2024年2月17日土曜日

最後の公開審査会~有終の美を飾る

昨日、大学事業のひとつ地域の自治体・団体と学生とが連携して課題解決に取り組む(そのままの名称ですが)「地域連携型学生研究」の成果発表会がありました。
連携している地域の方々を招待し、公開での審査会となります。

ガリラボでは2つのチームがそれぞれ玉名観光協会及び玉名市観光物産課と連携しており、公開審査会に臨みました。

10番目に登場した玉名観光協会と連携するチームたま輪(りん)
観光協会が今年度からスタートさせた玉名市観光での2次交通として電動アシスト自転車(E-bike)の普及に向けた研究を行ってきました。
自分たちも実際にE-bikeを利用してみて、また自転車を活用している全国の事例調査を行うなかで、利用者をポタリング(自転車でのんびり散歩すること)に誘うにはそれに適したマップが必要だとの結論にいたり、どういった視点で作成するのが玉名市において適切なのかをアンケート調査などを活用して検討しきました。
最終的に3つのマップを完成させ、試乗するなかでその効果を検証しています。
発表は、リーダーの4年(20)松本がマイクなしでプレゼンするというハプニングもありましたが(笑)、それまでの9番目までの発表とはまるで異なるもので非常に目をひくものでした。
発表後、連携先の玉名観光協会の柿添さんからコメントをいただきました。
抄録の謝辞の中に「懇切丁寧に指導していただいた津曲教授・・・」とあるけど、津曲先生がそんな指導をしているとはとても思えない中で、どうしてこんな素晴らしい成果が出るのか不思議だと、たま輪に対しては最高の誉め言葉をいただきました。

次の発表がチームたまむすび。
色々なものを結びつけること、またガリラボが今年度で終わるという意味も込めて名付けたチーム名でした。
このチームはSNSでの情報発信、そして玉名市天水を対象にした関係人口増加に向けた研究を行いました。
このチームはたま輪以上に手が込んだ発表でした。特にSNSでの発信が実はかなりの労力を注いでいることをわかるようにした動画は圧巻でした。
聴講している人たちは圧倒されたのではないかと思います。
天水地区紹介のために作成した動画の紹介の仕方も大変うまかった。たくさんの画像の中の一部に動画が埋め込まれていて、動いたときは見ている人ははっとしたのではないかと思います。ポインタとしてタマにゃんパペットを使って、デジタルでの工夫もそうですが、アナログの工夫も見事でした。
練習中の写真

観光物産課から高田さんに来ていただきました。高田さんとも長い付き合いになります。
タマにゃんX(ツイッター)は海外のフォロワーもいて、台湾でイベントがあった際に、そのフォロワーがかけつけてくださったとのことで、たまむすびチームは、海外の方とも玉名市を結び付けてもらって感謝しているとのこと。
2016年にツイッターをスタートさせた当時に学生さんには特にこのことを伝えたい思いだとのことでした。
天水地区の関係人口増加に関しては、約10か月、毎週たまむすびの会議に参加してくださった玉名市地域おこし協力隊隊員の中島さんからもコメントしていただきました。たまむすびの成果をきちんと来年に引き継ぎますのことでした。


成果発表

たまむすびチームが学生の投票1位となる学生賞を受賞しました。

そして、たま輪が教職員の審査で優秀賞を受賞しました。

14チーム中3チームが表彰されたのですが、その内の2チームがガリラボでした。
地域連携型卒業研究(前身は学生GP)がスタートしたのが2012年。2021年度の1度だけ受賞していませんが、公開審査会でのガリラボの受賞は恒例行事のようなものでした。
たまに受賞というのはあり得ることです。12チームが参加していれば3つの賞のどれかをもらえる確率は25%ほどです。25%だと、たまたま、偶然的に受賞することもあり得るでしょう。
しかし2012年から2023年まで連続して偶然に受賞する確率を計算すると、わずか0.000006%となります。
ほぼゼロです。ガリラボのゼミ生は安定して優秀さだということを示す結果かと思います。

受賞するのは良いことです。しかしそれよりももっと大事なことがあるのではないかと最後の総括のなかで私の方から話しておきました。
ベネッセと立教大学の中原先生との調査研究で、仕事が充実しなおかつ幸福を感じている社会人が学生時代にどのような学びをしていたのかを明らかにしたものです。
そのポイントは「ソーシャルラーニング」といういことでした。他者を巻き込んで学ぶ「ソーシャルラーニング」を実践している人たちは、幸せに活躍している割合が、そうでな人たちに対して4倍も高いのだそうです。
地域連携型学生研究とは、もともとこうしたソーシャルラーニングが自然に起きるように事業として設計したものでした。応募は個人でなくチーム、そして異質な他者として地域の人々が関わります。学生たちにとってソーシャルラーニングをトレーニングする場になっています。この場を通して、学びの方法をスキルとして身につけたことが賞よりも遥かに大切なんだということを話して総括とさせてもらいました。
(総括は私の担当ではなかったのですが、代わってくれないかとの相談があり、断ろうかとも思いましたが、地域連携型学生研究をスタートさせた時の責任者でもあるので引き受けました。退職前に、どういった思い(主目的は学生の社会人基礎力育成、就業力育成でした)でこの事業を創設し、眺めてきたのかを話す機会になってよかったです)

発表会終了後、記念撮影

学生証を受賞したチームたまむすび
    そしてこのチームをずっと支援していただいた西本先生と中島さん。

優秀賞をチームたま輪(りん)
      賞状と開発したポタリングマップを手に。

最後に全員で。


柿添さんと肩を組んでますが・・・

柿添さんとは2010年にARツーリズムを一緒にやろうと言うときからの付き合いになります。
ARツーリズムは、当時、メディアにもかなり紹介していただきました。忘れらないのが九州新幹線開業を祝う特集番組の一環で新幹線沿線の駅での特徴的な取り組みとしてARツーリズムをNHK熊本が取り上げてくれたことです。2011年3月9日に、当時のガリラボ08ゼミ生大塚、坂本、矢田の3人が新玉名駅にて生放送に登場したのでした。その翌日(3月10日)は別の駅からの中継があり、そして3月11日に予定されていたのが確か熊本駅。
当然ながら放送はされませんした。
また、新玉名駅からの放送後、新幹線開業予定日2011年3月12日の新玉駅でのイベントに向けて放送に登場した3人のゼミ生は、放送翌日からすぐに動きだしました。新玉名駅でのイベントを、当時かなり珍しかったネットでのライブ放送するための準備(実験)を始めたのでした。しかし、もちろんですが、日本中で全てのイベントが中止となったこの日、このネット放送が実現することはありませんでした。
柿添さんとは14年の付き合い。玉名市観光物産課との本格的な付き合いは13年でした。

地域連携型学生研究でこんなにも長く関係の続いている研究室は皆無です。
飽きもせずによくここまで関係が続いたものだと思います。
連携当初の頃の写真を見返してみると、私も柿添さんも白髪もあまりなく、ずいぶん若かった。

玉名市のみなさま、大変お世話になりました。
学生たちと一緒に楽しませてもらい、充実しそして幸せな14年間でした。^^