2020年1月15日水曜日

消える仕事、生まれる仕事

元旦の日経新聞(電子版)に
 消える仕事、生まれる仕事-「職業」より個の力が鍵に
  https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53792110V21C19A2SHB000/
なる記事がありました。
そこに、「ポストエディター」「ライバー」という言葉が載ってました。

何かわかりますか?

現在、存在する職業(まだ市民権を得ているものではありませんが)です。


ポストエディターとは、AI技術等を使って自動翻訳した文章を、手直しする仕事だそうです。
一から翻訳する人は激減しているはずです。
まずは機械的に翻訳をさせて、それを人間らしい文章に修正する作業が、作業としては楽だし、出来上がった文章の品質は、一から翻訳するより良いはずです。
直感的にそれはわかります。
機械翻訳がなかった頃、まずは下訳を作成し、その奇妙な日本語を見直し、全体として滑らかな文章を作っていくのが普通でした。
今は、その下訳作業を機械にさせているわけですね。
AIとかは、そうした仕事をやってくれるわけで、やっぱりあると便利です。
ここでなくなる職業というか、仕事は、中途半端な翻訳力はいらないということですね。
高度な翻訳というか、文章作成力が要求されるようになることを教えてくれます。

この話、よーーーく私はわかります。
といっても外国語翻訳ではなく、日本語⇒日本語変換ですけど。
実はいまその真っ最中です。
ゼミ生から出てくる日本語を日本語にしていく、いわゆる添削というやつですが、これはポストエディターの仕事とほぼ同じだろうと思います。
ちなみに、ガリラボでは、出来た卒論を直接私に出して添削を依頼するのではなく、まず、自分のグループ内で添削をしてもらいます。ピアチェック。そのチェックを終えたものを私が添削をしています。
昔、直接出させていた頃に比べて、添削の労力が激減しました。
細かなミスはほぼ修正されているので、文章の中身だけに集中すればよくなりました。
ということで、昔に比べてガリラボの卒論の質は向上しているはずです。^^


ライバー。これは、ライブ配信をする人のことだそうです。以前は、知名度のない場合、路上ライブ等でしか人々との接点を持てなかったわけですが、便利なアプリがあるようで、ネットでライブ配信していけるようで、冬の寒い中での路上でライブする必要もなくなったわけです。
ただ、これも聴いてる人たちからすれば上手な人のを聞くでしょうから、競争がグローバルになってしまっている。
以前だと、隣の道路でライブやっている人との戦いだったので、いきなり日本中とかになるわけで、実力がないと路上の時よりも聞いてもらえないということなりそうです。

徐々に優れたスキルを持っている人とそうでない人とを分断していく見えざる力が働くのがこれからの社会のようです。

日経新聞のこの記事のサブタイトルは、”「職業」よりも個の力が鍵に”となっていました。
ただ、これは昔から本来はそうだったのではないかとも思います。
戦国時代はまさに個の力が重要だったでしょう。
まあ、そこまで極端に遡らなくても、平成でも、昭和であっても、安定した職業というのは、そのまま素直に受け取っていてはいかなかったのではないか、と。
職業は安定していても、本人がそこで安定しているかどうかは別問題だったのでしょうから。

単に安定だけを考えるのではなく(もう今はほとんどそんな人はいないのかもしれませんが)、個の力を伸ばすことに目を背けずにいきましょう。 


記事の載っていた消えた職業、生まれた仕事のリストです。
1960年代は「書生」という牧歌的仕事があったんですね。羨ましい。^^
また現代は「苦情受付事務員」という職業があるんですねぇ。驚きました。
時代はほんと変わっています。




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