2025年12月22日月曜日

今年の漢字に関連して思ったこと

例年、今年の漢字というものが発表されます。
漢字の発表を聞いて、ガリラボでも年末になると「10大ニュース」と「漢字」を発表することを一時期恒例にしていることを思い出しました。
10大ニュースは割合と発表していましたが、漢字は選定が難しかったようで、継続しておらず、調べてみると一番新しいのが2016年の漢字でした(ガリラボ通信2016/12/30)。

さて、今年2025年の漢字は「」でした。
「米騒動」も起きましたが、「熊騒動」の方がより深刻だったということでしょう。
それはヒトの世界のことです。もし、クマの世界で漢字が発表されたとしらという仮定の下で合成したらしき画像をSNSで見ました。
次は両者を私が並べてみたものです。
ヒト世界では「熊」となりますが、視点をクマ世界におけば、漢字としては「人」はまったく妥当だと思います。
ヒト世界にいると一方的な視点になりがちですが、視点を相対化することの大事さを教えてもらいます。

 ヒト世界、クマ世界という表現を使ってみて、さらに思い出したのが「オニ世界」のことです。

桃太郎の話をオニの世界からみたら・・という話です。次は2013年度「新聞広告クリエーティブコンテスト」で最優秀賞をとった「めでたし、めでたし?」というタイトルという作品です。
鬼の子どもが「ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました」と泣いています。


鬼の子どもの下には、
  一方的な「めでたし、めでたし」を、生まないために。
  広げよう、あたながみている世界。
との広告(コピー)がつけてあります。

視点を相対化することは、大人であれば、どの国の人であれ、どんな年齢であれ、そしてどんな立場の人であっても重要ではないかと思います。
一方的な視点だけだと悲劇しか生まない可能性もあり得ますから。
そのためには世界を広げる努力が必要です。
私の場合、随分と歳を取り、相対化することが苦手になってきています。鬼の子どもの泣き顔を思い出しては、視点・考え方を相対化する努力をしていかねばと思いました。