2023年2月14日火曜日

アイデア枯渇から逃れるには

最近、Youtuberの収入が減ったというニュースや記事をよく見ます。
Youtuberでない私はそれが本当なのかよくわかりません。

ただ一方では、収入は変わっていないというYoutuberもいるようなので、収入減少は、マーケットに大量に類似商品が投入されたのと似たような現象によるものかもしれません。
単に動画を作るというだけであれば、動画制作の障壁は著しく下がりました。その結果、似たような動画増えてしまい、その人たちはパイの奪い合いとなっている可能性があります。

それに対し、変化していないという人は、固定ファンを持ち、そしてコンテンツが常に新鮮な状態を保っているということなのでしょう。
ただ、常に新鮮なコンテンツを制作していくというのはなかなか骨が折れるものです。
凡才は、続けていくうちにアイデアが枯渇し、類似のコンテンツばかりになりがちですから。

テレビで信じがたいほどの長寿番組があります。NHK「鶴瓶の家族に乾杯」は1995年スタートで、それが毎週放送されていて、視聴率は今も10%を超えています。単純計算で、毎週、日本人1,000万人ほどが見ていて、それが20年近くも続ているわけです。多様性の時代と言われ、テレビをネットが凌駕しているはずなのに、この数値。すごいものです。
他にもこうした長寿番組はあるかもしれませんが、こうしたお化け番組は、主役は同じでも製作スタッフが変わり、それと、異なるロケ地で地域の人たちとすこぶる新鮮な人が登場していることが大きな理由ではないかと想像しますが、どうなのでしょう。

著名なクリエイティブディレクターで、佐藤可士和という方がおられます。佐藤さんの本に、若い時は、自分の才能が枯渇することを恐れていたと告白されていました。しかしあるとき気づいたそうです。アイデア自体はクライアントの方にあるのであって、自分はそれを引きだしてあげることが仕事なんだと。それからはアイデアの枯渇という不安からは解放されたという意味ことを何かに書かれていました。
その時に大事なのは、お客さんとの対話であり、相手の心の奥深くにある、本人も明確に自覚していないものを形にしてあげるスキルだということのようです。
なるほどです。先の番組の鶴瓶さんとかもこうしたスキルがうまいのでしょう。そうでないと素人であるはずの地域の人を生かせないでしょうから。
思うに、そうしたスキルには豊かな知識が必要条件であろうと思います。

佐藤さんや鶴瓶さんほどのレベルは無理でしょうが、多くの人がこれらのスキルは大切ではないかと思います(私たち教員はたぶん必須)。

前置きが長くなりましたが、浮き沈みの原因はこの辺りにあるのでなかろうかと、Youtuberの記事を見ながらそう思いました。


さて、今日のガリラボは、3年(20)松本、江﨑が黙々と作業しておりました。
私はその横で、同じく黙々と、水俣高校での講演準備をしておりました。
探究活動がテーマ。それについて色々と考えているうちに、津曲ゼミ自体の紹介が適しているのかもしれないと思い始めました。
それで、書籍を作るという活動なども紹介しようと、撮ったのが次の写真です。

書籍づくりが先生方にどの程度受け入れられるかわかりませんが、とりあえず熱く語ってこようかと思います。
今日までに作ったスライドは63枚になりました。
70分の講演です。こうこれ以上増やせません。というか、減らすことを考えるべきですね。
ということで、3月6日の講演の時までの間、どう減らすかが作業の中心となりそうです。