2019年4月15日月曜日

熊本県「熊本地震デジタルアーカイブ」に研究室の書籍が掲載されています

4月15日。3年前のこの日の深夜1:30頃に熊本地震の強烈な本震が熊本地方を襲いました。
「きゃー」という悲鳴とともに家内から起こされ目が覚め(熟睡しており地震に気づいておりませんでした)、ひどい揺れに気づき、バタバタとモノが倒れる音で一瞬に目が覚めました。
そしてその後に続く周期の長い、そして時間も長い、なんだか船に乗ってるかのような揺れで気分が悪くなりそうになった記憶が蘇ります。
あれから3年。
脈絡ありませんが、今日はOG(13)松崎の誕生日です。前震と本震の狭間の日となった松崎の誕生日のことは、松崎の新聞への投稿(読者ひろば)のこと(ガリラボ通信2016/4/26)もあってなかなか忘れられません。
なお、松崎からも毎年お祝いメッセージをもらうので、私が忘れるわけにいきません。
しっかりと熱い愛情をこめて(笑)、今日も松崎にお祝いメッセージを送っておきました。

さて、その松崎が4年生の時に卒論で宿敵にしていたのがチームCoho'zuです。
松崎はチーム「たまラボ」のリーダーとして玉名市で活動を行い、ライバルCoho’zuは熊本地震の直後から大津町での取材活動を丹念に展開していました。
この2チームはほんと良いライバルで、1年間、互いを成長させていく良い関係でした。学生GPの最後の公開審査会ではたまラボが最優秀、Coho'zuが学生賞でした。その前の中間報告会では逆だった気がします。切磋琢磨とはこういう関係を言うのだと思います。

そのCoho'zuは、活動の成果を「平成28年熊本地震復興へと向かう一歩~大津町22名の取材記録」という書籍としてまとめました。
 
ところで、熊本県が「熊本地震デジタルアーカイブ」を開設していることをご存知でしょうか。
https://www.kumamoto-archive.jp/
熊本地震の際に資料を収集し、まとめてあるサイトです。


この中に「記録・検証」のコーナーがあって、そこに「震災記録誌・レポート」なる資料集がおいてあります。
https://www.kumamoto-archive.jp/record
一覧を見ると、チームCoho'zuが取材しまとめた記録「平成28年熊本地震復興へと向かう一歩~大津町22名の取材記録」が資料としてここに掲載されております。
Coho’zuが半年以上かけて大津町を取材した内容を300頁程度にまとめた書籍です(ガリラボ通信2017/3/10)。
残されている記録として、大学からの記録は、津曲研究室からのこの書籍が唯一のようです。



pdf版で全文をこのアーカイブで閲覧することが可能になっています。


色々なボランティアの形があると思います。
Coho'zuの3人のメンバーが頻繁に大津町に足を運び丁寧にまとめていく作業は、近隣に住む学生であったからできたことですし、またガリラボではこうした知的生産を行えるようなスキルを日ごろのゼミ活動の中で行っていたから可能なボランティアであったと思います。
Coho'zuという学生ボランティアの手でまとめられた資料が、熊本地震で何が起きていたのかを記録した貴重な資料として残されていくことになります。
Coho'zuの3人にとっては、卒業式を終えた後も(再度の)編集作業を3月末ギリギリまで続けた苦労は、その成果が熊本県の記録として残るという意味で、苦労の甲斐があったというものでしょう。
慣れない取材現場で相手の声を必死に聴き、それを全部自分たちでテープ起こしをする、その瞬間瞬間はほんとに地道な作業の連続でした。
色々なボランティアの形があるとは思いますが、Coho'zuが行った活動は、ボランティアのひとつの形を示していると思っています。
 
これらの学生たちは今はもうそれぞれに社会人として活躍しています。
それぞれに熊本の復興を支える人材として活躍してくれているようです。
 


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