2018年11月6日火曜日

道具を使いこなすリテラシー

本日の授業では、県庁の課長さんにおいでいただき、現代の情報通信技術の
発展とそれが自治体に与えていく影響などをお話ししていだきました。
少子高齢化がSoceity5.0を促していることを解説していただきましたが、それ以上に
冒頭の数値が衝撃的でした。
GAFA(があふぁ)と呼ばれるIT企業が資産価値としては世界のトップ集団を形成
しているようで、その合計がなんと、イギリスの国家予算(だったかな?)を超え
ているのだとか。
これらのIT企業が扱っているのは個人データです。こうしたデータはそんなにも富を
生み出すのですね。

さて次もITがらみの話題ですが、昨日の新聞に、翻訳アプリ「ボイストラ」を
政府が翻訳に導入という記事が出ていました。
------------
政府、自動翻訳を導入へ TOEIC900点級のアプリ http://ux.nu/oSU6g
2018年11月5日05時15分
総務省が政府全体での自動翻訳導入に向けて動き出した。2020年東京五輪・パラリンピックを控え、交番や観光案内、入国管理ほか幅広い活用を想定している。
 翻訳に使うのは、同省が所管する情報通信研究機構(NICT)が開発したスマートフォン用アプリ「ボイストラ」。日本語、英語、中国語、韓国語、ベトナム語など31言語間の翻訳が可能で、うち14言語間では音声で対応できる。スマホに日本語で話しかければ指定した言語に自動翻訳され、スマホから機械の音声が流れる仕組みだ。
 ボイストラは2010年に初期型が完成。当初は単語が複数並ぶと翻訳の精度が落ちたり、翻訳に10秒以上かかったりしていた。人工知能(AI)による深層学習と呼ばれる技術の導入を経て、総務省国際戦略局の担当者は「昨年末ごろから精度が急上昇した」。現在は、英語検定のTOEIC(990点満点)で900点以上を取る人と同等の翻訳力があるという。日英では数百万通りの文章の対訳データを持ち、1秒程度で翻訳できる。
以下、略。
----------------
私もダウンロードしているアプリです。それがTEIC 900点のレベルとは・・・。
敵わないなぁ・・・という思いは全然なくて、積極的に利用しなれけばと思います。
電卓が登場した頃と同じ感覚です。
今、計算に電卓は不可欠です。
大事なポイントは、電卓があっても、計算において人間が不要になっているわけでも
ない点です。

当たり前ですが、この視点の弱い議論を見かける機会があるのであえて書きました。

翻訳アプリも人間とこうした関係になっていきそうな気がします。
今は電卓検定などという検定試験がありますが、将来はどう上手に翻訳アプリを使い
こなすかを競う検定とかができていたりしてですね。

一般のレベルにおいて、外国語というのをどう捉えるべきか。
これまではは当然異なる視点が要求されるでしょう。
少なくとも新しい道具を積極的に使いこなしていくセンスがリテラシーとしては
必要になるのではないでしょうか。
ただし、道具を使いこなすリテラシーがどういったものかわかりません。
器用人(ブリコルール)のような資質なのかもしれません。
ゼミ生が私の視界にある範囲の代表的な現代人だと思いますが、多様な道具を組み
合わせながら問題を解決してくような能力が少し弱い印象を持っています。
現代は器用人を育てる教育とは遠いところにあるということでしょうか。

こうしたリテラシーをどうトレーニングしていけば良いのでしょう。
 


0 件のコメント:

コメントを投稿