2019年8月31日土曜日

オープンサイエンスという思想と今後の市民

少し(随分?)前(2019/8/4)の熊日新聞に掲載された「オープンサイエンス(社会に開かれた科学)」についての論壇がずっと気になっていました。



サイエンスは、近代以降、徐々に専門家だけの世界に閉じたものになっていき、専門家は仲間向けのジャーナルで情報を共有するようになり、市民との乖離が進行していきました。
専門家は自分たちだけでしか通用しない方言(ジャーゴン)でもって科学を語り、そのジャーゴンが専門家集団と市民の間に境界を作り出しいくことになったのでした。
わが国では、科学史家・村上陽一郎氏が中心となって科学者の行動パターンを歴史的経緯の中で詳しく論じてこられました。
村上氏の著作をほぼ全て読みました。いつの頃からか専門家というものに少し疑問を持ち始めていたこともあり、そうした著作によってさらに考えは色々と発散したり、深まったりしつつ、いつの間にか自分自身が専門家であることから離れていく方向の遠心力が強まっていきました。
その結果が現在で、何が専門なのか自分でもよくわからず・・・、そんな状態に至っております。
・・・といった個人的経緯もあって、このコラムの内容が気になったのです。

矢守氏は、サイエンスを専門家だけのものにせず、多くの市民が関わるような形にデザインしていこうという動きが起きていることを紹介されています。
防災・減災の分野では大きな役割を果たしつつあるようです。
特に、災害に対して市民がそれを自分事として捉えていくのに大切なやり方だなと思いました。
今週は、佐賀を中心に豪雨による大きな被害が出ていますが、こうした状況を踏まえると、オープンサイエンス的な動きが必要なのだろうと強く思います。

現在のこうした動きの走りとして捉えてよい話題が、今から10年以上も前、2006年にNHKの当時の番組「クローズアップ現代」で
  海を渡る蝶”アサギマダラ”
  http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/2282/index.html
という番組が放送されたことがあります。
2千キロも移動するこの蝶の生態を解明したのは、実は、全国に点在する蝶の愛好家たちで、愛好家たちがネットで情報を共有しながら、この大移動する蝶の生態を明らかにしたのでした。
市井の人々による科学的事実の発見でした。
この番組をリアルタイムでみていて、専門家の閉じた世界にはない科学の面白さを知った記憶があります。

こうした動きは市民と行政の間にもあり、それは前期の授業「地域と情報」の中でOB(M08)佐藤によるオープンデータの解説を聞いてから、特にそう思いました。
市民は科学と乖離するだけでなく、行政との乖離も進行してきたわけですが、サイエンスの動きと同じように、(佐藤によれば)行政との対峙の仕方も徐々に変わってきているようです。
オープンデータを使って市民が行政がやっていたことを担い、市民によって地域のガバナンスが可能になっていく、佐藤の話にはそうした未来が描かれていました。
「オープン〇〇」という近年の潮流は、それまで権威の背後におかれ受動的であった市民が主体的にかかわっていくようになってきたことを教えてくれます。
今後の社会の新しい姿なのかもしれません。

大学が次の時代の市民を輩出することが役割であるとすれば、学生が大学で今後学んでいくべきこととは、こうした動きの中にヒントがあるのかもしれません。



2019年8月30日金曜日

たまがーるによる旬たま「薬草茶づくり」取材

今日も玉名に出かけてきました。
当初の予定が急遽変更になり、私とたまがーるは新玉名駅たまララに直行。
着地型観光の旬たまのプログラムの一つ「オリジナルブレンド・薬草茶づくり」の取材を行ってきました。
写真では2つしかありませんが、全部で8種類の薬草茶が用意されていました。


体験では全てのお茶を飲ませてもらえます。タマにゃんも薬草茶をいただていました。
(私も飲ませてもらいましたが、薬草という予想に反し、飲みやすいお茶でした)。


全部を試飲した後は、気に入ったものを選び、お茶パック(5袋入り)にして持ち帰ることができます。
1袋で1リットルの薬草茶ができるそうです。


最後に、お茶会。
薬草が混ざったチーズケーキが出てきました。食べにくいのかと思ったら、そんなことは全くありません。
たいへん美味しいチーズケーキでした。


全ての撮影を終り、スタッフの皆さんとたまがーるのメンバーとで本当のお茶会。
賑やかな時間になりました。


 
市役所メンバーも加わり、タマにゃん絡みの色々な話が飛び交い(笑)、さらに賑やかとなりました。^^


最後、たまがーると小岱山薬草の会のみなさんとで記念撮影。
たまがーるが持ち帰った映像は編集して、会のみなさんの想いがしっかりと伝わる動画に変身するはずです。


また4年(16)小島は、撮影の合間、会のみなさんに突っ込んだインタビューをしているようでした。卒論で使うようです。
帰りに、どういう話だったと聞きましたら、小島からではなく、4年(16)松寺からコンパクトにわかりやすく解説してもらいました。
どうも、インタビューの時の話は、小島ではなく、その時そばにいた松寺が一番理解していたようです。orz
 


<おまけ>
帰り際、タマにゃんのパネルがあったので一緒に記念撮影。
パネルは先代のダイエット前のタマにゃんのようで、今のとはちょっと雰囲気が違います。





2019年8月29日木曜日

OG(05)来室~もうほんとびっくりさせられました。

今日は突然驚くような豪雨になったかと思うと、ぴたっと止んで日が差したりと刺激的な1日でした。
さて、外の天気以上に強烈なサプライズを05ゼミ生が持ってきてくれました。
その05ゼミ生からの差入れです。
もちろん、このお土産で驚いたわけではありません。




1週間ほど前、OG(05)田中(05ゼミ長)から、
  先生、暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
とLINEで連絡が来て、そして
  突然ですが、29日(木)午前中に伺いたいのですが、ご予定はいかがですか。
と連絡があったのです。

卒業して、10年ほど経つゼミ生です。
「伺いたい」との連絡だけで、特に他には何も書いてなく、しかしただぶらりと来るわけでもないだろうし、何だろうと思いつつの今日の午前中(11時)でした。
家内もよく知っているゼミ生なので(一緒に美里町の日本1の石段に挑戦しました)、朝、自宅を出てくるとき、家内も気になっているようでした。


それで、11時ジャストに、その田中がやってきました。
「お邪魔します」との声にドアの方を見ると、後ろに誰かついてきてます。。。。


誰だろうと思う間もなく、田中が
  先生、黙ってましたが、結婚しました。
  そして9月に赤ちゃんが産まれます。
との連続でのサプライズ発言。
突然の報告にたまげました。
一緒についてきていたのは、ご主人だったのです。

LINEでは何だから、直接、自分で口で報告しようと思って・・・とのこと。
しかし、初対面の旦那さんもいてあまりに驚いて、一瞬、返事に詰まりました。
 

我に返り、それから色々と話をしたのですが、まあさすがは、ガリラボの名物ゼミ長の田中です。
まだ誰にも話してないのですが・・・とのことですが、秘密にしていたわけではなく、単に連絡を不精していただけのようです。
05ゼミ生にもちゃんと伝えてないようです。
さらに、仲の良かった03・04、そして06ゼミ長にも伝えてないというから、また驚きました。

ならば私から伝えておくということで、このガリラボ通信を書いています。^^

新しい姓は 佐々(さっさ) ということです(小さな「っ」は間違いではありません。ちいさい「っ」が入るそうです)。
結婚後も変わらず山鹿市在住とのこと。
知り合ったきっかけを聞いたら、さすがは田中でした。
田中という人物をよく知る人であれば、「なるほど」とすぐに納得できる理由でした。^^;
 




みんなに紹介するからということでツーショットを撮らせてもらいました。


カナダにいる04ゼミ長平野(旧姓・井口)(ガリラボ通信2019/4/22)はガリラボ通信を見てないかもしれないと思い、速報メールを送りました。
すぐに返事が来て、かなり驚いているのがわかる文面でした。
「よくこここまで黙ってましたね。笑」「あーちゃんは既に母の貫禄」とのことでした。
私の家内にもこの写真をLINEで送ったところ、
  優しそうな旦那さん。幸せそうだ。
とのこと。実際そうで、1時間近く2人と話をしていて、そう感じました。
2人とも明るい。
幸せな家庭になることでしょう。
おめでとう!
 

なお、この後、2人は病院へ。
聞いたら、OG(13)塚田の努める病院でした。
塚田にも「今から先輩が行くから」と一報を入れておきました。^^



2019年8月28日水曜日

玉名女子高xたまがーるによる映像批評会

玉名女子高校の生徒(1年生)4人が製作した2本の映像(ガリラボ通信2019/8/22)について、たまがーる側で分析した結果を解説する批評会を、生徒4人と桝田先生をお呼びして開催しました。
解説する講師は4年(16)松寺と小島です。


生徒が製作した映像のどこがよくなく、どうしてよくないのか、その理由を説明し、その上で、このように修正すると分かりやすくなることをレクチャーしてくれました。
映像はじっくりと推敲していくことで、非常にわかりやすくなることを体感してくれただろうと思います。

映像批評会へのこの日の参加者。
たまがーる4人と玉名女子高校1年生4人、そして桝田先生。


レクチャーの中で「文脈の違い」の話題が出てきたので、それは私から詳しく話をしておきました。
大学生もこの点の理解が非常に弱く、そのせいで、わかりやすい文章あるいはわかりやすい映像を作ることがなかなか難しそうです。
たまがーるも私から頻繁に「それじゃ、わからないでしょ!」とダメ出しをされてます。
何かを表現するとき、人はその文脈を無意識に自分の知識で補強してしまう傾向があるので、文脈を欠落させたままの表現を平気で作ることも往々にしてあります。
そうした表現は、文脈の異なる人たちからみたらチンプンカンプンです。
だから、よい表現とは、無意識に自分の知識で文脈を補っていることに自覚的となり、潜在化している文脈を表現の中に明示的に盛り込んでいかなければなりません。
高校生が試作した映像にはそうした点が欠落しているところがいくつかあったので、文脈を補う形での修正をたまがーるのメンバーが行い、生徒たちに向けてひとつの模範的な表現を提示してあげました。
先生役をやらさせて緊張していたようですが、4年(16)松寺、小島ともどうにか大役を果たせたように思います。

なお、全てが終わった後、フォーマルな場がなくなった後、フリースタイルのなると、もうそこは小島の独演場となっておりました。
小島の豹変ぶりに、玉名女子高校の生徒たちは、たまげていたのではないでしょうか。笑
 
なお、この生徒4人(1年生)には、10月12日のガリラボの中間報告会で発表してもらいます。
高校1年生です。ガリラボのゼミ生は、この4人よりもレベルの低い発表は許されませんので。
発表者は、入念な準備をして10月12日には参加するように。
質問者も同様です。


2019年8月27日火曜日

ニューHAYAO

今日は10時からチーム「たまがーる」との打合せだったので、その前にPCのメンテ作業を行っておこうと準備を始めました。
ウィルス対策ソフトが新しくなったのでその更新作業です。ガリラボ内の全PCが対象なので時間はそれなりにかかります。

順調に作業は進み、最後の残ったのがHAYAOでした。ガリラボ内で一番古い4年前のPCです。

ところが、インストールを終り、再起動するとPCが立ち上がらない・・・・
「修復が必要です」と言ってきて動かないのです。
色々やってもどうしても動かない。
たまがーるとの打合せの時間は迫ってくるので焦りましたが、色々やってもどうしてもだめでした。

諦めて、HAYAOを撤去(涙)。




この素早い決断は実は前からこのPCを新しいものにしようと思っていて、すでに新しいPCを購入しておいたのです。
ちょうどいい機会でした。
ひょっとするとHAYAOが「引退しよう」と自らの意志を実行したのかもしれません。
なんと潔い・・・と擬人化したいところですが、まあ単なる偶然でしょう。

たまがーるとの打合せが終わった後、新しいPC=ニューHAYAOの設定作業を行いました。
処理速度が速いので、設定作業もサクサクと進み、2時間もかからずに作業終了。
ガリラボ内でTOTOROの次に速いPCとなります。
映像編集なども快適に作業できるはずです。

私が必死で終わらせた後、最初の利用者は4年(16)小島でした。
Youtubeを見ているようだったので、「何やっているの?」と問いだしたら、「Youtuberの勉強です」との返事でした。
どうにも信用できません。

ところで、今、ガリラボではアリより小さい虫がたくさん発生していて、特に4年(16)小島と松寺が作業しているPC周辺に出没しています。
理由は不明。
このまま大量発生となると、小島曰く「名前が、アリゼミになりそうですね」とのこと。
スルーしておきました。^^;



2019年8月26日月曜日

夏の合同発表会と特別ゲスト

熊本市内の小学校は今日から授業が始まったようです。
あいにくの雨でしたが、小学生が傘をさして登校している姿をみて、初日で、夏休みの宿題なども持っていってるでしょうから、きっと大変だったのではないでしょうか。

小学生の頑張っている姿がありましたが、ガリラボの大学生もそれ以上に頑張っています。
今日は夏の合同発表会を開催しました。
3・4年生合同の発表会で、次はそのプログラムです。


冒頭あいさつは4年(16)川上ゼミ長。


場所は大演習室。座席指定でした。^^


発表は4年生の卒論チームからスタート。トップバッターはArtractでした。
その後、インベスト、SC、たまがーると続き、各20分の持ち時間で発表&質疑を行っていきました。


4年生の卒論発表が終わった後は、この夏頑張った3年生有志によるNコンチームの発表。
Nコンチームはアナウンス、映像CMおよびラジオドラマ部門に応募しました。
それぞれの作品を各担当チームが紹介してくれました。


最後の発表は、ガリラボの白亜祭実行委員長4年(16)岡部からの今年の企画内容の説明でした。
今年のテーマは「Fictional World~脱出は謎解きの後で~」となりました。
役割分担も決まり、いよいよ具体的な行動に移行していくことになりそうです。
ガリラボの1年のうちで最も忙しい10、11月がやってきます。^^


最後、私の講評としては「出来がよくない」ということを伝えておきました。
まだ8月なので当然です。今の時点で完成度が高いはずがありません。
今後は、現時点での出来損ない状態の理由をしっかりと分析し、そして自分たちの持ってる能力を出し惜しみせず問題に集中していってほしいと、私の希望を話しておきました。
それとこれまでの先輩たちがやってきたことの研究(リサーチ力)が弱すぎることも伝えておきました。
いつの時代も「先人を肩の上に乗り」、それを前提にして自分たちの個性を作り出していくものです。
しっかりとリサーチして先輩たちを踏み台にしていってほしい。

予定通り16時前に発表会終了。最後に、この日の参加者(3・4年生)で記念撮影。
終って、みんなほっとした顔をしてますね。笑





<大事なおまけ>

実は今日の発表会ではもうひとり特別ゲストが参加していました。
長崎からのお土産をもってきてくれました卒業生が参加してくれました。


横顔でわかりますでしょうか。



3月までこのガリラボ通信に頻繁に登場していたOG(15)八並です。
8月26日に発表会があることを予定表で見て、「遊びに行きます」との連絡があったのが1カ月以上前の7月15日のこと。
休みをとってやってきて、しかも発表会に最初から最後まで参加してくれました。
昨年大活躍したチーム「たまレンジャー」の先輩として、今年の玉名チーム「たまがーる」にはしっかりとコメントをしてくれました。

社会人になってまだ半年も経っていませんが、仕事の場とは随分と違う学生時代の雰囲気を味わって新鮮だったのではないでしょうか。
発表会が終わって少しして、長崎に帰っていきました。
明日からまた仕事ということでした。
 



2019年8月25日日曜日

おわったアート@熊本県立美術館/Artractのリーフレットの評価

今日、熊本県立美術館では、終了した展示会のポスターを使ってペーパーバッグを作る家ベントが開催されました。

昨年に続き、今年もArtractの4年(16)岡林と大友の2人がこのイベントに参加してペーパーバッグを作ってきたようです。


岡林曰く「ガラシャさまも楽しそうでした」とのこと。笑


楽しかったからでしょうか。ガラシャ様のツイートがありました。笑

みなさん、次のツイートをフォローしてください。
https://twitter.com/h_garasyasama


ところで、岡林と大友の2人は、特に指示された出かけたわけではなく、美術館との関りを積極的に作り出さそうと2人独自で判断し参加したものです。
昨日、岡林から「出かけてきます」との「連絡」を受けていたので、どうだったかなと思っていたら、ちゃんとイベントの「報告」をもらいました。
副館長さんと最近お世話になっている学芸員の萬納さんにお会いしたそうです。
積極頻度が親近感には重要な意味を持ちます。
ここ最近、岡林と大友は美術館スタッフと会うことも多いのですが、それ以上にLINEやメールでのやり取りが多く、美術館スタッフから見て随分と距離の近い大学生になっているのではないかと思います。

さて、Artractが制作した県立美術館紹介リーフレット(ガリラボ通信2019/2/20)が美術館で随分と増刷されエントランスホールにおいてあったそうです。
この状況は美術館から高い評価を受けた証拠だと思ってよいでしょう(色々な報告の際にはこの評価のことをさりげなく紹介しておかないといけませんね)。
Artractのメンバーにとっては頑張った甲斐があったというものです。




2019年8月24日土曜日

2年ゼミ生からのある提案

かなりワクワクしました。

レポート提出か何かの用事で大学にやってきた2年(18)伊東が、ガリラボに立ち寄り、そして私の傍までやってきて、あることを熱心に話しはじめました。
次の映像編集ソフト「Davinci Resolve 16」のことです。


色々なソフトを比較検討してからこのソフトに焦点を絞り、試験が終わってからはこのソフトについての勉強を始めたのだそうです。
かなり本格的なもので、個々の編集機能も立派ですが、チームでの共同編集を想定して設計されたもので、明らかに仕事のためのツールとして想定されているようです。
そしてなんとフリーソフトなのです。
このソフトに対する惚れ込み様を実に熱心に語る伊東。
そして、このソフトをガリラボの標準としていきませんか、と提案してくるではありません。
こうした高度なソフトを使いこなしていくことで、他と差別化できるから、ガリラボの特徴が増えるのではないかと、そういう提案だったのです。

いやーーー、聞いてほんと楽しいものでした。
こういうのを、ホウレンソウの中の「相談」というのでしょう。
相談というと、これまでは同じ枠内でのちょっとした提案がほとんどですが、研究室の方向を決めていくような知的な提案を聞くことは最近ではほとんどなかったので、かなりワクワクさせてもらいました。
若さを久々に羨ましくも思いました。
知的な新しい挑戦に向かう姿はまぶしくもあって、若いときにはこうした挑戦がすべきです。
久々に若さに嫉妬しそうでした。笑
こうした場面に立ち会うのはほんと楽しい限りです。
こんな場面に遭遇できるという意味で大学の教員をやっていてよかったとも思います。
 
ただし、少し調べてみると伊東の言うように、かなり本格的なソフトなので簡単に使えるものでなく(切れ味の鋭いツールは、使い方をしっかりと学ばないとその持ち味を生かせません)、全員が使えるようになるのは無理かもとも思います。
恐らく全員が同じ熱量を持っていないでしょうから。
だから、伊東を先頭に何人かに開拓者になってもらって道を切り拓いていってもらおうかなと思います。
そうした時にガリラボでは、サークルという形でグループを立ち上げてきたのでした。
研究会と呼ぶこともありました。
InDesign、電子ブック、Ustream、プレゼンテーション技法、ワークショップ技法、もやいすと授業設計等々。
現在あるサークルのほとんどは、当初、声を上げたゼミ生たち(パイオニアたち)のそうした知的挑戦から始まったものです。
  
私は開拓者達の応援はもちろんですが、ついでにその開拓の道に後ろから一緒に歩かせてもらおうかと思います。
  

2019年8月23日金曜日

来週月曜日の準備で慌ただしく

来週月曜日(8月26日)はガリラボの夏の合同発表会。
「合同」とは3年生と4年生が一緒に発表するという意味です。
毎年この時期恒例で、4年生はこの時までがチーム発表で、その後は個人の発表となっていきます。
今日はその準備に追われ、特に4年生の動きが活発でした。
何もないとぼんやりと過ごしてしまう夏のこの時期、いいことです。

それぞれは個々に作業しているようでしたが、4年(16)岡部が相談に来ました。
久々の白亜祭についての相談です。
なんとか企画内容が固まってとのことで、その企画内容と月曜日の発表内容についての相談でした。
テーマは「Fictional World」とのことでした。
それについては問題ないと思ったので、「Go」サインを出しましたが、個々のブース企画が、表現の段階で工夫をしない場合、大学生でなくてもできるようにものになってしまわないかと、それが気になりました。
表現のおいて、一般の人たちとは少し差ができるような工夫をするようにと注文をつけておきました。
例えば、10年前だと動画を出すだけでも十分でしたが、今は小学生も動画を簡単に扱える時代です。
大学の文化祭なのですから、テーマを具体化し、そして知性をそこに感じるものにしていきましょう。

ところで、VirtualではなくFictionalということでした。岡部の話を聞きながら、なぜか思い浮かべたのが2008年に公開されたディズニー映画「ウォーリー」でした。
岡部にはそのことを伝えておきました。これから色々と想像を膨らませてほしいと思います。
 


<忘れ物>
研究室に来ると「誰の忘れ物?」と付箋のついたペットボトルがおいてありました。
飲みかけがおいたまま。。。
右の「謎の部品」はもうずっと前にからおいたままになっています。
こうした忘れ物は、意外に、困ります。

 
 

2019年8月22日木曜日

たまがーるx玉名女子高1年生/ガラシャ動画エピソード①

8月7日に和水町で玉名女子高校の生徒とたまがーるとで撮影を行いました(ガリラボ通信2019/8/7)。
持ち帰ってきた動画の編集作業を本日、玉名女子高校の生徒(1年生)4人に行ってもらいました。
朝10時から15時まで(途中少し休憩)してぶっ続けの編集作業。今日は
  3年(16)荒木、小島、松寺
のたまがーる3人娘が手厚く支援しての編集作業でした。
編集風景を撮ってみたら、小島だけさぼっていました。orz


もちろん、たまたまです。小島もしっかりと色々と指導しているようでした。


動画のストーリー自体を玉名女子の生徒に考えてもらったものだったので、編集は割合スムーズに進み、15時までにはどうにか(一応)視聴できるレベルにまでたどり着きました。
終った後、いくつかコメントしておきました。
そのコメントへの対応はたまがーるのメンバーが担当し、その後に居残り作業です。^^;
次回、8月28日にはまた玉名女子高校生徒に集まってもらい、最終版を完成させる予定です。
 
随分先のことだと思っていましたが、意外に予定が詰まっています。
たまがーるは8月30日にも撮影があります。
こっちの方はまだ何も決まっていない。。。
ちょっと大変です。
  

また、今日はArtractが 細川ガラシャさまシリーズ
 出陣じゃ、熊本城周辺野外調査
の本編動画エピソード①「熊本県立美術館調査編」をツイッターで公開しました。
https://twitter.com/Artract16/status/1164393093413478400


職員さんが、日頃あまり聞くことのない美術館について話をされています。
初耳の話題ばかりかと思います。じっくりと視聴ください。


 

2019年8月21日水曜日

時間差推敲/細川ガラシャ動画公開

今日は他の予定は入れず、9月投稿予定の論文の推敲作業に充てていたので、トイレ以外は朝から自分の机から動かず粛々と作業。
 
ガリラボ内では主に17ゼミ生のNコンチームが賑やかに作業をしていました。
賑やかな声もほとんど気にならないほどに集中し、推敲しておりました。
昨年、OB(M17)多賀と行った大津町での調査をまとめた論文です。
足かけ1年半近く。
ただし、論文の草稿は3月末には完成しており、大津町の関係部署での確認を済ませたものを4カ月ほど寝かせて、時間のできる夏休みに推敲作業をする予定でいました。

書いた瞬間はどうしても思い込みあって、主観性が強くなり、客観性に乏しくなる傾向があります。
手紙なども書いた晩のものを翌日に読み直すと、大方の人が書き直すのではないでしょうか。
それと同じで、時間が経ってから推敲するのは客観的に自分の文章を見直すのによい方法だと思っていて、時間差推敲は、私がよく使う方法です。
締切のずっと前に終わっておいて、冷静になった自分を利用して再度修正を加える。
主観的な部分をそぎ落とし、第3者からみてわかりやすいものを作成する方法のひとつであろうと思います。
やっている作業にもよるでしょうが、もし可能な場合にはゼミ生には勧めたい方法です。
 
さて、本日は、Artractが、ツイッターで、美術館キャラクター「細川ガラシャさま」を使った動画の公開を開始しました。
今回は2次元キャラクターが現実世界に飛び出してくるお話しで、飛び出した細川ガラシャ様が繰り広げていくこれからの物語のプロローグとなる映像となります。
https://twitter.com/Artract16/status/1164071966594068481

Youtubeにもアップしてみました。

今後、このキャラクターを使って熊本城周辺施設の紹介をしていく予定です。
大変そうですが、頑張っていくでしょう。
県立美術館の次は、ガラシャさまは熊本市博物館に散歩にいくことになりそうです(決定)。
 

<おまけ>
朝日新聞デジタル2019/8/11より
急にメモの必要が。でも、ペンはあるのに紙がない! 仕方がないから手に書いた――。そんな経験、ありませんか。医療や介護、宅配業者など、とっさに大事な情報を書き留めなければならない人たちの「あるある」がヒントになってできたのが「wemo(ウェモ)」です。20万本を売り上げたアイデア商品は、苦境に陥った下請け企業が活路を求めて打って出た初挑戦によって生まれました。


Wemoは1本が1200円ぐらいみたいなので20万本で売り上げは2億円以上。
他の人が困っていることを自分ごととして捉え、他人を手助けするちょっとしたアイデアの公安とそれを具体化する努力で2億円。
素晴らしい。



2019年8月20日火曜日

Nコンチーム最終段階/OB(M15)の来室

17ゼミ生有志のNコンチームの作業がいよいよラストです。
明日が完成予定の日。
ラジオドラマ部門や映像CM(テーマは「始まり」)のメンバーが頑張っているようでした。
特に映像CMについては、作成チーム(リーダー3年(17)橘)が作品をほぼ完成させ、意見を求められました。
居合わせた4年生のたまがーる及びArtractメンバーとも一緒にその動画を視聴。
ストップモーションを使ったもので、先日かなりダメ出しをしておいたのですが、今日はそれが修正されてなかなかよいものに仕上がっていました。
今日また4年生からいくつかのダメ出しを受け、3年(17)橘、三角、松原で修正に取組んでいたようです。


ガリラボでは、午後、たまがーる(4年(16)荒木、川上、松寺、小島)及びArtract(4年(16)岡林、大友)との会議でした。
長時間に及びましたが、これまでの活動のチェック及びこれからのことなど決めなければいけないことを決めました。
たまがーるにはこれまでの活動の結果についての分析を深めること、またArtractとの打合せでは現在進めている企画「出陣じゃ。細川ガラシャさま熊本城周辺野外調査」の動画を検討し、今後の方向についてコメントしておきました。


お昼、OB(M15)が顔を出しました。
ゼミの卒業生のネットワークが意外なところで顕在化して、仕事で助かっているという話などを聞かせてもらいました。
同時期に在籍していなくても、同じ研究室を出たというだけで、それが媒介してつながるわけですから、人の関係性とは不思議なものです。
ゼミ生にお土産を持参してくれました。
課題に向き合っているたまがーるとArtractとNコン(17ゼミ生)チームがそれぞれ手を伸ばし、美味しそうに食べておりました。^^;




2019年8月19日月曜日

たまがーるのロケ@玉名市小田

朝から雨が降っており憂鬱な気分のままで、7:15にたまがーるメンバーと玉名市にでかけました。
今日の目的は、金栗四三さんの住家を、タマにゃんがガイドさんに案内してもらう様子の撮影でした。


雨だったので当初予定していた1本の撮影は見送りにしました。
たまララに関係者が集まり、その後の撮影についての作戦会議を行った後、9:30に現地へ。
現地では地域の方々とガイドさん3名が待ってくださっていて、合流し10:00には撮影開始。


さっそく金栗さんの住家に向かいます。ぽつんと一軒家にはまったく及びませんが、周囲は田んぼ、裏手は山という超自然環境の中に建つ1軒屋でした。


住家では、金栗さんを直接知っている方にガイドしていただきました。
この方が子どものころは道端で金栗さんとよく会っていたそうです。


そして資料館へ。女性のガイドさんが案内してくださっています。


資料館を出て田んぼを抜けると、少し先に栗畑が広がっておりました。
「金栗」という姓は栗畑と何か関係あるんだろうかなどと余計なことを考えながら、たくさんの栗を横目に山道を登っていきました。

その先が金栗四三さんのお墓になっています。石碑には、金栗さんとその奥様のスヤさんが詠まれたという句が刻まれていました。


一通り説明を聞いて、最後にこちらもどうですかと案内されたのがため池の周囲に整備された遊歩道です。見事に整備されていた驚きました。


京都嵯峨野の竹林の道を思わせるほど立派な遊歩道でした。

この遊歩道の先は熊本の名水百選に選ばれている湧水が出ていて、なかなか雰囲気の良いところでした。
この竹林と遊歩道は、この地区の方々で造成・整備されたそうです。
素晴らしい。
ただ、そのメンテナンスは大変だろうとも思いました。何もしないとすぐに藪(=自然)に戻るでしょうから。そうたメンテナンスもこの地区の方々で行われているようでした。
 

約2時間近くかけて撮影終了。終わる頃は雨は上がっていました。



疲れました。
  

2019年8月18日日曜日

「ゆるブラック企業」というのを知ってますか

ゆるブラック企業なる言葉を最近知りました。

ブラック企業は大方知っているでしょう。従業員にかなりのハードワークを強いるところというイメージがあり、そうした企業については大学生だとまず最初に敬遠するのではないでしょうか。
ただ、ハードワークではあるけれど、そのハードワークが20代の社員の成長につながる修羅場体験になっている企業もあります。
「ハードワーク」だけでなく、「20代での成長」という軸も設定すると、企業は次のパターンに分類できるようになります。



①に分類される企業が、ハードワークだけど、若い時から社員に修羅場体験の場を提供し、成長を促しているブラック企業です。
一方、④のブラック企業は、成長の見込みのない仕事に従事させているところで社員を奴隷、使い捨てと思っている企業と言えます。

ブラックではない企業(熊本県ではブライト企業と呼んだりする場合もあります)も成長という意味で2つに分類できることになります。
②はハードワークでないけれど成長できる企業です。
一番魅力的です。しかしながら、どういった企業がこれの該当するものでしょうか?
恐らく存在するにしてもきっとその数は非常に少ないのに違いありません。

さて、最後に残るのが③のパターン。
ハードではないけれど、成長をする機会もないという企業です。
これを「ゆるブラック企業」と呼んでいるようです。
職種が流動化している時代、昨日も書きましたが、AI等の台頭で今後仕事の内容はどんどんと変わっていくでしょう。
そうした変化率の大きな社会において「成長しない」というのは「退化(衰退)」を意味します。
そういう意味で、③のパターンの企業はブラックだということなのだと思います。
 
ダイヤモンドオンラインの記事(こちら)で、ある調査をもとに、「ハードワーク」と「成長」の軸の上に業種をプロットした図が掲載されていました。




ブルーの点線の直線は平均ラインです。ハードワーク率が高いと成長率もおおむね高くなるとことをわかります。
この図の平均とある赤い点に注目し、これを基準に上の4分類のやり方を重ねると、



という感じになりますので、②と④は存在せず、だいたい
  ①ハードワーク+成長
  ③非ハードワーク+非成長
という2パターンの業種で世の中は(この図にある業界に限った世の中ですが)おおよそ成り立っているようです。

どちらを選ぶか?
ひとつの選択です。

自分が壊れてしまうほどのハードワークを選択することは避けるべきですが、社会の変化率が高くなった現代において、③の業種、特に青い直線で示される平均ライン(点線)から下に位置する業種には注意をしておく必要があるでしょう。
ゆるブラック企業においては、自己の成長を企業が仕事として提供することは弱いため、いつも主体的に捉えておく必要があるでしょう。
強い主体性が要求される業種であるとも言えるのかもしれません。

最後に、これらの図は20代についてのものです。
なので、年代に応じてパターンも変わる可能性はあります。
が、とりあえずこれから働き始める(あるいはすでに働いている)ゼミ生にとって参考になる図ではないかと思い、紹介しました。