2012年5月19日土曜日

良質の場をデザインする

今日は学生たちの運動会「PUKりんぴっく」の日。
大学から2kmほど離れた小峰グランウドでやっているはずです。
そのせいでしょうから、朝から研究室に籠っていますが、窓から
見えるテニスコートにも人影はなく、大変静かなキャンパスです。

今日は朝からずっとある報告書を書いていました。
わずかな分量です。
おおよそ3000文字ぐらいのものです。
が、中身がないので、四苦八苦。
無い知恵を惜しみなくキーボードに注ぎ込み、草案は先ほど完成。


今回もザッカーバーグさんの教えを守り「とにかくさっさと最後まで
終わらせろ」を忠実に守りました。

最後までたどり着いてしまえば、後は空き時間を見つけて締切の日
までしつこく推敲していくのみ。
この時はまとまった時間は不要。
断片的な時間で十分になります。


何かを作り上げていくには、集中できる時間と環境を作って締切より
前に(可能ならば遥か前に)仕上げること、そしてその後に、できるだ
け長い時間かけながら、徐々に徐々に練り上げていくこと、そうしたこ
とが必要になるでしょう。
このことは何度も、ガリラボ通信に書いていることなので耳にタコが
できた人もいるかもしれませんが、しかし実践できているゼミ生は意
外に少ない。

さっと終わらせることはできるようになっても、それをしつこく練り上げて
いく粘りまで見せてくれるゼミ生はほぼいないような・・・
どうでしょう?
とりあえず意識して身に着けていきましょう! ^^

さて、最初の段階のおおよその完成系を作ることは、途中で思考を遮られ
なければ意外にささっといくものです。

たった3000文字程度が、この1週間まったく書けなかったわけですが、土
曜日、誰もいない環境で、そして快適に動くPCとデュアルディスプレイ、さら
には参考図書などもすぐに手に届くところにある。
そうした環境にいればまるで魔法がかかったように捗るものです。
もっとも環境が良すぎて、つい居眠りを・・・ということもあるかもしれませんが、
その場合は、締切という境界条件を持ち込めばたぶん大丈夫です。

そんなことを考えると、行動していくこと、何かを実践していくということは、
単に自分だけがやっているわけでもないことに気づきます。
自分とその環境との相互作用でそうした実践は構成されているわけです。
何もない真空の空間に自己があるわけないので、自己がしっかりしていれば
いいというものでもない。
その自己が相互作用する環境のデザインあるいは場のデザインというもの
が大変重要なのです。
自己と相互作用する場がきちんとデザインされていて効率はぐーんと上がります。

重要であるため、場のデザインのことはガリラボ通信ではたくさん書いてきました。
一部を改めて紹介しますと、
 ・広い文脈に視点を拡大したデザインの凄さ
 ・広場に杭を打ち、花を飾ろう!
などのエントリーがあります。
内容は異なっていますが、それぞれの本質は同じです。
読み返してみてもらえると嬉しい。

さて、ガリラボのゼミ生には今たくさんのやるべき課題が目の前にあります。
今は主に4年生や院生とかですが。
ゼミの課題(卒論)はもちろんのこと、就活や公務員受験というでっかい課題も
ありますからねぇ。
大変でしょうが、効率を上げて時間当たりの生産性を向上させて乗り切って
いってほしい。

そのためには集中できる環境を作れるかどうかが勝負でしょう、きっと。
ガリラボのゼミ生はほぼそれができるはず(と信じています)。
だって、そのために3年生までかなり多忙になるゼミの活動があったのですから。
ずっと暇だった人が、急に場のデザインなどできるはずがない。
良質な場のデザインをしていくには、それなりの訓練が必要なんです。

これからそれを訓練していく10ゼミ生諸君。ぜひ、このあたりのことも頭の片隅に
入れておいてください。

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