2011年6月5日日曜日

情報学の研究室がなぜ地域か?

先週の日曜日の情熱大陸は「山崎亮」さんでした。
民放TVをほぼ見たことがないので、この番組の存在もほとんど知りませんでしたが、
その日の夕方、M1(11)冨田から、

  ご存知かもしれませんが、今日の情熱大陸は必見ですよ!
  コミュニティーデザイナーの山崎亮さんです。  
  勉強になりそうなので見たいと思います!

とのメールが届きました。

その場でググり、番組の概要と山崎さんの情報を眺め、瞬間的に録画予約。
さらには冨田のメール内容をTwitterにてゼミ生向けにツイート。
情報の拡散まで行いました。
さらにさらに、Amazonに山崎さんの本をその場で注文。

とまあ、忙しい日曜日の夕方でした。

さて、注文した本は2、3日後には自宅に届きました。
本日ようやく読了。
 
読了後、情熱大陸の番組内容よりはるかに感慨深いものを得ました。
多くはそこまではないと思いますが、私の場合、強い衝撃を受けてしましました。
理由は、この方の体験とそこから生まれる問題意識が私と全く同じだったからです。

山崎さんは建築・景観などのデザイナーだったようです。
しかし、やっているうちに単なるデザインに無力感を覚え、デザインの上で動く
プログラムの方に意識が向けられていったようで、その様子がこの本には記述
されていました。
 
このことは、コンピュータプログラムなどを扱っていた私が感じていたことそのものでした。
それで、体の芯からこの本に書かれていることがどうしてそうなのかがよく分かったのです。
 
コンピュータを使った仕組みは、とりあえず最初はいいのですが(物珍しさがありますから)、
しかしそこからが問題で、一般に長続きがしないものです。
 
一般には、優れたデザインも、そのままでは長期に渡ってはなかなかうまく機能しない。

ということで、コンピュータという道具の素晴らしさはわかってはいるものの、どうしても
専門家が専門家のためにやっているように思え、その無力感を感じていたのですが、
それと全く同じことをランドスケープデザインについて山崎さんも感じたようでした。

山崎さんはそれから単なるモノのデザインからコミュニティのデザインに移行していきます。
要するに、これと同じだったのです、ガリラボは。
ガリラボも同じように方向を変えて行きました。
 
目線はコンピュータが利用される生活者の場に移っていきました。
すなわち、単なる専門家目線のコンピュータの世界から、それを活用する生活者の目線
でのコミュニティのデザインにです。
 
きちんと説明するほど時間的余裕がなく、走り書き的になりましたが、この本を読み、
ガリラボがどうしてこうなってしまったのかよくわかりました。
 
 
さて、活動のレベルこそ、ガリラボの方が明らかに小規模ですが、しかしやろうとしている
意気込みは山崎さんたちとほぼ同じです。
山崎さんのやり方をしっかりと真似て、ただし山崎さんはランドスケープデザインが土台に
ですが、ガリラボは、

  インフォメーションスケープ or コミュニケーションスケープ

なる分野を措定し、その上でのコミュニティデザインについて活動を深めていこうと思います。



ガリラボのゼミ生諸君、この分野で色々なアイデアを一緒に生み出していきましょう。
期待しています。
   

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