2019年1月14日月曜日

エビフライのしっぽを成長させる

今日は成人の日。
穏やかな天気となり、新成人となった17ゼミ生は良かったですね。
暖かしい、そしてこんなにいい天気もそうあるものではありません。
17ゼミ生は運がいい人が揃っているようです。
 
そんな穏やかな天気の午前中、ネットで記事を拾い読みしていたら、「60歳のトリプル成人式にお勧め」というのがあって、それは「ポジティブな人生の振り返り」をやりなさいとということでした。
なるほどそうかもしれません。
今日は私自身が、3回目となる大事な通過儀礼の日と捉えるべきだったのかもしれません。
 
・・・といった記事をさっと流し、続けて眺めていたら、トラブルがあったときの対処について、JR九州の社長さんによるエピソード記事が目に留まりました。
すぐ会いにいけばトラブルも楽しくなる。

ゼミ生にはぜひ読んでほしいですが、ここで簡単に概略を書いておきたいと思います。

社長さんが外食事業で部長を務めていた時、一本のクレーム電話があったそうです。
社員はよく知っている強面の方だったとか。
すぐに先方のところに出かけて行ったそうです。でも相手はかなりやばそうな人だったので、出ていくとき社員には
   1時間経っても戻ってこなかったら、警察に連絡するように。
と伝えておいたそうです。
まるでドラマのようなお話ですね。^^;

結果的にまるく収まったのですが、要するに社長さんがこのエピソードで伝えたかったのは、電話とかメールとかSNSとか、安易な方法で効率よく処理してしまおうというのは控えるようにというアドバイスでした。 

おおかたですが、直接会って話をすれば、トラブルのかなりの部分は解決するものです。
それはひとつの真理だと思いますが、ただ、誰が会いにいってもいいわけでもありませんね。
会いにいくのに適した人がいくべきです。

この社長さんの場合、こういったトラブルで謝りにいくと、
私の場合は、なぜだかこういうとき、起こったトラブルを仲立ちに、互いの身の上話に花が咲くのである。

という感じになるのだそうです。
こんな方がやはりトラブルの時は出ていくのに適した人のように思います。
プライベートな領域にまで入った時、距離はぐーんと近づき、人は非常に親近感をもつようになるものですから。

ちなみに、プライベートな話ができるというのは強い人です。
(これは「弱さの強さ=バルネラビリティ」なる概念にもつながるものですが、これについては覚えていたらまた別の時に紹介したいと思います)
ビジネスライクで、プライベートを明かさない人というのは、どこか弱いところがあり、それを鎧(よろい)で隠しているのかもしれません。
そういった人とは、腹をくくってやらないといけない仕事などは一緒にやれないものです。
プライベートを明かすというのは弱点を相手に見せてしまうことにつながりかねません。
しかし、それができるのは、自分自身を信頼している証拠であり、心が強いからでしょう。
ファンベースを書いた佐藤さんがエビフライのしっぽという話をされてます(参照)。
弱さの強さを持った人とは、このエビフライのしっぽを持っているのではないかと常々思っています。
エビフライのしっぽを持たない、効率だけで魅力の足りない人と人間的に深い関係になることは少ないでしょう。

話を戻しますと、JR九州の社長さんは相手にすぐに会いに行く理由をこう話されています。
怒りを鎮めてもらうために、相手の目の前まで足を運んだ結果、望外に感謝の念まで抱かれる。
トラブルが起こったとき、すぐにやるべきことは、現場に、あるいは相手がいればその相手のもとにすぐさま近寄っていくこと。
それは、相手を思いやる気持ちをそのまま表す行動である。
電話やメールで対処しようというのが、いちばんよくない。
直接訪れることなく、トラブルを収束させようという態度は、むしろ逆効果だと断言しよう。

直接会って話をするようにしよう。
そして、その時に大事になってくるのが「エビフライのしっぽ」ではないかと思うのです。
卒業してからも長く付き合っているゼミ生はこの「エビフライのしっぽ」を持っている魅力的な人が多い気がします。
 
学生の多くはまだきちんとしたエビフライのしっぱは持っていないでしょう。
(私自身ができていないので何とも言えませんが、多分そうだろうとの思い込みで話をすると)色々と経験し、それを振り返り、また本もたくさん読んで、そして自分のことよりも人のことを考える、そうやって人間としての豊かさを内面化していくことでエビフライのしっぽはどんどんと成長していくはずです(恐らく)。
 
 
 
 

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