2022年9月1日木曜日

8月のアクセス統計/(コラム)霜柱の研究

9月に入りました。小中学校は夏休みが終わり活動再開ですが、大学はこれからが本格的な夏休みとなります。

8月のガリラボ通信のアクセス統計です。今までに比べると、低調なアクセスで推移しています。

トータルのページビューは、
 3,044 (PV/月) ( 98.2 PV/日 )
という結果で、3,000PV程度になるのはガリラボ通信を開設した初期の頃、2011年12月以来のことでした。
次のグラフに毎月にデータ(赤い実線)に加えて、1年間のスパンでの移動平均(青い点線)を示しています。2013~2014年ぐらいにひとつのピークがあり、2017~2018年ぐらいに最も大きなピークがあります。最初のピークは09-11ゼミ生が活躍していた頃、12~14ゼミ生が活躍してた頃に該当しそうです。
昔、堺屋太一氏が「組織の盛衰」という本を書かれていました。一般論として、どんな組織でも立上り期があり、成熟し、そして衰退していくものです。この数年はコロナの影響がかなり大きいのですが、たぶんそれがなかったとしてもガリラボも組織盛衰の法則には抗えることはなかったでしょう。ガリラボ通信PVデータの移動平均はそのことを教えてくれます。
来年が最後になります。
ピークエンド理論でいけば、来年度に有終の美を飾ることができれば、満足できるものになるはず。パワーが随分と衰えてしまいましたが、最後をどうにか頑張りたいと思います。


以下、8月にアクセスの多かったエントリーです。
有終の美に向けた大学院卒業生の動きが一番よく読まれていました。それ他はやはり卒業生の話題が良く読まれているようです。それ以外で、中学生の自由研究についてのエントリーがよくアクセスされたようです。ガリラボ以外に方が検索でやってこられたのかもしれません。この自由研究はほんとに秀逸です。



自由研究ついでに・・・
私の大好きな話のひとつに、中谷宇吉郎(物理学者)が随筆で紹介している「霜柱の研究について」というのがあります。大学に後援会主催の学生自主研究(?)という支援制度がありますが、その発表会の時の講評の中でよくこの話をしていました。
随筆には、高校の女子生徒数人の(自由?)研究のことが書かれています。女子生徒たちはマイナス10度ぐらいにもなる屋外で、徹夜して霜柱を観察・測定し、霜柱の特性を研究していました。これだけでもすごいわけですが、その成果を応用して人工的に霜柱を作るという研究にまで発展させているのですから驚きです。
中谷は、こうしたことができるために次の6つのことを指摘してます(赤字は津曲による)。

第一にそして一番重要なことは純粋な興味を持つということである。
第二には厳寒の二月、仙石原で徹夜するという程度の熱心さを持つことである。
第三には思い付いたことを、億劫がらずにすぐに試みて見る頭の勤勉さを持つことである。
第四には偶然に遭遇した現象をよく捕え、それを見逃さぬこと、即ちいつも眼を開いて実験をすることである。
第五には新しい領域の仕事を始める時に怖がらぬことである。この研究者たちが土の分析に手を付けた時のように平気で始めることである。それには余りに多くの知識と打算とが一番邪魔になる。
第六には妙にこだわらぬこと、これは何でもないようで、その実なかなか難しいことである。

世の中がデジタル化しようが、どう変わろうが、これらはどれも大切な力だと思います。しかし、デジタル化は、こうした力をそぎ落としてしまうパワーを持っているようにも感じます。デジタル化に取り込まれるのでなく、上手に利用していきたいものです。
しかし、見ていると、無防備なものだから、「モモ」に登場する灰色の男たちに近づかれてしまい、そしてそのことその存在に気づかないままに、巧みに洗脳されてしまっている人も多いのではないでしょうか。

時間があれば、ゼミ生には次のエントリーなどにも目を通してほしい。
・すぐ役立つことはすぐ役立たなくなる → ガリラボ通信2011/2/27
・自分のコンパスを見つける → ガリラボ通信2015/5/5