午前中は大学院の講義で、現在、マンツーマンでデジタル社会についてのテキストを読んでいます。
昨年後期にスタートして現在3冊目。一連の文献の中で、DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、
デジタルとリアルが融合することで膨大で高頻度な行動データを使い、企業競争の原理が商品販売型から体験提供型にある、つまりバリュージャーニーを作って運用していくことを踏まえ、新たな顧客との関係とはどのようなものであり、どのような体験を提供する存在になるべきかを考える活動
と主張され、これが繰り返し語られています。UX(ユーザーエクスペリエンス)の変革=新たなUXを中心におかないDXは中身のない変革になりがちだということです。
これだけ読んでもピンとこないとは思います。
私はまだオンラインは、オフラインを増強するためのもの、便利にするためのものと拡張現実的な思考の枠組みにいるのですが、それとはまったく違うことを主張するものです。
多くの人が頭ではなんかとなく理解しているのでしょうが、実際の行動は自分中心主義になっていて、なかなか顧客中心に視点を移せてないようです。
大学も全くそうで、学生視点=学修者視線というのが言われるようになって久しいのですが、改革議論のほとんどは学修者視線という言葉を用いながらも大学側視線に終始しているようです。視点を180度移すのは言うは易く、行うは難しです。
さて、現在はまだこれまでの情報社会の枠組みが席巻しているわけですが(大学がそうです)、さすがに2冊目(同じ著者)になると、ここで議論されていることのこれまでとの違い、革新的な意味が徐々に理解できるようになりました。
だからでしょうが、現在のAmazonのスタイルが非常に古臭いものに見えるようになり、少なくとも現状のAmazonはこれからのデジタル社会とは少しずれているようです。
だから、今後はAmazonも変革をしていくことでしょう。オンラインで成功している企業が、リアル店舗のAmazon GOのようなものに挑戦しているのもその一環なのかもしれません。
10年から20年でGAFAが世界を席巻したわけですが、次の10年から20年では新たなデジタル社会に適合した企業がこれらにとって代わるのかもしれません。
残念ながら、それを私がみることはないでしょうけど。
バリュージャーニーの考え方は、今後の社会における県立美術館を見ていく視点を与えてくれるように直感しているのですが、まだかなりぼんやりとしている状態です。
傍に一緒に熱く議論してくれる人がいると考えもまとまっていくのでしょうが。。。
午後、タマにゃんずとの打ち合わせ。広報チーム(リーダー4年(18)村田)は、タマにゃんツイッターのフォロワー分析に入りました(下の写真)。今日はその方針を村田が報告してくれました。調査は大変そうですが、結果がまとまれば有用な知見を見出せるだろうと思います。
バーチャルツアー班については、前回の失敗からまだ先には進んでいないようでした。
議論の場に乗せるためには何かカタチあるものが必要。資料なり、結果なりを出していくと前に進むためのダメ出しが出来るのですけど。
議論の対象(オブジェクト)がないと言葉を宙を飛び交うだけでかみ合わず、実のある議論になりにくいものです。