特に、歯医者さんが隣の人の治療をしていて、待っている間とかですね。
本を読むわけにもいかず、ただひたらす天井を見ているしかありません。
ネットで、そんな問題を解決した(?)歯医者さんを見かけました。
イギリスの歯医者さんのようです(こちら)。
患者さんの退屈をひとつの問題として捉え、その解決のために患者の目線の
先に思考を向けたわけです。
解決策として、「天井」に「ウォーリーを探せ」のポスターが貼ってあります。
非常に安価な解決の道具ですね。
千円以下で出来そうです。
もやいすと2016では、「千円以下のモノで仮設住宅の問題を解決をせよ」という
のが課題でした。これには「問題は何か」という視点と「そのための解決策を
考える」という2段階が必要になります。
この歯医者さんもこの2段階を経て、上記の解決策に至ったのでしょう。
問題解決とは、その前に、何が問題なのかという問題発見力とその定式化が
求められます。
ガリラボのゼミ生には、常にこうした発想を鍛えながら日々を過ごしてほしい。
そうやって得たアイデアたちは、将来においてきっと有益です。
詩人のポール・ヴァレリーが
アイデアいっぱいの人は深刻化しない
ということを言ったそうです。行き詰まりそうになった時、とにかくアイデアを
いっぱい出してみる。そうすると何とかなって、深刻にならないので済むのだと
いった意味のようです(参照)。
アイデアは、過去に(実際の、仮想の)経験を言語化したものの組み合わせです。
それ以外の何ものでもありません。
ただ、そうした言語があるだけでも駄目でしょう。経験した多様な(使えそうな)
言葉を記憶から選択的に取り出し、そして組み合わせいくスキルが要求されます。
そうしたことが出来るようになるにはトレーニングしてありません。
アイデアマンとは持って生まれて才能などではなく、生まれた後に、上記のような
トレーニングを重ねてきた人が獲得してきた能力によるものです。
私の家内などは、おすそ分けなどで料理の材料をもらうと、それをどう料理を
するかを考えているようです。
実際に試しているとき楽しそうです。
仮説を立てて(アイデアを出して)、その仮説(アイデア)が正しいかを台所で
実際に検証しているのだと思います。科学の実験をやっているのと全く同じです。
先日はミカンをもらって、その皮を処分するのは持ったないと思ったようで(問題
発見)、料理にどう応用しようかと問題解決に向かっていました。
ミカンの皮が最終的に大変美味しいおやつに変身し、喜ばれていました。
こうした能力も突然身についたわけではなく、ずっと前からそうした(料理に
関する)創造力を継続的にトレーニングしてきたからでしょう。
創作し、それが人に役立つと非常に嬉しいものです。
やりがいにもつながります。
日々、問題を見つけ出し、それを解決していくことを実践していくと将来は、
深刻になることもなく、他者とも良い関係でつながり、楽しい人生を過ごしていけるのかもしれませんねぇ。
そんな気がします。
今日、3.11は、東日本大震災が起きた日。
その前日まで出張で東京にいて、熊本に帰ってきたばかりでした。
翌日、震災。
言葉にならないほどの衝撃でした。
毎日更新しているガリラボ通信ですが、3.12は空白となりました。
無数の映像が流れてきましたが、助け出されたおじいちゃんの「また再建しましょう」の
次のニュースは、忘れられない映像のひとつです。
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