2015年3月18日水曜日

次年度のもやいすと講義のこと

日曜にインフルと診断され、その後、体調は良くなったものの、今出ていくて
周囲からブーイング確実だろうと思い、今日まで自宅で仕事をしております。
会議がないすべての時間を自分で使える贅沢に感謝しながら、その時間、溜まっ
ていた仕事を処理でき、その上に読書する時間や考える時間も取ることができ
ました。

色々なことを考えていましたが、ガリラボに関係しそうなことは次年度の
もやいすとの講義のこと。
来年度から必修となるわけで、昨年度の授業の水準のままでは、やる気も多様、
興味も多様な学生を等しく成長させていくのは難しいだろうと思っています。
昨年でさえも必死で考えたわけですが(私もですが、もや研のメンバーたちが)、
来年度の講義はそれとは比べ物にならない高いレベルで講義内容を考えないと
いけません。
これまで担当した講義の中でも超一級の難しさだと断言できます。
  
これに立ち向かうため、昨年の授業をしっかりと振り返り、何がどう効果的で
あったのかを理解しておくことが不可欠です。
2年生に向けてオリエンテーションでアンケートを取る予定ですが、授業のパワー
アップに向けてその辺りを調べておく必要があるだろうと思います。
また、この科目は現在大学が行っているCOC事業の一環としても行うものです。
地域を志向していく科目なのですが、学生たちは地域というのにどういった
興味を持っているのか、その辺りもきちんと探っておく必要がありそうです。
2年生に向けて、例えば、地域への興味であるとか、あるいは1年生のときに、
地域での活動を行うとしたらどういったことが大切だったと思うかなど、
2年生の意見を聞ければ、それを来年度の授業デザインに活かせます。
これからアンケートを作っていくので、忘れないようにと思って、メモ代わりに
ここを利用しております。^^;
 
そんなことを考えながら、院ゼミで使っている「活躍する組織人の探求(5・6章)」を
読んでいると、これはもやいすと講義の基礎理論として書かれた本ではないかと思うほどでした。
大学を出て社会で活躍していく人というのは、大学時代に多様な他者と関わり、
そこで成長の実感を感じている人たちでした。
大学の講義とは知識の提供はもちろんですが、大学時代に質の異なる他者へと向かう
動きを作り出すように設計されていることが重要になりそうです。
もやいすとの講義には、そういった性格も持たせることができればと思います。
地域を志向した科目とは、地域を活用した学生のキャリア教育といっても良いの
かもしれません。
 
優れた授業とするには学生たちを「その気」にさせる必要があります。
最近、あまり使わずにいましたが、プレイフルな状況を作り出す必要があります。
ガリラボ通信2014/4/27にそのヒントを書いていることを思い出しました。
長いですが、一部を再掲します:
 さて、思い出したのはワークショップのことではなく、古本を探しているときに、
 斉藤さんが言われていたことです。
 それが妙に記憶として残っています。
 古本屋ででもですが、普通の書店であっても、買うかどうかを判断しようと立ち読みをしている
 瞬間の情報の収集力は半端ないのだと。
 その時は、凄まじく集中している。
 確かにそうです。
 自分のお小遣いから出さないといけないとき、購入するかどうかを判断するため必死に
 情報収集し、また必死に思考もめぐらしているでしょう。
 最低のコストで、最大の効果を上げるような本を探索する行動をしているはずです。
 周囲は騒がしい、しかも立ち読みという、読書という意味では劣悪な環境であっても、
 ある条件(学習環境!?)がデザインされると、人はプレイフルな状況をとなり、高い効率で
 読書をしていける。
 プレイフルな状態がそこには作りだされている!
 このことは、図書館のように静かで、じっくりと読めるという図書館のような環境が、いつでも
 ベストというわけではないことを示してます。
 読書は、騒々しくても可能なのです。
 要するに、プレイフルな状況を生み出せればいいです。
 プレイフルな状態を人工的に生み出す学習環境とはどういったものか、そのことを考える非常に
 大切なことがこの例に示していると思います。
これをヒントに、もやいすとの講義でも優れたプレイフルな場を作り出し、それを
起点にして成長に向けて多様な他者へと学生が繋がっていける授業設計が理想的です。
必修という極めて厳しい条件を課されたもやいすとの講義で、果たしてそんなことが
可能なのかどうかよくわかりませんが、実現に向けて、これから必死で考えないと
いけないなと思います。
 
今現在、大変現代的で新しい、解決していかねばならない重要なテーマです。



  

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