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2018年3月10日土曜日

自治体の素敵な取組~デザイン視点でまちを(神戸)と写真のまち(東川)

今日は2つの自治体の話題を紹介します。神戸市と北海道の東川町。

(1)神戸市
色々とブログを見ていたら神戸市の記事に目が留まりました。次の非常に長い
タイトルの記事です(リンク)。
 市役所職員のデザインリテラシーをあげて、背中を押そう! デザインの
 視点から神戸のまちをつくる、クリエイティブディレクターの仕事とは?
非常に興味深い取り組みです。クリエイティブディレクターを採用し、デザインの
力でもって市の課題を解決していく取り組みです。
例えば、市のごみ袋をメディアに変え、ゴミ減量を可視化するデザインなど秀逸です。
このほかにもグッドデザイン賞をもらった取り組みなどもありました。


市役所職員のデザインリテラシーを上げるための研修も行っているそうで、なんとも
素晴らしい取り組みだと思いました。
職員さんがデザインの視点で、自分たちの仕事を見直しているとのことです。
私自身もデザインには相当に興味があって、このガリラボ通信でもデザインの問題は
随分と取り上げてきました(「デザイン」をキーワードに検索してみてください)。
仕事をしていく上で、デザインは非常に重要な視点です。
なお、来年度はコミュニケーションのデザインをテーマに玉名市で活動する予定に
しています。
ゼミ生には是非ともこのデザインの視点を学んでいってほしい。


(2)東川町
玉名市の平野さんが Yahooニュースに東川町が出ていると教えて下しました(こちら)。
東川町は、「東川スタイル~人口8000人のまちが共創する未来の価値基準」という書
籍(Amazon)で知り、この本に刺激を受け、こうした本を作ってみたいと、「たまbook
360+」プロジェクトを始めたのでした。
ただし、出来上がった本は東川スタイルとは随分と異なったものになりましたけど。^^;


Yahooニュースを読みながら、東川町ってやっぱりいいところだなと感じました。
ステキなまちだと感じて、普通に読みえるはずでした・・・
が、次の写真で激しい衝撃を受けました。
写真甲子園!、えぇえ〜えぇ!!(◎_◎;)!!(←こんな感じ笑)


写真甲子園!
最近でこそあまりゼミ生に見せていませんが、ずっと以前はこの様子の紹介したNHK
番組のビデオを見せて、表現というものについて学んでもらってから作業を始めたり、
地域に出ていってたのです(参考:ガリラボ通信2012/4/22)。
まさか、写真甲子園の番組の舞台が、東川町だったとは・・・・。
東川スタイルなる本を読んでいながら、まったく気づきませんでした(絶句)。

ほんとに驚きました。写真甲子園の様子はガリラボの活動の原風景のようなものに
感じていたからです。
東川町は写真の町。
次は町の宣言文です。


この宣言を今日初めて知り、それがいまもしっかりと継続している。
30年以上もの息の長い取り組みを継続してきた町だから今があるのではないかと
思いました。
自治体だけでなく大学とかも、目立つために花火を打ち上げがちですが、真に大事な
ことは大事なことを息の長く取り組んでいくことだなろう、と。
継続は力なりは、個人の問題だけではないのだと思います。
東川町。ほんとに素敵なまちだと思いました。

この息の長い取り組みは、ついに映画になったんですね。
写真甲子園は昨年映画化されていました(写真甲子園0.5秒の夏)。
今後、是非DVDで見てみたいと思います。



さて、今日は神戸市と東川町の2つの自治体から随分と刺激を受けました。
取り組み次第で地域とは随分と変わっていくのだろうと思います(当たり前ですけど)。

個人的なことですが、玉名市天水とか、私はあの天水のみかん畑と眼下に広がっている
広大な干拓地、そして有明海の景色が結構好きです。
天水とかは写真甲子園のようなものをやるのにちょうどいい場所なのかもしれません。
最初に天水に行った時、南仏とか行ったことはないですが、こんな感じに見えました。
ちょっと違いますか? ^^;


4月からは自由に動けるので、玉名市にお邪魔するとき、2つの自治体からの刺激を
頭のどこかにおいて、活動していければと思います。
 


2009年10月11日日曜日

環境と人とのコミュニケーション回路のデザイン

院生の佐藤君が、地元情報学会のブログでフィールドマイニングのことを書いていました。

いやー、私としたことがうっかりしていました。
忘却は毎度のことなので慣れていたつもりでしたが、この忘却はまずかった。
リマインドしてもらい、感謝の言葉もありません。

周囲に積極的に働きかけて、環境がぼくらにもたらすアフォーダンスを変化させ、
環境とぼくらとの間に新しいコミュニケーション回路をデザインしていく、そんな
ことがもともとはガリラボの大事なテーマでした。

なにを隠そう私の本籍は「工学」です。設計(デザイン)を生業にする分野です。
そこで16~24歳まで教育を受けたわけですから、骨の髄まで設計ということが
しみ込んでいます。

「環境(モノ)」と「人」とが新しくコミュニケーションしていくための回路をデザインする。
具体的には、ナイキがゴミ箱の上にボードをおくことで、ゴミを捨てるという行為を
ゴミをゴミ箱(バスケット)に上手に入れるというスポーツへと変化させたようなことです。
環境と人との関係は、デザインのあり方によって大きく変化します。
ガリラボでは、そんなデザインもやっていきたいですね。

ゼミ新聞(4号)で紹介した隈研吾さんなどの建築の本を何で読んでいたか、今はっきり
自覚しました。
情報のアーキテクチャを考えていく上で、建築のアーキテクチャを読んでいたと
いうよりも、デザインという自分に本籍に訴えかけていたので、それで無意識に
読んでいたのかもしれません。
無印良品のデザインを手がけた原研哉さんの本に夢中になったのも同じ理由
なのでしょう、きっと。

「環境」と「人」とをつなぐコミュニケーションデザイン。
これは面白いのに違いありません。
環境に内在する潜在的なアフォーダンス(遺伝子)を顕在化(発現)させる試みといえます。
デザインは、眠っていた遺伝子を発現させる仕組みともみなせます。
まるでジュラシックパークのようですが、こんな方向でのチャレンジもやってみたいと、
本日買い物にいった「きくちのまんま」横の田舎道で、阿蘇方面をぼんやり眺めながら
考えていました。

写真は、その田舎道で阿蘇方向を眺めたものです。Photoshopでちょっと修正してみました。



ともあれ、
コミュニケーションデザインのためには、周囲をじっくりとよく見る訓練が不可欠に
なるだろうと思います。
意識の感度をいっぱいに上げて周囲を見ていきましょう。

2012年12月30日日曜日

コミュニケーションデザインの気配

さすがに今日ぐらいになるとゼミ生との関係はほぼゼロですね。
あ、一つだけありました。
05ゼミ生が8名ほど集まり新年会をするらしく、案内メールが05ゼミ長の
田中から届きました。
あいにく予定が入っているため今回は参加できませんが、05ゼミ生は
卒業後もずっと仲のいいみたいです。
で、その会合にもよく呼ばれます。
あ、もうひとつ。田中で思い出しました。
これは昨日のことですが、10ゼミ長の田中からは映画「レ・ミゼラブル」は
非常に良いとのお薦めをTwitterの返信でもらいました。

なんか、対照的です。 
メールとツイッター。
わずか5年ですが、時代は変わり、コミュニケーションのあり方が随分と
様変わりしました。
今だと、在学生はLINEが多いのでしょうが、スマホを持たない私には全く未知の
コミュニケ―ション手段です。
LINEではどういったコミュニケーションスタイルが出来上がっているのでしょう。
気になります。
 
とりあえず黙々と自宅にて色々と作業していたら、たまたま

民宿のIT化で村を訪れるファンを増やせ!Facebookで地域をサポートする「ヤドノマド」

という記事を目にしました。2012/4/2の記事です。

田舎の民宿と都会の若者。
両者はいわゆるデジタルデバイドによって大きな溝があります。
この溝を埋めようとしているボランティア活動が「ヤドノマド」とのこと。
(出典)
 
この問題の本質はいわゆる「コミュニケーションデザイン」と言えます。
何からの問題で、コミュニケーションが断絶されている人たちの間をうまくつなぐ
コミュニケーションのチャネルを構築することが大切になります。
ヤドノマドでは、コミュニケーションのひとつのチャンネルとしてFacebookを利用
しています(事例:利賀村Facebookページ)。
もちろんそれ以外にもFace-to-Faceでのチャネルも用意されているようです。

このボランティア活動を読みながら、チームJob'sが行う「20歳のハローワーク」と
の強い類似性を感じていました。
地方の小企業と就職活動中の若者。
この両者にも民宿と都会の若者の関係同様、デジタルデバイトが存在しています。
その溝を埋めようと奮闘してきたのがチームJob'sの「20歳のハローワーク」でした。
20歳のハローワークは、やっていることは構造的にヤドノマドと同じです。
ヤドノマドのやり方を、特にヤドノマドのリーダーをされている長山さんのやり方を
勉強して真似ていくといいかなと思います。
ヤドノマド自体のFacebookページを見てわかりますが、これは20歳のハローワークに
かなり似ています。
チームJob'sのメンバーは一度は目を通しておきましょう!
2013年度は新しいスタイルで20歳のハローワークを運用していくことになるでしょう。

準備期間中に、ヤドノマドを事例にコミュニケーションデザインの勉強をしていくと
いいかと思いました。

 
コミュニケーションデザインは、それまで接触できなかった人と人とを結び付け新しい
動きを起こす実践的な分野です。
先日(2012/12/28)、お会いした九州大学の田北先生は、元々は土木の出身という
異色の経歴ですが、慈恵病院のこうのとりのゆりかごをコミュニケーションデザインの
問題として捉えることを提案し、ここのWebデザインのあり方など、デザインによって
社会に貢献していく活動をされています。
話をしながら、ガリラボと問題意識が似ていますねぇと、年の差はありますが、二人で
意気投合しました。
 
余談ですが、いつか機会を作って若くパワフルな彼と一緒に仕事をしてみたいと思います。
さらに余談ですが、田北先生からは「思い出」がまちづくりに重要なキーワードとなることを聞きました。
忘れそうなので、自分用のメモとしてここに書き残します。

  
なお、来年度は玉名市役所と一緒にやっていく予定の課題の本質はコミュニケーション
デザインです。
これまでもそうでしたが、2013年はそれ以上に、コミュニケーションデザインがガリラボの
主旋律になっていく気がします。
  
そしてまた学生たち、卒業生たち、そして私、さらにはそのさらに関係者ともつなげて
いくコミュニケーションをトータルデザインしていくことも考えていきたいなとも思います。
思い出がキーワードのひとつになるのかもしれません。
興津会2012で3年(10)森本が企画したクイズで、それぞれの学年に関わりのあるコンテンツ
を利用した時には、強い思い出を喚起したことは記憶に新しいところです(そう思ったのは、
私だけかもしれませんが)。
もちろん、トータルデザインは本当にやるかどうかは、余力次第です。^^;


2011年6月5日日曜日

情報学の研究室がなぜ地域か?

先週の日曜日の情熱大陸は「山崎亮」さんでした。
民放TVをほぼ見たことがないので、この番組の存在もほとんど知りませんでしたが、
その日の夕方、M1(11)冨田から、

  ご存知かもしれませんが、今日の情熱大陸は必見ですよ!
  コミュニティーデザイナーの山崎亮さんです。  
  勉強になりそうなので見たいと思います!

とのメールが届きました。

その場でググり、番組の概要と山崎さんの情報を眺め、瞬間的に録画予約。
さらには冨田のメール内容をTwitterにてゼミ生向けにツイート。
情報の拡散まで行いました。
さらにさらに、Amazonに山崎さんの本をその場で注文。

とまあ、忙しい日曜日の夕方でした。

さて、注文した本は2、3日後には自宅に届きました。
本日ようやく読了。
 
読了後、情熱大陸の番組内容よりはるかに感慨深いものを得ました。
多くはそこまではないと思いますが、私の場合、強い衝撃を受けてしましました。
理由は、この方の体験とそこから生まれる問題意識が私と全く同じだったからです。

山崎さんは建築・景観などのデザイナーだったようです。
しかし、やっているうちに単なるデザインに無力感を覚え、デザインの上で動く
プログラムの方に意識が向けられていったようで、その様子がこの本には記述
されていました。
 
このことは、コンピュータプログラムなどを扱っていた私が感じていたことそのものでした。
それで、体の芯からこの本に書かれていることがどうしてそうなのかがよく分かったのです。
 
コンピュータを使った仕組みは、とりあえず最初はいいのですが(物珍しさがありますから)、
しかしそこからが問題で、一般に長続きがしないものです。
 
一般には、優れたデザインも、そのままでは長期に渡ってはなかなかうまく機能しない。

ということで、コンピュータという道具の素晴らしさはわかってはいるものの、どうしても
専門家が専門家のためにやっているように思え、その無力感を感じていたのですが、
それと全く同じことをランドスケープデザインについて山崎さんも感じたようでした。

山崎さんはそれから単なるモノのデザインからコミュニティのデザインに移行していきます。
要するに、これと同じだったのです、ガリラボは。
ガリラボも同じように方向を変えて行きました。
 
目線はコンピュータが利用される生活者の場に移っていきました。
すなわち、単なる専門家目線のコンピュータの世界から、それを活用する生活者の目線
でのコミュニティのデザインにです。
 
きちんと説明するほど時間的余裕がなく、走り書き的になりましたが、この本を読み、
ガリラボがどうしてこうなってしまったのかよくわかりました。
 
 
さて、活動のレベルこそ、ガリラボの方が明らかに小規模ですが、しかしやろうとしている
意気込みは山崎さんたちとほぼ同じです。
山崎さんのやり方をしっかりと真似て、ただし山崎さんはランドスケープデザインが土台に
ですが、ガリラボは、

  インフォメーションスケープ or コミュニケーションスケープ

なる分野を措定し、その上でのコミュニティデザインについて活動を深めていこうと思います。



ガリラボのゼミ生諸君、この分野で色々なアイデアを一緒に生み出していきましょう。
期待しています。
   

2015年9月11日金曜日

北稜高校での活動記録(詳細)~新しい学習空間デザインに向けた野心的なプロジェクトの一環として

北稜高校で行った昨日のワークショップ(もやいすと準備および観光パンフレット
作成)について簡単には書いておきましたが(ガリラボ通信2015/9/10)、ガリラボの
活動記録を残しておくために詳しくその様子を書いておきたいと思います。
状況については、M2(14)吉村からメールで非常に詳しい報告をもらっています。
文章と写真が対になって送られてきたので、以下は、ほぼそれらのコピペです。

(1)準備
予定通り12時に大学を出て北稜高校にも予定通りの時間に到着。
すぐに、机やPCの設置等の準備を行いました。


(2)ガイダンス
授業では、まず私(吉村)から冒頭全体の説明をした後、すぐに4年(12)丸野君に
バトンタッチをして、観光パンフレットについての説明を行いました。


(3)ワークショップ(WS)
ガイダンスの後、実際に、プレで観光パンフレットを作ってみるWSを行いました。
高校生は、けっこう夢中になって楽しそうにやっていましたが、高瀬のパンフレットを
作ったので、天水を対象にしていた高校生たちは全く分からないみたいで、悩んでいる
様子でした。


(4)成果の発表
時間が短く(足りず)、全員がほとんど完成はしない状態でしたが、班ごとに自分たちが
作成した(しようと思った)パンフレットを発表しました。
短い時間でも、面白い発想で作っている子も結構見受けられて面白かったです。


(5)もやいすと(フィールドワーク)の説明
ワークショップの発表の後は、少し休憩をはさんで私(吉村)から9月23日の
もやいすとのフィールドワークについて説明を行いました。
みんな真剣に聞いてくれていたと思います。
23日の高校生の振り分けは片山先生にしていただけることになりました。
また、高校側からは、高瀬に片山先生と上田先生、天水に松尾先生が来てくださる
そうです。


(6)高校生とのフィールドワークのシミュレーション
説明の最後に、フィールドワーク当日が実際にどうなるか、シュミレーションを
行いました。一人高校生に出てきてもらい、私たちが大学生役になって実際の
フィールドワークを想定してみました。
少しぐだってしまい、申し訳なかったです。。。。
なお、当日の持ちものとして、メモ帳やカメラの存在を強調しておきました。


最後に片山先生から統括していただき、9月23日が前期の集大成だぞと、
高校生のモチベーションを上げるような私たちでは伝えきれなかった
素晴らしいことばを伝えてくださいました。

以上がワークショップについてのM2(14)吉村からのメールと写真での報告でした。
どういったことが行われたのかよくわかります。
このワークショップについて、北稜高校の片山先生から、
  本日のWSお世話になりました。
  所期の目的を十分に果たせたと思います。
  時間配分も計画通りに行っていただきました。
といったメールが届いていました。どうにか目的は達したようです。
後は、当日が良い天気であることを祈るばかりです。

16時には高校を後にしたようですが、急に商工観光課に立ち寄ることになったようです。

(7)商工観光課での打合せ
偶然でしたが、帰り際に丸野君に商工観光課の池本さんから電話が入り、
商工会館を通る直前だったので、会って話した方がいいのではないかとなって、
少し打ち合わせをしてきました。
その時、23日についての打ち合わせも行うことができました。
池本さんから、23日に市役所側の人員配置について聞かれました。
今のところ、特に必要ないと思いますと回答しておきましたが、大丈夫だったで
しょうか。もし、変更があればメールします、と伝えておきました。

 
以上が、吉村からの商工観光課で打ち合わせをしてきたことの報告でした。
 

商工観光課の方々は、もやいすとの講義については特に何か義務があるわけでは
ないのですが、親身になって協力していただいており、感謝の言葉もありません。
これまでにも、地域の人たちとの間に入ってもらって随分と助かりました。
有難い限りです。
吉村たちは、大学に戻ってからも打ち合わせや準備が続き、帰宅したのは日付が
変わってからだったようです。

250人もの学生たちに対してワークショップやフィールドワークを組み込んだ複雑な講義を
実現するのは並大抵のことではありません。
しかもそれが大学内だけの関係に留まらず、外部の高校生とも密な相互作用が起きるように
していくのですから。
座学だけで、相互作用とか考える必要もない場合は、250人とかまったく訳もないことですが、
アクティブな学びが生成する社会構造を生成し、その中に250人もの1年生たちを導いていく
のは至難の業です。
かなり困難な挑戦と言っていい。
こんな壮大なプロジェクトを私だけで遂行するは絶対に無理です。
曲がりなりにもそれが進行できているのは、強力に支援してもらっている事務局のみなさん、
そして授業デザインに強く関わってくれているM2(14)吉村、4年(12)田中・目代をはじめとする
ガリラボのゼミ生がいるからです。

昨年、選択授業だった時のもやいすと授業のデザインをやっていたときも感じていました
が、優れた講義を作るには、教員だけが行うものではなく、多様な関係者の手で共同して
作りあげていくことが重要なことだと思っています。
そうした関係者は、授業デザインに向けた効率良いの実践の共同体となって、その共同体に
1年生は正統的周辺参加者として入ることで、多様な人々の中での学びを可能とする優れた
学習空間が発生するだろうからです。
昨年、授業の意義を調べる意味で、1年生にアンケート調査を行いましたが、そこにでは
多様な人たちから多様な影響を受けて学んでいく1年生の姿が浮かび上がっていました。
こうした場は1年生の学びのための場としてデザインしたからある意味ではそれは当然なの
ですが、実はそれ以上に、授業デザインをやってきた関係者にも多様なレベルの学びの
機会が提供され、それぞれに成長を果たしたものと推測しています。
 
今年は、選択でなく必修授業であり、色々なタイプの1年生が250人もいます。
それで、今年のもやいすとの授業デザインは、こうした250人もの1年生に対し、優れた学びの
場を生成しようという野心的で、壮大なプロジェクトとなっています。
さらにジュニア育成とシニア育成という異なる2つのレベルの授業デザインもあり、さらに言うと、
その両者が相互作用するようなデザインであることを条件にしていて、さらにそれだけでは
ありません。
1年生と高校生との相互作用まで考えるという、きわめて難しいデザインが要求されています。
(1年生にも高校生にも学びが起きるような内容にすることがデザインの目標です)
昨日の北稜高校でワークショップさせていただいのは、この準備の一環でもありました。

今、ガリラボで動いているのは、大人数の多様な1年生に対し、非常に複雑な学習環境を生成
しようという野心的なプロジェクトです。
もちろん、デザインとそのデザインを実行に移すまでの具体的な準備は並大抵のものではありません。
しかし、それをしっかりとやり終えることができれば、優れた成功体験として、関わったゼミ生の
貴重な財産になることは間違いありません。
受講する1年生よりも遥かに高いレベルの大事な財産を手に入れることができるでしょう。
 
そういうことで、大変さは続きますが、なんとかみんなでクリアしていきましょう。
 



2012年5月31日木曜日

「史上最高のプロポーズ」のデザインについて

昨日の4年生のリハーサルを見ていて、後で気づいたことですが、始まりの
デザインがさらに充実しているともっといいかなと思いました。
授業などでは「つかみ」というテクニカルタームがありますが、多少のわくわく
感を場に生み出すということです。
「なんか、違う」というそんな「ワクワク感」が始まりにはあるといい。
いい意味で期待を裏切る、そんな感じです。
ただし、ゼミの紹介というちょっとしたフォーマルなものでは、、あまりの奇抜
なものは逆効果になることも多いので、そこは適度な始まりのデザインが
要求されます。

前回のキャリア形成論で、ある学生団体に所属する一人の学生(2年生)が、
やってきたのですが、これがまた非常に優れた始まりをデザインしていました。
30秒ほどのBGMが流れる映像で、最後が黒くフェードアウトしていくところで、
そのフェードアウトに合わせながら、挨拶から自己紹介につないでいく見事な
演出をしておりました。
その後の説明も1分程度で、かなりインパクトのあるものでした。
これで2年生か・・・と、どこで鍛えられたのか不明ですが、その表現力に圧倒
されてしまいました。
表現力は、企画力・デザイン力にかかっている。
就活をしていく上でも、さらには就職した後も重要になっていくスキルなのだと
思います。

最近、ネットで「史上最高のプロポーズ」の映像が話題になっています。
http://rocketnews24.com/2012/05/28/215863/

記事を一部引用しておきます:
動画の冒頭には、Isaacさんが書いたと思われる次のような文章が浮かび上がってくる。
「2012年5月23日水曜日、Amyを私の両親の家で会おうと呼び出しました。Amyが着くと、彼女をホンダCRVの後ろに乗せ、ヘッドフォンをつけさせるよう弟に指示を出しました。ある曲を聴いてもらうために……。しかし彼女が目にしたものは、世界初の口パクライブプロポーズだったのです」
この文章どおりAmyさんは、Isaacさんの弟の言われるがままに車の後ろに乗り、ヘッドフォンを装着。するとBruno Marsの『Marry You』が流れ始め、想像にもしなかった壮大なプロポーズパフォーマンスが目の前で始まったのだ!
曲のスタートと共に車は動き出し、その後を追うように、IsaacさんとAmyさんの友人・家族が次から次へと登場。その数なんと60人以上! みんな2人の結婚を後押しするかのように、なんとも楽しそうな表情で歌ったり、踊ったりしており、これにはAmyさんも大喜び。
そしてすべてのパフォーマンスが終わると、ついに今回の主役Isaacさんが登場。Amyさんを前にひざまづき、「君はもう僕に、一生分の幸せを与えてくれた。それと同じだけの幸せを、僕の残りの人生を使って君に返させてくれないか? 結婚してくれ」とプロポーズ。



ヘッドホンをつけさせられ、音楽が流れ、車の後ろに座らされる。
これだけで、ワクワク感は高まるでしょう。
見事な始まりのデザインがそこにあります。

表現力とは要するに創造的な企画力・デザイン力にかかっています。
そうした力を向上させていくには、過去の素晴らしい過去をよく見て、自分の中で
デザインのされ方をよく研究していくのに限ります。
基本的な勉強の仕方そのものです。

偶然ですが、3年(10)保坂は、山口で開催された「企画力up実践セミナー」に自主的に
参加して勉強して来たようです。
なんだかんだと周囲に言われながら、着実に表現力を鍛えていってるようで、そうした
小さな積み重ねが最後には大きな力となるはず。


表現力を鍛える。ガリラボでのひとつのテーマです。
ガリラボではそうした場をできるだけたくさん用意しています。
そんな貴重な場がたくさんあります。
物事には常に二面性があるわけで、こうした場の存在は要するには、4年(09)市川が
鋭く見抜いているように、私がゼミ生に丸投げをしているということでもありますけれど・・・笑

場の始まりのデザイン。
そして、ピーク・エンドの法則。
これらの理論をもとに、表現力を鍛えていきましょう!
-------------

2012年8月6日月曜日

この夏のガリラボの活動のデザイン

昨日、夏をデザインするというテーマでガリラボ通信を書きました。
読んでくれたガリラボのゼミ生は、誤解なく読みとり、素直に実行
してくれるものと考えています(そうですよね!?)
そういうことを書いた後に、ふと気が付きました。

ガリラボの夏のデザインが出来ていないではないか、と。。。。

昨年であれば電子書籍研究会を立ち上げ、また映像コンテストに
向けて09ゼミ生のチームが動き始め、良いスタートダッシュを切って
いました。
今調べてみたら、電子書籍研究会は7月27日にはキックオフミー
ティングを開いていて、映像コンテストチームも7月21日には最初の
アイデア出し(ブレインストーミング)を行っていたのです。
昨年のガリラボ通信を読み返しながら改めてびっくりでした。
夏の活動に向けた準備をすでに7月には終えているのです。
気づけばもう8月に入ってもう1週間が終わろうとしています。
迂闊でした。
かなりマズイです。

急ぎキックオフに向け、準備を進めます。

今回、ガリラボ内に公式に立ち上げるのは、
  ・映像制作
  ・ファシリテーション研究会
  ・情報デザイン研究会
等になる予定です。まだ迷っていますが、
  ・ソーシャルメディア研究会
も必要ではないかと思っています。
映像制作はとりあえず目的は明確です。
ファシリテーションについてはM1(12)大塚がプランを考える予定です。
情報デザインはテキストに従いデザインの手法(ユーザー調査の手法、
概念化の手法、視覚化の手法など)を学び、最終的に何らかの具体
なデザインに挑戦したいと思っています。
(これは県北地域での3年生の後期の活動に向けた準備となる予定
です)
ソーシャルメディアについてはFacebookが中心になるかと思いますが、
どうしてもまだ中途半端なレベルで終わっているので、雇用環境整備
協会との共同の研究を深めるためにもう少し勉強が必要かと思って
立ち上げたいと思っています。
Facebookでなくソーシャルメディアとしたのは、広くソーシャルメディア
の視点で企業と学生とをつなげるツールとして見つめていく必要が
あろうと思ってのことです(場合によっては、Facebookと他のツールを
組み合わせていくことだって考えられると思ったからです)。

ざっとこんなことですが、この夏のガリラボの活動はこれらを中心に
デザインしていきたいと思っています。

・ ・ ・ ・

まだ大学は試験期間中です。
ただし、月曜日の試験は終わってしまったのか、ほとんど学生がいない
状態でした。
そのせいでしょうか(?)ガリラボにやってきたのはほとんど4年生(09)!
まず本多。
次に中島。
その次が谷。
そして村中と続きます。
午後は私が会議で不在にしたのですが、戻ってきたら草原がいました。
4年生以外ではM2(12)大塚がおりました(大塚とはファシリテーション研
究会の打合せ)。
打合せをしていると、すっと3年(10)漆島が入ってきて、両手にペットボト
ルをたくさん持っています。寄付だそうです。
ちょっと駄弁った後、戻っていきました(想像するに、明日の試験の勉強
だろうと思います。勉強家ですから)

こんな感じのガリラボでしたが、なんというか4年生が多いですね。
4年生主体のガリラボというと、これまでではあまり記憶にありません。
とりあえず、この夏、10ゼミ生が活発になることを願っている次第です。

-----

2019年1月6日日曜日

ある日本人学生による優れた行為のデザイン

日曜日ですが、まだ本調子でないため、テニスは我慢して自宅でおとなしく修士論文の添削作業をやってます。

合間に、Wiredの記事で、ストリートディベーターという新しい職業のことを知りました。
この職業を考え出したのは日本人の学生です。
オランダのデルフト工科大学院修士課程の研究の一環で考え出したものだそうです。

参考:物乞いの行為をデザインする

ちなみにこの方は、この大学のインタラクションデザイン研究科に所属されています。
なんでも、この研究科の方針は、
 「人 - 物 - 場 - 社会文脈」の関係性を包括的にデザインすること
がテーマらしく(参照)、非常に魅力的です。
インタラクションデザインとか、私がいつもやりたいと思っていることそのものなので、この方針に激しく共感してしまいました。

さて、この方の行為のデザインとして考えだされた
  議論を生み出す「ストリートディベーター」という職業
は、2017年の「CREATIVE HACK AWARD」でグランプリを受賞したプロジェクトで生み出されたようです。

ストリートディベーターは
路上で問題提起をし、硬貨の重さによって世論を可視化する職業である。これは、路上での「ものごい」に代わる行為でもあり、自尊心を損なわずにお金を稼ぐことができる。

というもので、それによって
道ゆく人と友好的な対話を通じて、路上生活者の自尊心を守り、社会とのつながりを取り戻すことを目指している。

ということです。次の映像でその概要はおおよそつかめるものと思います。
研究の一環でもあるので、実験もされたそうで、それによると
ロンドンで実際に4人に天秤型のデバイスを渡してストリートディベートをしてもらったところ、平均で1時間に13.5 ポンド( 約2000 円)を稼ぎ、12 人との会話が発生する

ことがわかったそうです。なんと素晴らしいことでしょう。
これによって、例えば
  英国のEU離脱(Brexit)
で議論してもらうとき、離脱に賛成する富裕層の英国人と、それに反対する低賃金の移民とが、通常では決して交わることのない人々が路上で対話する場がデザインされるわけです。

優れたデザインの力は偉大です。



2017年12月10日日曜日

過去のガリラボ通信を読み直す

以前、LivedoorのRSSリーダーに興味のあるブログを登録し、日曜の午前中に
未読のブログに目を通していくという生活をしていました。
ところが忙しくなって日曜の午前中もそんな余裕がなくなり、放っていたら、
いつのまにかLivedoorがRSSリーダーのサービスは停止していました。
登録していたブログの情報も消滅してしまいました。無料のサービスは恐ろしい
限りです。^^;
そこに登録していた「デザイン」に関するブログを読みたくなり、ネットを検索
してみるも、タイトルも名前も忘れてしまったので、検索しようもなく・・・
ひょっとするとガリラボ通信でそのブログを引用していたように思ったので、
「デザイン」というキーワードで検索してみました。


時間順はバラバラですが、検索されたガリラボ通信を読んでいくのが面白くなり、
そのまましばし読み続け、当初の目的は忘れてしまいました。
読んでみて、ガリラボはやはりデザインを志向しているゼミなのだということを
再認識しました。
(私自身が、一般設計学あるいは一般デザイン理論の修得を密かな目標と
 しているので、そのせいでデザインというものがどうしても外に出てしまうの
 でしょうけど)

読み進めてみると、全て自分で書いた文章でありながら、意外に面白い。
そしてまた勉強にもなります。不思議です。
(ゼミ生もデザインについてのエントリーをじっくりと読んでみてほしい。
 何らかの発見があるでしょう)

自分の文章であるのに、実に不思議なことですが、これに関して、12月1日に
販売が始まった「ほぼ日5年手帳」の製作チームの方のブログ
 ほぼ日5年手帳情報室:「5年」という時間。
の中に、
  未来の自分が読むのを楽しみに綴る、
  タイムカプセルのような「ほぼ日5年手帳」。
という話が書かれていました。
なるほどと思いました。昔、糸井重里さん自身がそうしたことをツイートされて
いました。
  「ほぼ日手帳」は、書くものだとか記すものだとか思わないほうがいい。
  読むものなんですよ。じぶんで書いたものを読むときが、いちばん役に立って
  いるときなんです。
  たとえばいま「出口も設計する」というじぶんのメモを読んだ。ああ、と思い
  当たることがいくつか浮かぶ‥‥。
  (参考)ガリラボ通信2011/12/11

「デザイン」というワードでガリラボ通信を検索して、出てきた記事に没頭していた
自分を振り返り、ゼミ生に向けて書いていたエントリーですが、実はそれは未来の
「自分」に向けて書いていたわけです。面白いはずです。^^
糸井さんのツイートからしても、感じたこと、考えたこと、やったこと、そうした
日常のことを継続的に綴っていくことは非常に重要であろうかと思います。

私の場合、このままいけば、10年間以上ガリラボ通信を続けることになるでしょう。
人生の6分の1、そして仕事人生であればその4分の1ほどがそこに記録されている
ことになります。
膨大な量の文章がそこに蓄積されていることになるでしょう。

膨大な量のゼミ生の活動の記録が蓄積されているガリラボ通信は、ゼミ生はもちろん
読んでくれているでしょうが、学内外の方が意外に読んでくださっているようです。
さらには、私の子どもたちも読んでいるようで、ガリラボの活動を踏まえ、たまに
面白い提案をしてくれることがあります。
つい先日、大学同窓会の研究を行なっている息子が、ゼミ新聞があることを知っていて、
他大学の同窓会報を見せながら、卒業生が飲みながら大学のことを語る特集をヒントに、ゼミの卒業生で飲みながらゼミのことを対談し、それをゼミ新聞部が取材して対談記事
を掲載するのは面白いのではないかと、そんな提案をしてくれました。
面白そうですね。社会人となった歴代の学部ゼミ生や大学院生とかが集まって
「ガリラボについて語る」とか、ゼミ新聞としてはすごく良い題材であろうかと思い
ます。
来年あたり実現させてくれると嬉しい。
 
スマホもパソコンもなかった時代、情報伝達はどのようにしていたのか?
次の記事(昭和のビジネスを再現してみた)を娘が紹介してくれ、ゼミの課題として
やってみて、レポートをまとめてみてはという提案をしてくれたこともありました。
ゼミ生にとって当たり前になっている現代の情報環境のことを理解する上で非常に
面白い課題かと思いました。
いつかやってみたい。

ゼミ生はもちろん、それ以外の方からでも、色々な提案をしてもらえると、ガリラボで
それに挑戦してみたいと思います。
面白い提案をお待ちしています。






2011年3月6日日曜日

街のデザイン~楽しいバス停

朝からネット上でたくさんのブログやニュース探検をしていたら、
こんな楽しいバス停を見つけました。
 
芸術は爆発だ!
私が座ったらどんな感じになるのでしょう?? パパイヤ鈴木?
http://img.designswan.com/2010/02/busStop/1.jpg

切手のデザイン
バスが遅れても、立って待つことを少しだけ楽しくさせるデザインですね。
http://img.designswan.com/2010/02/busStop/13.jpg

デザインってやっぱり人の行動を変えるパワーを持つものです。
環境管理型権力を行使する、そんな潜在力を秘めていますね。
 
 
難しいことはさておき、こんな楽しいデザインで人の行動を
良い方向に変えて行く。

街(地域)のデザイン。 
街をこんな楽しいデザイン(ガリラボの場合は情報デザインですが)で
満たし、退屈な日常を少し明るくしていくことをやっていきたいですねー
 


2012年5月19日土曜日

良質の場をデザインする

今日は学生たちの運動会「PUKりんぴっく」の日。
大学から2kmほど離れた小峰グランウドでやっているはずです。
そのせいでしょうから、朝から研究室に籠っていますが、窓から
見えるテニスコートにも人影はなく、大変静かなキャンパスです。

今日は朝からずっとある報告書を書いていました。
わずかな分量です。
おおよそ3000文字ぐらいのものです。
が、中身がないので、四苦八苦。
無い知恵を惜しみなくキーボードに注ぎ込み、草案は先ほど完成。


今回もザッカーバーグさんの教えを守り「とにかくさっさと最後まで
終わらせろ」を忠実に守りました。

最後までたどり着いてしまえば、後は空き時間を見つけて締切の日
までしつこく推敲していくのみ。
この時はまとまった時間は不要。
断片的な時間で十分になります。


何かを作り上げていくには、集中できる時間と環境を作って締切より
前に(可能ならば遥か前に)仕上げること、そしてその後に、できるだ
け長い時間かけながら、徐々に徐々に練り上げていくこと、そうしたこ
とが必要になるでしょう。
このことは何度も、ガリラボ通信に書いていることなので耳にタコが
できた人もいるかもしれませんが、しかし実践できているゼミ生は意
外に少ない。

さっと終わらせることはできるようになっても、それをしつこく練り上げて
いく粘りまで見せてくれるゼミ生はほぼいないような・・・
どうでしょう?
とりあえず意識して身に着けていきましょう! ^^

さて、最初の段階のおおよその完成系を作ることは、途中で思考を遮られ
なければ意外にささっといくものです。

たった3000文字程度が、この1週間まったく書けなかったわけですが、土
曜日、誰もいない環境で、そして快適に動くPCとデュアルディスプレイ、さら
には参考図書などもすぐに手に届くところにある。
そうした環境にいればまるで魔法がかかったように捗るものです。
もっとも環境が良すぎて、つい居眠りを・・・ということもあるかもしれませんが、
その場合は、締切という境界条件を持ち込めばたぶん大丈夫です。

そんなことを考えると、行動していくこと、何かを実践していくということは、
単に自分だけがやっているわけでもないことに気づきます。
自分とその環境との相互作用でそうした実践は構成されているわけです。
何もない真空の空間に自己があるわけないので、自己がしっかりしていれば
いいというものでもない。
その自己が相互作用する環境のデザインあるいは場のデザインというもの
が大変重要なのです。
自己と相互作用する場がきちんとデザインされていて効率はぐーんと上がります。

重要であるため、場のデザインのことはガリラボ通信ではたくさん書いてきました。
一部を改めて紹介しますと、
 ・広い文脈に視点を拡大したデザインの凄さ
 ・広場に杭を打ち、花を飾ろう!
などのエントリーがあります。
内容は異なっていますが、それぞれの本質は同じです。
読み返してみてもらえると嬉しい。

さて、ガリラボのゼミ生には今たくさんのやるべき課題が目の前にあります。
今は主に4年生や院生とかですが。
ゼミの課題(卒論)はもちろんのこと、就活や公務員受験というでっかい課題も
ありますからねぇ。
大変でしょうが、効率を上げて時間当たりの生産性を向上させて乗り切って
いってほしい。

そのためには集中できる環境を作れるかどうかが勝負でしょう、きっと。
ガリラボのゼミ生はほぼそれができるはず(と信じています)。
だって、そのために3年生までかなり多忙になるゼミの活動があったのですから。
ずっと暇だった人が、急に場のデザインなどできるはずがない。
良質な場のデザインをしていくには、それなりの訓練が必要なんです。

これからそれを訓練していく10ゼミ生諸君。ぜひ、このあたりのことも頭の片隅に
入れておいてください。

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2014年8月22日金曜日

創造性にはスピードが不可欠

玉名市の平野さんから随分前に、「読みながら、なぜか、白亜祭での津曲ゼミのことを
考えてしまいました」と紹介されたのがこの本。約1ヶ月前のことです。


1ヶ月が経ち、ようやく読み始めました。非常に面白い内容でした。

例えばその中のMRI(断層写真撮影用の医療機器)のデザインについての話を紹介
したいと思います(p.34)。
技術的に洗練されたMRIは、エンジニアから見れば、機能美に溢れた素晴らしい
ものにしか見えなかったわけですが(その心理、私にはよくわかります)、しかし、
子どもたちにとってはそうでなはなく恐怖のマシンでした。
恐怖で子どもたちが動くので、麻酔をかけないといけないような状況であったそうです。
MRIの設計を行なったエンジニアはその事実にショックを受け、エンドユーザーである
子どもたちの視点(他者の視点)に立つデザインをワークショップ等を通して再考しました。
子どもたちがMRIをどう体験し、利用するかを総合的に考えた結果、生まれたのがこのデザイン!


MRIに入っていくことを子どもたちの冒険物語に変えてしまったのです。
操作担当者は、子どもたちに
  海賊船に乗って海を旅するから、船の中でじっとしてないとダメだぞ
と伝え、終了後は、部屋の中にある財宝を取り出すような仕掛けまで設けたそうです。
宇宙船バージョンもあるらしく、それでは、装置が「ブーン、バン」という機械騒音を
出し始めると、担当者は子どもに
 これから宇宙船が超音速に入るぞ。よーく聞いてごらん。
と促すのそうです。
これによって、それまで恐怖の音だった「ブーン、バン」というのが、子どもたちにとっては
冒険へと誘うものとなっています。

こうした総合的デザインで、麻酔を要する子どもたちは劇的に減ったのだそうです。
機械設計というのが、単に機械の設計ではなく、人間も含めて設計しないといけない
ことを示しています。

平野さんが、白亜祭でのガリラボのことを考えたと言われていましたことが
よく分かります。
このMRIの事例にそのことが詰まっているように思いました。

なお、冒険を終えてMRIから出てきた子どもが、母親のスカートを引っ張りながら
  ねえ、お母さん、明日もこれに乗れるの?
と言ったそうです。
企画・設計(デザイン)とはやはり人間を含んだ形で考えなければなければならないと
思います。
 

現在、ガリラボでは映像作りや卒論などがこの夏は展開しています。
先日、門前町のロケから帰ってくる途中、ゼミ生に、コミュニケーション力とかなんとか
いうけれど、そんなことより、スピードが重要だという話をしておりました。
同様のことがこの本にも書かれています。

ある優れたiPadアプリを開発した若者2人の話がそれです。彼はこう言ってます(p.165)。
  創造性とは常に結果論だということを学びました。問題を解決するたったひとつの
  名案をずばっと思いつくのが創造性ではありません。何百回と試行錯誤を繰り返した
  末に最良の解決策にたどり着くのが創造性なんです。
繰り返しを可能にするのはスピードです。彼らのは話からすれば、ものごとを具体化して
いくスピードが創造性の必要条件と言えるかと思います。
アーティストの創造性についても紹介されています(p.176)。
陶芸の授業で、クラスを2つに分け、半数には作品の「質」に基づいて成績を評価すると
伝え、もう一方には「量」に基づいて評価すると伝えたそうです。
前者の学生たちはひとつの作品について全身全霊を注ぎひとつの作品に集中したそうです。
一方、後者の学生たちはたくさん作ればいいわけで、とにかくたくさん毎回ノンストップで
ろくろを回しながら制作を続けたそうです。
その結果、全ての授業が終わったとき、優秀な作品を作ったのは後者の「量」で評価され
る学生たちばかりだったそうです。
ろくろを毎回ずっと回し、陶芸のスキルを向上させていった学生たちが最終的に優れた作品を
作ることにつながるわけです。
これはこれまで学生をずっと見てきた私も、その通りだと思います。
時間をかけた学生たちが、最終的によく伸びている。

天才と呼ばれている人たちはこの「量」の学生たちと同じ行動パターンを取るようです(p.67)。
天才的な人たちも、失敗も多いのだそうです。
だけど、その失敗は、成功に向けた教訓を得るための学習資源であって、無益なものと
思わない傾向がある。そして、
天才とは、他の人より成功率が高いからではなく、単に挑戦する回数が多いだけ
なのだそうです。
エジソンが、白熱電球を発明できたのは、無数の失敗を繰り返し、学んだからでした。
そのエジソンは
  真の成功基準とは、24時間に詰め込める実験の数だ。
と主張しているそうです。

熊本どうでしょうチームの映像作りは8月末締切です。
残り10日ほど。
時間が無くなったので、必死で制作、他人からの評価、そして作り直しのプロセスを
超高速でやってほしい。それこそ、ブーンと超音速で。^^;

白亜祭に関しては、明日23日(土)は、ガリラボの白亜祭の企画(デザイン)に向けて
ワークショップを開きます。ガリラボ白亜祭実行委員長・4年(11)藤本の主催です。
自分たちが出したいものを出す(エンジニアが自分たちの作りたいMRIを作るのではなく)、
ユーザーの視点、利用形態を想像し、総合的に考えたデザインを心がけたいですね。
そして、これも、企画(デザイン)が定まったら、白亜祭までにその企画(デザイン)を
具体化し、無数の実験を繰り返していくといいでしょう。
 

クリエイティブとは、制限時間内に何度実験できるかで定まります。
  名案をずばっと思いつくのが創造性ではありません。何百回と試行錯誤を繰り返した
  末に最良の解決策にたどり着くのが創造性なんです。
スピードが勝負です。
 
頑張りましょう。
 

2010年12月6日月曜日

ガリラボの探究テーマについて

本日のガリラボは、土曜日の玉名でのフィールドワークの反動だったわけでもないでしょうが、人がほとんどいませんでした。
理由は実は簡単で、私が13時~18時までずっと会議で研究室を不在にしていたからです。
13時前に出ていくとき、たまたま誰もいなかったのでカギをかけました(当たり前ですが)。
そのまま夕方まで閉鎖されたわけです。
平日にこんなに長時間ガリラボの活動が停止するのは久しぶりのことではないかと思います。
 
さて、ガリラボが開放されていた午前中には、4年(07)門前と迫中が卒論のパワポ作りをやっていました。
話はそれほどしていませんが、きっと進んでいるものと思います。
 
お昼休み、3年(08)坂本と大塚を呼び、忘れないうちにランチミーティング。
持ち帰った膨大なデータの処理方法を考えていくための、今後のスケジュールについて相談しました。
長時間の缶詰になって話す必要があると思ったので、土曜日午後に缶詰めになって議論する約束をしました。
その場で、この膨大なデータの処理方法の素案を考え、次回、3年生に提案してみようと思います。
 
データの処理方法はおいといて、やっぱりフェースツーフェースで話をするものです。
やっぱり、アイデアは、対面で、そして楽しい会話の中からのようです。

3人で(たぶん)楽しくランチミーティングしていると、各チームが玉名で出会った人たちにお礼のはがきを出してはどうかと大塚が言い出しました。
8月のフィールドワークでもそう思っていたそうですが、映像コンテストの方で忙しくなっていたので言わなかったとのこと。
お礼のはがき・・・いいコミュニケーションですね。
素晴らしいコミュニケーションのデザインではないかと思います。
 
電子メールで簡単に連絡できる時代だからこそ、はがきのようなメディアは、相手にこっちの気持ちを届けるための効率的な手段になるでしょう。
ガリラボでは以前もそうしたことやっていたことを失念しておりました。
玉名FWに参加した院OB(08)佐藤がこのアイデアを大塚に示唆したとのことでした。

ほら、やっぱりそこでもフェースツーフェースのコミュニケーションなのです。
対面で、ある程度時間をかけたコミュニケーションって本当に大事。
それを無駄に感じ、そして面倒だと思ってしまうと新しいアイデアとはなかなか出会えない。
要するに新しい企画を生み出すのが難しい。
そう思います。
 
話がずれました。コミュニケーションのデザインの話に戻ります。
 
コミュニケーションのためのメディアは無数にあります。
近年のデジタル技術は簡単なコミュニケーションのメディアをたくさん生み出しました。
しかし、今回は、アナログなはがきというメディアを選びます。
面倒だから、それを選びたいと思います。
あまりに簡単なものは他人に声を届けるのは困難です。
 
ガリラボの思いをはがきというアナログメディアに乗せ、玉名の方々に送ります。
 
夕方、M2(09)の吉本が顔を出しました。
修論の話をしましたが、その中心の話題はコミュニケーションのデザインです。
学校と保護者とを接続するコミュニケーションのデザインが吉本の修士論文のテーマになっています。
ほら、ここでも、コミュニケーションデザインです。
 
ガリラボゼミ生の皆さん、ガリラボで探究しているテーマのひとつとは、(これまであまり明確には伝えていませんでしたが)実はコミュニケーションデザインです。
それで、タイトルこそバラバラですが、実は、卒論、修論のほとんどがコミュニケーションデザインなる問題意識がテーマの奥底に横たわっているのです。
 

2011年4月19日火曜日

メディアはそこら中にある

午前中、4年生のゼミを行いました。
10:20からのゼミで、10:00までにやってきたのは4年(08)坂本のみ。
二人して、かなり不安になりました。
午前中にやるのは無謀ではなかったのか、と。

が、心配は杞憂に終わりました。
就活関係と病気で大塚、益田、宮下の3人は休むとの連絡を事前
にもらっており、それ以外のゼミ生は時間までにほぼ集合。
さすがでした(当たり前ですけど)。


ゼミでは今後の活動についての打合せを行い、年間の行事予定の
話し合いも行いました。
私からは本決まりのイベント以外に、白亜祭への参加を出しておき
ました。
もちろん、まだ完ぺきにノープランです。
が、最低でも玉名での活動に参加するゼミ生たちには一般の方や
学生への発表を兼ねて参加を義務付けたいと考えています。
サークルにほぼ乗っ取られている学園祭へのゼミ生によるアカデ
ミックな立場からのささやかな挑戦です。

本日のガリラボは4年生以外には3年(09)中島、緒方が夕方以降に
長時間滞在し作業しておりました。
MOREの学生たちは来ており、ガリラボ道場にて打合せをしてたよ
うです。



と、ガリラボの様子はこれぐらいにして、イノベーションについて少し
だけ書き留めておきたいと思います。

空き時間に読んでた資料に、Wii(ウィー)のコントローラーの発明と
紙コップを減らすための発明について書いてありました。
どちらも感銘を受けました。

Wiiのコントローラーは内容とかボタンとかソフトとか、そういった
ことよりも「137g」であること、というのが決められて設計された
そうです。
コントローラーを利用するに際に「重さ」というのが重要なデザイン
ファクターであり、これを使ってテニスやゴルフなどを疑似体験する
のに適切な重さを1g単位で調べていってその結果得たのが、
137g
であったとか。
単3乾電池2個=50gを加えてそうなるようにデザインすることを、
絶対条件にして作ったのだそうです。
単純なことのようですが、違います。
専門家の連中になると、そこに気づきにくい。
どうしてもセンサーがどうの、ソフトがどうの、と得意な部分に目が
いってしまうからそこに最適化に向かってしまう。
しかし、任天堂では137-50=87gで製造できる機能であるか
どうかですべてが判断されていったのだそうです。
ゲームは人間がするのだということを深いレベルで見抜いていた
任天堂の凄さを知ったお話でした。

もうひとつは紙コップを減らすというお話。
これは実は2011年2月23日のガリラボ通信に

広い文脈に視点を拡大したデザインの凄さ

というタイトルで書いていました。
資源節約のために紙コップを減らすための工夫を、紙コップそのも
のに施すのではなく、それを利用する人々の行動をデザインすると
いう点にあったのでした。

今回読んだ資料では、このデザインを人々の

善行の見える化

と表現してありました。
良い行いをさりげなく見えるようにしてあげることは人々の行動に
絶妙な働きかけをし、それが紙コップを減らすことになる。
見事としか言えないこのデザインを知った時、震えてしまったほど
でした。

ガリラボでは、地域コミュニティを情報という視点でデザインして
いこうとしています。
そのことはひとつにはこの「善行の見える化」が重要な考え方だな
と思いました。
情報化は別にコンピュータというメディアに限りません。
紙コップの工夫は、黒板というメディアが主役でした。

素晴らしい。

ついでにながら、海岸をメディアにした例が2011年4月16日の読売
新聞の記事にありました。http://t.co/8OPCbge

海岸に長さ数mの木を並べて、
ARIGATO
の文字が書かれてあったそうです。
地震の被災者が、仙台空港の復旧を支援してくれた米軍に向けて
感謝を表したもののようです。

「感謝の気持ちの見える化」ですね。

感動しますねよ。
海岸が、被災者の感謝の念を米軍に伝える、強力なメディアになっ
ています。

こんな風にメディアって単純ではないのです。
実は、メッセージを強烈に伝えてくれる優れたメディアは工夫次第で
そこらじゅうに転がっているのです。

コンピュータだけに目を奪われず、広い視野から注意深く周りを見て
いきましょう。  

2012年6月10日日曜日

優れたコミュニケーションデザインの例

自分たちの声を他人に届けるためのやり方には色々な方法があります。
今日知ったこのコミュニケーションデザインの方法(↓)には度肝を抜か
されました。
手持無沙汰となって特別にやることがないエスカレータに乗っている時間を
利用して、フライヤーを見せるというもの。
しかも、1階のパンダが渡したフライヤーは2階のパンダが回収し、下りの
エスカレーターに乗る人に渡すのです。
このやり方だと(人数は2人必要ですが)1枚のフライヤーだけで、膨大な
人たちに確実に声を届けることが可能になるわけで、超エコな極めて秀逸な
方法だと言えます。
(この雰囲気、フォルクスワーゲンがやっているThe Fun Theoryに似ています^^)


(詳細はこちらのブログ参照)

人が興味ないものに注視してくれるのは、それを見ざるを得ない状況の
時だけです。
その状況として、エスカレーターの昇り降りの時間帯を使うとは・・・
感動して、鳥肌が立ってしまいました。

さらにですね、ブログにも書いてありますが、これをやっているのは、
パンダの2人だけではないですね。
それを撮影しているカメラマンがいます。
行動の記録者としてのカメラマンが随行している。
これもこの活動のポイント。

自分たちの行動を単に自分たちの行動だけで終わらせていない。
記録者がいるというのは、自分たちの行動そのものをPRに使うという
明確な意図がそこにはあります。

この例のようなコミュニケーションデザインは、ガリラボで研究していく
種類のものですが、これをさらに大がかりにして、社会全体がうまくコミュ
ニケーションしていくためのデザインというものがあります。
それを表現する言葉として、最近、ソーシャルコミュニケーションデザイン
という言葉を知りました。

ガリラボではこれは元々志向していたことです。
たとえば、玉名でのセカイカメラとはソーシャルコミュニケーションデザ
インそのものでした(少なくとも私はそのように捉えていました)。
花が開く前までにはいきませんでしたが、今後の活動の中では、可能な
限りソーシャルなコミュニケーションデザインを目指して活動していきたい
と思います。

ガリラボは、狭いコンピュータの世界だけに留まらず、それを広く社会の
中に位置づけていきます。

追伸
卒業生からのゼミ新聞に対する感想をいくつか届いています。
ゼミ新聞はガリラボというコミュニティのためのコミュニケーションデザイン
に他なりません。
心のこもった感想をいくつかもらっていますが、それらすべてゼミ新聞部の
メンバーへの賛辞でした。
後日まとめて(支障ない範囲で)紹介したいと思います。

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2023年2月3日金曜日

パワポのデザイン/OB(M15)有馬の来室

たまrismリーダー4年(19)村上が公開審査会で発表するパワポを送ってきました。
前回に発表練習で、内容について少しきつめの指摘をしており、それを踏まえて修正してきたものです。
随分と良くなっており、(発表を聞きながらだと、修正したくなるところが出てくるかもしれませんが、パワポだけみていると)内容的には問題ないように思いました。
ただ、デザインが少し気になり・・・・。
次は、村上から送られてきたパワポのスライドのひとつです。

上のスライドに対し、PowerPointが持っているデザインアドバイス機能を使うと、以下のデザインを提案してくれました(フォントは私の方で修正しています)。
どちらがよいのでしょう? デザインについては正解はないでしょう。しかし、色々な可能性を考え、それらを比較してみて、吟味した結果としてデザインを決めていく過程があった方が良さそうに思います。

初心者の時は特にそうした試行錯誤をきちんとやるべきで、それをやっていった人が最終的に他人に受け入れてもらいやすいものを作れるにようになっていくはずです(と思います)。
以上のことをアドバイスをしましたら、即座に「デザインを調整してみます」との返事が村上から届きました。
スピード感は素晴らしいですね。
良いものを作るには、スピード感が極めて重要で、それが本質的でさえあります。
→創造にはスピードが不可欠(ガリラボ通信2014/8/22)
ゼミ生にはぜひ一度この通信を読んでほしいと思います。



午後、突然、OB(M15)有馬が顔をだしました。小学校教育研究会の全国大会が市内の小学校であったそうで、有馬はそのアドバイザーとして参加だったそうで、大会が終わってから研究室に立ち寄ってくれました。
私が会議があったので短い時間でしたが、小・中・高校の話題で学校の実情を改めて理解したり、プライベートな話で弾んだりと、楽しい時間を過ごせました。

 

2014年11月2日日曜日

日常の小さな「!」/Goolge採用基準をクリアするには

午前中、いつも通りに、色々と情報収集していましたら、NENDOというデザイン会社を
知りました(こちら)。
この会社のコンセプトが以下です。素晴らしいですね。ガリラボの活動もこうありたい。


この会社がデザインしたいくつかを紹介します。
(1)Data Clip
クリップとUSBメモリを合体したもの。名刺等に取り付けて相手にデジタルデータを
渡したりするのに使うのだそうです。

デジタルとアナログを融合させるアイデア(クリップ)ですね。グッドデザイン! 欲しい!


(2)Cubic Rubber-band
立体形のゴムバンド。これも面白いですね。使い方を自分で創造していくのも
面白そうです。


(3)Link Clip
最後に、これは「紙!」のクリップ。ちぎってひとつづつ使っていくようです。
捨てる時も金属がないから、非常に良さそうです。


いいデザインをする会社ですね。
この会社ですが、募集では必須スキルとして次のスキルが必要だそうです。
Adobe系及び空間デザイン系(サーフェスモデリング、CAD)が要求されてます。
デザインでは、こういったソフトスキルが必須なのですね。当然でしょうが。
ちなみに応募書類は、履歴書とポートフォリオとのこと。デザイン会社らしいですね。




上とは全く関係ありませんが、情報収集していたら、Googleが考える「採用すべき人、
採用すべきでない人」という記事に出会いました。(こちら)
採用の際のポイントとのことです。
私は興味を持ったのは、どうやってこうした特徴を見抜いているのかということ。
強く興味がわきました。
面接だけで見抜けるとはとても思えないからです。


採用方法はおいとておき、この二つを比べると今の時代にどういった人が必要とされて
いるのか知るのにはかなり役立ちます。
これを見ていると、採用すべき人の特徴の多くがDeSeCoのキー・コンピテンシーと重ねっ
ているように思います。どうでしょう?
 
キー・コンピを身につけるのはやはり重要そうです(当たり前ですが)。

現在、ガリラボでは多くのゼミ生が協力して白亜祭でのガリラボの展示で、新しいものを
作り上げようと頑張っています。
それぞれのガリラボがやってきたことを表現する展示があって、それらをリアル宝探しと
いう横糸で紡いでいる構造になっています。
こうした極めて知的で挑戦的な活動にみんなでのめり込んでいくこと自体がキー・コンピの
育成に繋がっているだろうと思っています。
社会人となるためのトレーニングをやっているわけで、真似事で終わるようなインターン
シップよりは遥かに優れたものだと思います。

残り6日間となりました。
どうすれば良いものになるか、24時間(夢の中でも)そればかり考えておいてほしい。
日々の中で「!」となる対象に向かって妥協することなく実践していく。
そうしたことの繰り返しがキー・コンピの発達を促し、成長へと導いていく。
ゆっくりでも、止まらなければ、けっこう進む。(ガリラボ通信2014/4/14)
言うのは簡単ですが、それを実践するのは難しいですよ。
振り返ってみましょう。
3年生であればゼミの活動を、4年生であれば卒論を、どれほど止まらずにやれてきたかを。
  
 
 
  

2016年10月22日土曜日

もやいすとジュニア育成/白亜祭作業は今日も続く

ガリラボに来ると現在、コウモリがお出迎え。
昨日から、ハロウィン&興津会仕様の装飾が施されております。残念なことに、コウモリ1匹が
落下しておりました。


本日は9時からもやいすと(地域・防災)ジュニア育成の講義とフィールドワークで、
ジュニアは中2講義室に集合でした。
中2前の廊下。

廊下の掲示板をよく見ると、「タマずきんちゃんを探せ」のポスターがずらり。
もやいすとの学生たちの目にもきっと入ったのではないかと思います。^^;


もやいすとの学生たちの本日の内容は、講義と益城町のテクノ仮設住宅にある「みんなの家」で
地域の人の話を聞くという2つでした。
本日、私が担当したのは講義。
東北発☆未来塾で、平田オリザさんが「演劇のチカラ」というテーマで、東日本大震災からの
復興に向けて学生たちにヒントを与えていく4回シリーズがありますが、その一部のビデオを
使って、朝から夕方まで断続的に25人x4回の講義を行いました。


午前中に2回の講義を終えて、お昼休憩中。
写真は4年(13)松崎。食べてるパンがちょっと大きい。笑


仮設団地から戻ってくる学生たちに講義をするのですが、誰もいない教室でひたすら
待つのは、意外に辛いものでした。涙


講義は、ビデオ学習を主にするものでしたが、視聴後に行うディスカッションに備え、1年
生はかなり集中していたように思います。
真剣さのオーラがヒシヒシと伝わってくるグループもありました。
こうした真剣な人たちがいる場に立ち会えるのは非常に気持ちが良いものです。
ビデオなので疲れないように思うでしょうが、終わってから異常に疲れました。ただ、こう
した真剣な場のおかげで、心地よい疲れでした。

私の講義内容(※)は、仮設住宅での地域の人の話とうまく接続されていたようで、学生たちは
益城で見て、聞いたことについて、ある程度理論的に話ができるようになったのではないかと
考えています。
(※)この日、雨が予想されたため、急遽取り入れた授業でした。2日前の木曜日のほぼ1日を捧げ、
       突貫で設計・準備した割には意外にうまくいったというのが終わってからの感想です。
講義は、多くの1年生がかなり集中して聞いてくれていて、最後15分を使って、
 1.自分の言葉で内容を振り返る個人作業、
 2.それが終わった後は、2人ペアでの対話(ダイアログ)を使った理解の深化
といった内容で進行し、最後には、
 3.全員が参加する公的空間(パブリックな場)での公開討論(1人が発表し、他の学生が
   それにコメントする)
と、段階的に拡張していくワークを短い時間で進める形でデザインした講義は、ほんとに短い
時間でしたが、なかなか優れた白熱教室になっていたように思いました。
学生たちって、やはり、良い学習環境、良い場をデザインすれば、実のある話を始めるのだと
思いました。
なお、こうしたデザインが出来ているのも、IR室の(M08)佐藤やM1(16)山口らが奮闘している
おかげ。IR室、COC推進室と多忙を極めていると思います。m(_ _)m
  

こうした奮闘からわかることは、良いデザインとは、ひとつひとつにこだわり、それぞれを意味
づけていること。それが良いデザインにおいて大事な点だと思います。
恐らく、このことは講義のデザインだけの問題でなく、色々なイベントデザインすべてに通じる
ものだと思います。
ガリラボでは、イベントを作るのもひとつの大事な活動ですが、身近な授業というイベントが
どう作られているかを、しっかりと観察しておくと参考になるでしょう(全て観察からです)。
 

ガリラボでは大きなイベントづくりが現在進行形で行われています。
そのひとつが白亜祭(実行委員長は上で大きなパンを食べていた4年(13)松崎)。
今日も、白亜祭の準備が行われていました。ゴールオブジェト班(リーダー4年(12)河邉)が
頑張っていました。
道場での様子です。本日中にはこの作業は終わらせるのだと豪語しておりました。



<役立たず>
「留守番頼む」と言って出かけ、講義から戻ってきたら、私たちが入ってきたのにも
気づかず熟睡中。┐(-。-;)┌
こういうのを「役立たず」と呼ぶのではないか、と・・・。
優れた事例だと思い、迷わずシャッターを押しました。笑



2014年3月8日土曜日

華麗に勉強会~2014年の授業デザイン研究

天気の良い朝でした。
気温は低めでしたが、やはり季節は確実に春に向かっていて、キャンパスの木々に
変化が現れてきました。


さて、土曜日の本日は、10時から4年(10)吉村とM1(13)坂口との勉強会。
3分前、まだ吉村到着せず。。。。
そうしていると、階段を走る音が。
今日は1分前でした。
息を切らしドアを開けたのが。
先週のワークショップの時には3分前到着だったので(ガリラボ通信2014/3/1)、
それから2分も記録更新。
限りなく10時に近づくていく吉村の姿を見ていると、徐々に神の領域に入ってきている
ように感じます。


10時から勉強会ではなく、とりあえずお茶。
OG(06)松尾のお土産の「つばき茶」を吉村が入れてくれました。「紅茶風味」と書いて
ある通り、ほぼ紅茶のようでした。


10:10頃から私、M1(13)坂口、4年(10)吉村と3人で勉強会開始。
今日はこのテキストで一番楽しみにしていた「デザイン研究」の章。時間が取れなかった
ので今朝がた必死で予習しての参加でした。


デザイン研究とは、「学習研究成果をもとに革新的な授業の学習環境を「デザイン」して
実証的に検証すること」です。
学校の授業だけでなく、私自身は地域における学びについても想定しながら読んでました。
予想通り、かなりの刺激を受けました。

例えば、次の熟達化の過程に関するグラフだけで、1時間近く議論していた気がします。

少しそれますが、今日、中原さんの師弟関係に関するブログ(こちら)に
  それは、仕事にとって「価値」「軸」「基準」というのは、本当に大切だな、ということです。
  そういうものを、いかに仕事をおぼえるときに、つくりあげていくのか。
  それが出来ている人と、できていない人では、その後の熟達が変わっていくな、と思うのです。
  先日も、あるマネジャーの方と話していたのですが、
  なぜなら「何がよい仕事なのか」をつかめていないひとに、どんな手法や技法を教えても、
  なかなか、役に立たないよね。だって、価値とか基準がないから、打ち手をたくさんもっていても、
  間違った方向で使っちゃうんだよね・・・
  「師が見ているものを見ること」には、そのことに関するヒントが何かあるような気がしております。
という箇所がありました。
熟達していくとき、何が必要か、大事なポイントが示されていると思います。
その指摘を気にかけていないとき、人は、定型的熟達者となっていき、いつかルーチン
ワークだけしかできず、新しい仕事に対応できない人になっていく可能性がある。

次のグラフも衝撃的でした。
もっともこれだけ見ても意味はわからないとは思います。
言われてみれば当然の結果を示しているグラフなのですが、それがこうして実証され、
可視化されると改めて驚きます。
単位はとりあえず取得しても、勉強していない場合、その代償は非常に大きいことを
伝えているデータでした。


今日は、177-196頁までの20頁を4時間半ほどかけて3人で読みました。
上記2つのグラフよりも遥かに興味深い情報がありましたが、それを書き始めると
キリが無いので簡単な2つだけ紹介しました。
実践の場で講義を設計していくデザイン研究は、複雑な要因を考慮しないと
いけないので大変ですが、ガリラボが今後手がけようとしているテーマ(ワーク
ショップとフィールドワークを組み込んだ革新的授業デザイン)について非常に
優れた方法のようです。
吉村には、この方法をしっかりとマスターするように厳命しておきました。
また、この方法を用いて革新的授業をデザインしていくには、「デザイン研究チーム」の
発足は欠かせません。
吉村にはそれについても厳命しておきました。
発足チームには、まずはこれまでの勉強してきた知見を提供していく必要があるでしょう。
何を伝えていけば良いか、そういったことも準備していく必要があるでしょう。
(まだ卒業式も終わってませんが)4月に向けて行動開始です!


お昼。 2030年の学びを考えていた頃、後少しで1年ほど前になるわけですが、
華麗にワークショップというのを行いました(ガリラボ通信2013/4/13)。
何故かその時のことを思い出し、お昼は3人でカレーを食べました。
華麗にワークショップの時は、坂口はまだガリラボについて未知の頃だったかと思います。
それが今は・・・
1年は短いようで、長い。
華麗にワークショップの頃からすると信じれないほどに多くのことが変化しています。

私と吉村は激辛で、しかも大盛り。汗だくで食べることになりました。
しかし、さすがはフードファイター(↓)
大盛りを、見事に、ご飯粒一粒も残さずに綺麗に食べ終えてました。

これぐらい完璧にテキストも制覇してくれるといいのですけど。笑
 

2011年2月23日水曜日

広い文脈に視点を拡大したデザインの凄さ

700件目の投稿記事になります。
 
ネットで見つけたあるアイデアについて、どこかに書きとめていたことは
覚えていたのですが、しかしそれをどこに書いたのかは覚えておらず、
しかもどういった内容だったかも覚えていない。
 
だけどどんなアイデアだったか気になってしかたなく、ここ数日どこに書いたか
必死に記憶をたどっていました。
 
今しがたようやく失った記憶を見つけ、そのあまりの嬉しさにここに記録として
残しています。

  スターバックスの紙コップ利用を減らすためのアイデアコンペに
  優勝したのはコップのデザインではなく、“行動”をデザインする
  ものだった!!(クリック)
 
このデザインのポイントは、対象についての狭い見方ではなく、それを
含んだより広い文脈自体をデザインするというものです。
 
なんて斬新なんでしょう。素晴らしいの一語に尽きます。

ところで、この記事はツイッターに書き込んでいました。
自分のツイッターの記事をTwilogというので毎日自動的にまとめている
のですが、「アイデア」という漠然としたキーワードで「過去の自分」を検索
したところ、2月3日にこの記事のことをつぶやいていました。
 
見つけたとき、記録として残していた2月3日の過去の自分に感謝すると
ともに記録として残しておくことの重要性を改めて学んだのでした。
 
私は、メール、ツイッター、ガリラボ通信、そしてmixiとそれぞれのメディアが
持つ異なる時間軸、そしてそれぞれが持つアフォーダンスに従って、内容を
切り分け自分のことを記録(ライフログ)していますが、それらすべてで私の
eキャリアフォリオを形成しています。

過去の膨大な記録の山から、情報を検索するのは「現在の自分」が持つ記憶です。
 
外部の環境変化に適応しながら変化している「現在の自分」が「過去の自分」
の記録と向き合い、両者の相互作用で新しい自分を作り上げて行く、そんな
感じを覚えました。
 
なお、ついでに言えば地域についても同じことが言えると思いますが、さすがに
長くなるのでもう終わります。
 
 
長くなりましたが、とりあえずガリラボのゼミ生にもこういった発想ができるように
なってくれるといいなとの願いを込めて、先のアイデアをガリラボ通信に
書き写しました。
こういったアイデアを出していくことは、至る所で要求されるでしょう。
それは別に仕事のためというわけでもなく、将来家庭をもち豊かな生活を
デザインしていくためにも必要になるものです。