今日も2up印刷した150枚のA4用紙がところ狭しとおいてありました。
何度印刷して、校正を加えてきたことでしょう。
研究室のプリンタのトナーの消費スピードは今までの教師生活の中で見た
こともないぐらい速いものでした。
300頁に及ぶ原稿をCoho'zuの4年(13)飯沼と多賀とが最終チェックを
朝からやっていました。
今になってまだミスが見つかったりして、悲鳴を上げながらの最終仕上げでした。
2人で1ページづつ読み合わせしながら、ついに13時頃、校了しました!
感慨深い。工程管理で使っていた次の表もいよいよお役御免となります。
チームCoho'zu編著の
「平成28年熊本地震 復興へと向かう1歩 大津町22名の取材記録」
は全部で301頁となりました。
この本の最後は、Coho'zuが次の文章で締めています。
------------------------------------------------------------
おわりに
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。本書は、大津町の皆さんが熊本地震の際に何を思い、どう行動してきたのかなどについて、復興に向けたそれぞれの一歩を中心に綴ってきたものです。
「平成28年熊本地震」という同じ震災を経験しながらも、それぞれが起こした行動や感じたことは様々でした。この取材を通して私たちに見えたことは、震災という突然の困難を前にしても、力強く前に進んでおられる大津町の皆さんの姿でした。私たちが取材を始めたばかりの頃、ある方から、「一人の百歩よりも百人の一歩が復興には大事だ」という言葉を聞きました。取材させていただいた大津町の皆さんはまさにそれを実践されているのだと思いました。きっと〈大変〉という一言では表せないほどの経験をされてこられたことだろうと思います。お話を伺いながら、それぞれが自分の持ち場で活動し、復興に向けた一歩を着実に歩んでおられた姿勢に感動を覚えました。
地震は自然現象で、私たちにはどうすることもできません。「何故ここで、どうして今なのか」という気持ちを誰しもが抱いたのではないでしょうか。自然からの理不尽な仕打ちを前にした時、怒りの矛先はあらぬ方向に向くこともあります。そうした矛先の一つは行政なのかもしれません。今回、私たちはそうした現場で働く行政職員の方にたくさん取材させていただきました。取材した職員の皆さんは、たまにそうした経験をしながらも、同時に、感謝の言葉をかけてもらうことが原動力となり、町の復興へと向かう一歩を刻んでいるように感じました。もちろん、これほどの規模の災害となると、こうした一歩は行政だけに限らず、全ての皆さんに共通したものだと思いました。
今回は22名という限られた方々の記憶を記録することしかできませんでした。しかし、大津町では、この22名と同様に、復興へと向かう一歩を踏み出している方々が無数におられるはずです。そうした一人一人の一歩が集まって、大津町全体が復興への一歩を踏み出しているのだろうと思います。
平成28年5 月、私たちは、大津町での熊本地震を記録する活動を開始し、事前準備を経て、その年の8月から約半年ほどかけて取材を行ってきました。書籍完成までの道のりは長く険しいものでしたが、こうして皆さんの手に取っていただける一冊の本となったのは、取材を快く引き受けて下さった22名の皆様、そして大津町役場の皆様、特に地域づくり推進係の力強いご支援があったからです。心より感謝申し上げます。
最後になりましたが、この一冊の書籍が震災を乗り越えようとしている大津町の、震災の記憶の一部として、後世に残る記録となれば幸いです。
平成29年2月
津曲研究室 チームCoho'zu
--------------------------------------------------
【参考】「はじめに」の文章(ガリラボ通信2017/2/21)
Coho'zuにとっては、”大変でした”とそんな簡単な言葉では表現できないほどに苦労に
苦労を重ねた本づくりでした。
取材を終えて書籍化に取り組み始めたのは昨年末の12月27日でした。
書籍化に向けたCoho'zuとの打ち合わせ(ガリラボ通信2016/12/27)
それから2か月。身近でずっと作業を見てきました。
ほんとによく頑張ったと思います。
見事としか言いようがありません。
こんなに見事なことをやったのは、まだ学部の4年生なわけです。
実に素晴らしい仕事でした。
躍動的であることは必要ですが、冷静に、地道に、淡々と継続していく力は
仕事をしていくには必須の能力。
そうした高い能力を持っていることを示すものであったと思います。
なお、誰もが認めているところだと思いますが、Coho'zuの中でも一番頑張ったのは
間違いなく4年(13)飯沼でしょう。
休日返上、土日を返上して編集と校正作業をやっていました。
その飯沼が校了し、印刷業者にデータを送付後、15時半ごろ、「書籍入稿完了
しました」とのタイトルのメールを送っていました。
私もこの作業に関わらせてもらい、一種の仲間のように勝手に思っていたので、
完成は非常に嬉しく、その上に、こうしたメールをもらってさらに感激してしま
いました。。感激した勢いで、一部省略しますが、ほぼ全文を勝手に以下に掲載
します(私に文句ばかり言ってますが、根が優しい飯沼なので許してくれるはず
です^^)。
お疲れ様です。
先ほど、アクセスさんへの入稿が終わりました。
卒論が終わってから1か月ちょっと。
とてもとても濃い時間だったなと思います。
広報おおづ12月号の完成後から、今日まで、私は書籍の完成を目標に
動いてきました。
時には自分の予定を削ったり、延期したり、なんでここまでしないと
いけないのだろう、と思ってしまったこともありました。
Coho'zuメンバーが不在のとき、近くに誰も頼れる人がいなくて、本当に
どうしようかと悩んだりもしました。
でも、いつも近くで見守って下さっていた方がいました。
先生でした。他のお仕事も膨大に抱えておられる中、こまめに話しかけて
下さったり、「これは僕がしておくから」と、助け船を出して下さったり
先生がいなかったら、ここまで来れなかったなと思いました。
ありがとうございました。
業者さんへの入稿メールは昨日のメールへの返信の形でお送りしてしまい、
件名を「完成版記事の入稿」と書けずに送ってしまいました。
小さなことですが、まだまだダメだなと最後まで自分のゆるさを痛感
しています。
メールでこんなに愚痴ってしまいすみません。
でも、ここまでこれたのは先生のおかげです。
ありがとうございました。
あとは無事に書籍が出来上がってくれるのを願うばかりです!
明日はお休みしますが、来週また来ます。
飯沼
何度も、非常にくどいですが、本づくりという緻密で根気のいる作業をよく
最後まで投げ出さす、(そして最も大事なことですが)妥協せず、高い
完成度(間違いを無くす)を目指し、頑張りました。
学生ってエンジンがかかるとこんなにも優秀なんだと思いました。
その典型例ではなかったかと思います。
卒業前の最後になって非常に優れた例を見せてもらいました。
最近、M1(16)大野とよく話すのが、糸井重里の魚と水の話。
ラーニング・コモンズとしてのガリラボ活用を(ガリラボ通信2010/10/3)
書籍づくりという水は、飯沼の才能を開花させ、非常に躍動的にして
いるようでした。
大変だったというのが本音でしょうが、この短期間の間に得たものは極めて大きい。
そう思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿