今日はシトラス観光圏の八代市調査の日でした。快晴。暑すぎ。
日奈久温泉観光案内所「ゆめ倉庫」で八代市職員さんと10時に待ち合わせました。
9:50には合流できました。八代市側からは村上さんと久保さん。大学側は
チームCitrusは諸々の事情で参加できたのが4年(15)江藤のみとなり、それを
知ったのが昨日、名古屋にいるとき。
さてどうしようと、友人たちと母校を散策しながら思案し、4年(15)八並に
連絡することにして助っ人を依頼。OKとの返事がすかさず来て(有難い)、
同行してもらいました。
玉名でかなりのトレーニングを繰り返してきたので映像を撮ったり、話を聞いた
りが上手いだろうと思って依頼しましたが、その通りでした。私が指示する前に
ポイントになりそうなところは撮影をしている。現在のガリラボのゼミ生の中では
チームたまレンジャーがそのあたりは群を抜いています。
まず、日奈久のなかを街歩きさせてもらいました。「ゆめ倉庫」に(たまたま)
おられた方(名前は聞いておりません)に急遽案内してもらっての街歩きでした。
こうした街歩きはやっぱり案内して頂く方がおられると面白さが数倍になります。
最初は、種田山頭火が泊ったという木賃宿を見学。
ちょうど「9月は日奈久で山頭火」なるイベントが行われている最中だった
ので(イベント情報)、宿の2Fにも上がらせてもらいました(熊本地震の影響で
建物が傾いてました)。
さらに地震で隣のレンガ造りの建物が壊れ、この宿の一部を破壊したそうで、
それを修復したとき、畳も新調されたそうです。
木賃宿のことを調査シートにしっかりとメモしながら、また必要な時は映像を
撮りながら、次の調査に向かいます。
薩摩街道。参勤交代で使っていた街道のようです。
驚いたことにこの街道のすぐそばは、ご覧のように堤防の跡が残っています。
今は内陸部ですが、薩摩街道は昔は海岸線を通っていたわけです。
また、街道の近くは険しい山が迫っていて、昔の日奈久というのは平地はほとんど
なく山から急激に海に至る、人が住むには難しいところであったようです。
干拓でひろい土地が手に入ったのですね。
歩いていくと竹細工の工房がありました。
日奈久は竹細工も名物だというのは知りませんでした。昔は50人ほど職人さんが
おられたそうですが、今はこの方一人ということでした(お名前を聞きそこない
ました)。
現在、竹細工の需要はまた伸びてきているようで、かなり忙しいようでした。
プラスチックの問題が表面化していることもあるので、それで竹細工のようなものの
価値が見直されているのかもしれません。
ところで、今日はCitrusのメンバーが1人しか参加できなくなったので、八並だけで
なく、助っ人として私の家内も同行させたのです。
その家内が、この1日でもっとも反応していたのは、この竹細工のお店でした。
年齢が変わるとやはりリアクションはかなり変わるものです。当たり前ですけど。
今まで「学生たちとだけ」しか調査をやってこなったので、家内のリアクションは
かなり新鮮でした。学生たち以上に反応に強弱がありましたし。
たまには世代の異なる人もいた方がよいかもしれません。
八代市が管理している温泉センター「ばんぺい湯」。ここには足は踏み入れずとり
あえず素通り。
ほんと暑い中を、1時間ほど日奈久の中を歩き回りました。
先頭を歩いておられる、ボランティアで案内していただいた方のおかげで楽しい
1時間を過ごさせてもらいました。感謝。
金波楼へ。ここでアロマクリーム作りを体験します。
金波楼のおかみさんが「晩白柚アロマクリームづくり」を体験型として開発されて、
それを観光客に提供されています。
場所は金波楼1Fの広間で、今日は4人で体験しました。最大で15人ぐらい(?)は
大丈夫だとお話されていました。
お話の上手な女将さんからまずは色々なお話を聞きました。このお話だけで
観光としては十分に成り立っているのではないかと思うほど、お話が上手でした。
随分とトレーニングされたことがわかりました。
体験開始。
器にホホバ油とミツロウを入れて、電熱器で沸かしたお湯を使って溶かしていきます。
ミツロウが溶けきったら器を取り出し、かき混ぜます。
徐々に固まって来たところで晩白柚のエキス(だったかな?)を入れてさらに
かき混ぜて固まらせて完成。
出来上がったクリームは専用の容器へ。
本日使った作成キット。実験的な雰囲気を出したくてあえて化学実験で使うような
器具を使っているのだとのことでした。
参加者が最後に完成を上げていたのが、このクリームの容器を入れる袋!
アロマクリームをこの袋に入れて、体験した4人の方々はほんと楽しそうでした。
言葉ではなく、表情でそのことがわかりました。
家内曰く「試行錯誤して作り出されてきたオリジナルのやり方を、こんな安い料金で
体験させてもらって、そしてそのご本人から説明をしていただきながらで、大変有難
かった」と話していました。
30分程度でできるものです。晩白柚アロマクリームづくりは体験型観光として
十分に成り立つものだと思います。
金波楼の玄関口で記念撮影し、次に向かいました。
日奈久から坂本へ。山道を必死で車を走らせること約30分。
荒瀬ダムが撤去された後の球磨川にまで出てきました。ダム撤去が始めてだった
ので風景の変わりように驚きました。清流・球磨川という表現が似合います。
ここでは道の駅・さかもとに昨年オープンした食事処「鮎やな」にお邪魔し
ました。
球磨川で釣った天然の鮎を使った料理を味わうことできます。
時間を指定して予約していたからでしょうか、すでに鮎が焼かれていました。
全員で鮎料理をいただきました。身が豊富の鮎の塩焼きは美味しかった。
腹ごしらえを済ませた後は、球磨川沿いをドライブして、八代市内へ。
最近オープンしたというKUMANAN Stationへお邪魔しました。
くまモングッズがたくさんでしたが、参加した一同の反応はいま一つだったよう
な気がします。
歩きながらお堀の横で見つけたくまモン。いい表情してました。笑
観光で色々と回っていて、ちょっとしたおやつを食べたくなった時に
立ち寄ってみてはと紹介されたのが、八代の土地の方しかあまり知らないで
あろう「黒川製菓」さん。
歴史のあるどら焼き屋さんで現在のご主人が5代目とか。
奥さんに色々とお話を聞いたところ、毎日2,000個のどら焼きを作っていて、
基本的にどら焼きだけで商売をされているそうです。
2,000個のどら焼きがいつも完売。これから冬場に向かっていくとはどら焼きの
需要が増えていくそうで、そうなると地元の人でもなかなか手に入らないレア
ものになるのだそうです。
私が気に入ったのがこのお店のどら焼きに合うおすすめのコーヒーがあるところ。
どら焼きといったら普通お茶を勧められるのだと思いますが、ここではコーヒーが
おすすめなのです。
コーヒー好きの私とはたまらない組み合わせでした。コーヒーは人気があるようで、
どら焼きがなくなる前には、(15時ごろでしたが)売り切れてました。
さらにさらに、私の家内が竹細工と同じぐらいに反応していたので限定品の
どら焼き。消費期限が当日という「超生もの」である点にも反応したようで、
お店の紹介をたくさんもらって帰ってました。自分の友人に紹介するそうです。
街のどら焼き屋さんですが、旅をしている途中で、その土地で親しまれている
味のお店にちょっと立ち寄って、その地域のおやつを食べるというのは、旅と
して真っ当な気がします。たくさん来られてもお困りになるでしょうから、
大人の旅人が少しだけ立ち寄っていってくれるような紹介ができるといいですねぇ。
最後に立ち寄ったのが「UNiX」さん。ユニフォームを作っている会社ということ
でした。
一瞬、コンピュータ関係の専門のお店かとも思ってしまいましたが、OSの「Unix」は
全く知らないということでした。^^;
専務の岩崎さんに、会社の成り立ちから始まってどういった経緯でくまモングッズの
作成に至ったのかお話を聞きました。非常に興味深いもので、参加した4年(15)八並と
江藤は聞き入っていたように思います。私も同じです。
私よりも少し上のご年齢であるようでしが、前に進んでいく力が半端ないのです。
若い時から、いつも前の向いておられるようで、様々な挑戦をされている。20代での
強烈な体験は圧巻でした。本日のこれから体験とは関係ない話題でしたが、岩崎さんの
体験談に聞きほれました。
「UNix」さんではバッグづくり体験をしてきました。
バッグそのものを作るのではなく、既成のバッグに、シールを張ってデザインする
ものです。
ところが意外に簡単でないようでした。理由は、シールが膨大にあったからです。
選択肢がありすぎて、まずどれをシール選びという課題があり、そして次にそれを
バッグというキャンパスのどこに配置するかという課題がある。2重の選択(課題)
に苦しめられ、30分以上悪戦苦闘してました。
最後は納得したのか、妥協したのかは不明ですが(笑)、全員オリジナルのバッグが
出来上がり、満足しているようでした。
体験を横から眺めていて、子どもたちが参加すると非常に楽しい体験になるだろうなと
思いました。
以上でこの日予定していたことはすべて終了。
10時に集合し、終わったのが17:30頃でした。予定を1時間半ほどオーバー
する長時間の調査になりました。それぞれが楽しかったからでしょう。
実際、個々には非常に面白いものでした。
人は八代だけを目的にやって来ることは少ないでしょう。八代で何かを体験してその
次へと移動して行くのに違いありません。また途中で、食事もするし、またおやつも
食べるはず。そうした点と点を広域で相互につなげていくことができれば、広域の観
光圏は相当に楽しい観光を提供してくれるようになるのではないかと、本日、同行取
材しながら、そう感じました。
広域の意味が少しですが、わかった気がします。
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