次はトロフィーなどを作っている会社のホームページです。
すごく楽しそうなホームページで、トロフィーをあまりイメージできません。
http://home-tuku.blogspot.com/
イメージと随分違うホームページになった理由は、博報堂のアートディレクターが関わったからだそうです。
トロフィーや記念品の売上が徐々に減っていったこの企業が、博報堂に相談し、話を聞いたディレクターさんは、現在のトロフィーとか偉い人がほめてやる!的な象徴になっていて、
権威側から「ほめてつかわす!」
ための道具であること、そうした権威からほめられたい人が減っていることが売り上げの低下につながっているのだと分析をされたそうです。
「エラソー」にしている人を世間一般が嫌い始めているのだろうという仮説です。
しかし、社長さんと話をしていたディレクターさんは、「ほめること」がなくなっているわけでなく、誰でもがほめられることは嬉しいことであり、「ほめる」ということを巡って次のように考えたそうです:
相手の良いところを見つけることは幸せなこと、
だと。
確かに、人をけなすことは、自分の心が貧しくなるばかりで、心を豊かにすることにはつながっていかないのかもしれません。
「ほめる」のことの意味を深く考えた結果、この会社の方向性として
ほめるをつくる会社
と定義しなおしたそうです。
この視点でものごとを見るようになった結果、この会社にはさまざまな「ほめる」ためのアイテムが生まれていったそうです。
この会社、権威のある人を前提にした固いイメージから抜け出し、冒頭のホームページにあるような社会を楽しくするものに変身し、それまでとは随分とタイプの異なる企業との取引が増えていったそうです。
そもそもこれはどういうことなんだと、物事を深く考えぬいて、現在をリ・デザインしていくことはこの事例のようなことにつながっていくわけです。
一種のパラダイム転換を促したようなものだと思います。
博報堂という広告会社のすごさがわかる例でもあります。
ガリラボは地域と連携して活動をしています。
そのそもこうした地域と連携とはどういうことなのか、大学生が地域とか関わるとはどういうことなんだということを考え、デザインしていけるといいかなと、この事例を知りそう思いました。
大学と地域とが連携することが当たり前になってきて、マンネリ化もしてきたように思え、連携自体の意味を捉え直し、連携の新しいパラダイムを見出していくことも大学にとっても地域にとっても大事になっていくのかもしれません。
3年生と一緒に域学連携について探求することにしたので、この機会にこの問題を考えてみたい。
恐らく、こういうことを思っていたからこそ、冒頭の事例がアンテナにひっかかったのでしょう。
本日は県立美術館の渡辺さんが来室され、Artractとの会議に参加してもらい、一緒に明日の熊本城総合事務所の取材についての細かな打ち合わせをさせてもらいました。
徐々に渡辺さんが考えていたように、Artractによって熊本城周辺施設の情報が徐々に集積されていき、ひとつにまとまっていっているように感じます。
今後、こうした連携の在り方をさらに深く考えていきたいと思います。
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