続き、帰宅したのは日付が
変わってからだったようです。

250人もの学生たちに対してワークショップやフィールドワークを組み込んだ複雑な講義を
実現するのは並大抵のことではありません。
しかもそれが大学内だけの関係に留まらず、外部の高校生とも密な相互作用が起きるように
していくのですから。
座学だけで、相互作用とか考える必要もない場合は、250人とかまったく訳もないことですが、
アクティブな学びが生成する社会構造を生成し、その中に250人もの1年生たちを導いていく
のは至難の業です。
かなり困難な挑戦と言っていい。
こんな壮大なプロジェクトを私だけで遂行するは絶対に無理です。
曲がりなりにもそれが進行できているのは、強力に支援してもらっている事務局のみなさん、
そして授業デザインに強く関わってくれているM2(14)吉村、4年(12)田中・目代をはじめとする
ガリラボのゼミ生がいるからです。

昨年、選択授業だった時のもやいすと授業のデザインをやっていたときも感じていました
が、優れた講義を作るには、教員だけが行うものではなく、多様な関係者の手で共同して
作りあげていくことが重要なことだと思っています。
そうした関係者は、授業デザインに向けた効率良いの実践の共同体となって、その共同体に
1年生は正統的周辺参加者として入ることで、多様な人々の中での学びを可能とする優れた
学習空間が発生するだろうからです。
昨年、授業の意義を調べる意味で、1年生にアンケート調査を行いましたが、そこにでは
多様な人たちから多様な影響を受けて学んでいく1年生の姿が浮かび上がっていました。
こうした場は1年生の学びのための場としてデザインしたからある意味ではそれは当然なの
ですが、実はそれ以上に、授業デザインをやってきた関係者にも多様なレベルの学びの
機会が提供され、それぞれに成長を果たしたものと推測しています。
 
今年は、選択でなく必修授業であり、色々なタイプの1年生が250人もいます。
それで、今年のもやいすとの授業デザインは、こうした250人もの1年生に対し、優れた学びの
場を生成しようという野心的で、壮大なプロジェクトとなっています。
さらにジュニア育成とシニア育成という異なる2つのレベルの授業デザインもあり、さらに言うと、
その両者が相互作用するようなデザインであることを条件にしていて、さらにそれだけでは
ありません。
1年生と高校生との相互作用まで考えるという、きわめて難しいデザインが要求されています。
(1年生にも高校生にも学びが起きるような内容にすることがデザインの目標です)
昨日の北稜高校でワークショップさせていただいのは、この準備の一環でもありました。

今、ガリラボで動いているのは、大人数の多様な1年生に対し、非常に複雑な学習環境を生成
しようという野心的なプロジェクトです。
もちろん、デザインとそのデザインを実行に移すまでの具体的な準備は並大抵のものではありません。
しかし、それをしっかりとやり終えることができれば、優れた成功体験として、関わったゼミ生の
貴重な財産になることは間違いありません。
受講する1年生よりも遥かに高いレベルの大事な財産を手に入れることができるでしょう。
 
そういうことで、大変さは続きますが、なんとかみんなでクリアしていきましょう。
 



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