2019年12月11日水曜日

津曲研究室チームが第36回Nコンで文部科学大臣賞受賞

第36回全国大学放送コンテスト(Nコン)の本選で「熊本県立大学津曲研究室」チームは、全国の大学のトップとなる文部科学大臣賞を受賞しました。
本選に参加した3年(17)橘、川上、松原の報告をもとに本選の様子を紹介します。


本選は、12月7日の朝9時から夕方17時までと長丁場です。
津曲研究室がエントリーしているのは「映像CM部門」。午後からのプレゼンなので、昼は早めに3人でカレーを食べたそうです。

審査委員の皆さん。


エントリーした映像CM部門のテーマと本選に出場した8チームの作品の概要です。
なお、ここでのCMとは通常の「Commercial Message」とは異なり「Communication Message」の意味だと強調してあります。CMの意味を、商用のようなものではない、他者とのコミュニケーションにおいて伝えるべきメッセージのことだと解釈して、津曲研究室では”リサイクルにおいてすべての始まりは他の誰でもない「あなた」なんだ”というメッセージを30秒の映像で表現することを試みました。
ところで、本選のエントリーにおいて津曲研究室チームは、一番最後、8番目に書いてあります。この順番はどういう意味なのだろうかと出かける前には色々と推測したのでした。^^;


午後、映像CM部門の審査開始。司会者からインタビューを受けている3年(17)橘です。


7部門全てのプレゼンと作品紹介が終わり、16時過ぎから審査結果の発表。


なんと「熊本県立大学 津曲研究室」チームは、映像CM部門で1位に選ばれました。
表彰の場に立つチームリーダーの3年(17)橘は右から6番目です。


そして、この各部門1位の7チームの中で最も優れた作品に「文部科学大臣賞」が贈呈されます。
壇上から、いったん、フロアまで戻った橘。
その直後に、審査委員から文部科学大臣賞は「熊本県立大学 津曲研究室」とのアナウンスがあったのです。

急ぎ、壇上に戻る橘・・・・


以上の表彰式の様子は、同行したメンバーの川上と松原が録画していました。
30分ほどの表彰式の様子を以下6分ほどにまとめています。
全国から119大学が参加し、エントリー作品の総数が607の中で、津曲研究室チームが1位に選出された瞬間を映像でご覧ください。


全国の多様な大学が参加している場で、「熊本県立大学」とか「津曲研究室」といった言葉がアナウンスされるのを聞くと、面はゆいようななんとも不思議な感覚です。
「津曲」とかたぶん普通には読めないはずなので、特に不思議な感じがしました。^^;

こんなこと滅多にあることではないでしょう。
だいたい、文部科学大臣賞は熊本県立大学創設以来初めてのことのようです。
その意味で、快挙といって良いのではないでしょうか。
全国大学放送コンテストの36年という歴史の中で、「熊本県立大学 津曲研究室」が令和の時代になって初めての文部科学大臣賞として記録され、(常連の大学を抑えて)全国の大学のトップに立ったことが今後も歴史の中に残っていくわけです。
にわかには信じられないぐらい驚くべき結果でした。
 

ガリラボがNコンに参加するきっかけになったのは、先日のガリラボ通信で紹介したOG(13)時松(ガリラボ通信2019/12/9)でした。
時松が、ゼミの幹部会議の場で「Nコンに参加しましょう」と提案し、それで13ゼミ生から参加を始めたのです。
その後、15ゼミ生が参加し、そして今回の17ゼミ生の参加で、ガリラボとしては3回目のNコン挑戦となります。
最初の参加から4年。その間に(そしてその前から)、ガリラボのゼミ生たちが培ってきた、映像を作ることもそうですが、何を作るかをしっかりと考える態度が次の世代に伝わり、作品を洗練されていくことになったのだと思います。
17ゼミ生の能力単独でこうした受賞はないでしょう。
ガリラボの歴史の中でその時々のゼミ生たちが繰り広げた創造的営みの試行錯誤が、ガリラボという空間の中には詰まっています。
その空間の中で活動した17ゼミ生にその文化が惜しみなく提供された結果が、この受賞につながったはずです。
歴史のないところに新しいものは生まれないだろうと確信しています。

今回のNコンチームは、先輩たちから参加のための経済的支援を受けたました。そのことに感謝することはもちろんんこと、上での述べたように、ガリラボという空間にいることでいつの間にか歴史の中で培われた文化の支援を受けていたことにも感謝の念をもってほしいと思います。その文化的支援という巨人の肩に上に乗ったことが、今回の結果につながったのですから(乗る力を17ゼミ生が持っていたことも大きい)。
 
本選から戻ってきた3人が言うには、どのチームの映像も本物のTVを見ているようで「凄かった」ということでした。
しかし、その一方で(3人が話した言葉を私なりに意訳すると)どれもがテクニックの面が強く出ていて、表現するもの自体への想いが弱いのではないかと感じたということでした。津曲研究室の作品はその逆で、テクニックはそこまでなくて素人っぽいと思うけれど、伝えたいことをきちんと考えて作ったわけで、そこが評価されたのではないかと思っている・・・とのことでした。
私もそうだったのだろうと思います。
17ゼミNコンチームは具体的な制作期間こそ2週間ぐらいでしたが、その前に2カ月以上も企画を考え続けました。
「はじまり」というテーマについて色々と考え、考え抜いて出来上がった企画が「リサイクル」ということだったわけです。そして、それをどういう形で表現するかもまた考えぬきました。
そうしたタイプの努力する文化がこれまでのゼミ生たちによって培われていて、何度も繰り返しますが、その土台があって、この文部科学大臣賞につながったのだと思います。
今回の受賞はガリラボのこれまでのゼミ生全体の後押しがあってのことでした。


歴史のないところに新しいものは生まれません。
今回の文部科学大臣賞は「熊本県立大学津曲研究室」に対する賞を17ゼミ生がもらってきたのだと考えています。
17ゼミ生による快挙は、ガリラボの先輩たちがこれまで積み上げてきたガリラボの文化は全国のトップレベルにあったことを教えてくれます。
そうした優れた文化、そして空間を自由に活用できる在学生は幸せ(のはず)です。^^
存分に活用していってほしいと思います。
 


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