2020年1月13日月曜日

あなたにとって大切なものは何ですか

熊日新聞の日曜日に掲載されるコラムで、内容はもちろんのこと文章そのものが好きなのが次の矢守さんです。
防災を専門に活動されている方です。
矢守さんのコラムを読むと、日常と非日常について考えさせられます。
災害とは、日常を非日常へと変化させるものですから。
もう2年近く熊日に寄稿されていると思いますが、矢守さんのコラムを読んでいると、防災とは、災害そのものの大事もですが、それ以上に日常が非日常へと劇的に変わることをできるだけ防ぐことだと新鮮な視点を得ることができます。
今年最初の矢守さんのお話も大変興味深いものでした。


大切なものが失われることが災害です。
だから、「あなたにとっての大切なものは何か」と問いかけ、それが失われることが災害なんだということに説明があれば、多くの人が災害のことを具体的に想像しやすくなるはずです。交通事故などにも該当するお話です。
なるほどと思いました。
コラムでは、熊本地震で被災した熊本城のことにも触れられています。
年末に熊本城総合事務所を取材させていただき、被災後、熊本城について熊本市民・県民から多くの声があがったとのことで、熊本城はこの地域の非常に「大切さなもの」であったことを深く理解しました。
そういえば、学生時代に熊本に住んでいた私の古い友人が、熊本地震の際に熊本城が壊れていく映像を見て「熊本城が・・・・」と言いつつ、涙が出たと話していました。
この地域にとってそんな「大切なもの」のひとつが熊本城のようです。
熊本城総合事務所のみなさんは、強い意志の下、その大切なものを復旧させるというビッグプロジェクトを推進されています。
気の遠くなるような緻密な手順を積み上げらていき、神経を使う仕事だと思いましたが、プロジェクトを率いるみなさんは、さらにその先、100年後の未来まで目を向けて動いておられました。
ガリラボ通信2019/12/14

熊本城総合事務所での取材は、ArtractのWebサイトでその一部が公開されています。
次は公開した動画の第1弾です(まだすべては出来上がっていません)。


ついでながら、次は、昨年の防災の日に掲載された同じく矢守さんのコラムです。
これも、読んで「なるほど」と思ったものでした。
災害の日のことも大事だけど、その前日(=日常の風景があった日)に目を向けてみようとの話です。


コラムの最後にこう書いてあります。
その日(アニヴァーサリー)ではなく、あえて、その「前日」に思いを馳せてみる。そうすると、縁起でもないことを書くようだが、もしかしたら、今日が、次の災害の「前日」かもしれないと思えてくるはずだ。そうなれば、たぶん、2つのことが見えてくる。
一つは、今ここにある日常のありがたさや、かけがえのなさである。もしかしたら、平凡で、つまらないとすら思っているこの暮らしが生き生きと輝いて見えてくるだろう。

私がいつも思っている日常の意味が明快に表現されていて、なんかこうもやもやをすっきりさせられた気分でした。
熊本地震の発生する直前、ガリラボではゼミ生有志が多く集まって、自主的勉強会を開いていました。
ガリッジ塾の誕生ガリラボ通信2016/4/15
自主的に集まって学んでいく姿、これがガリラボの日常の風景だったと思います。
地震でその習慣が失われたわけですが、それはまだ元に戻ってない気がします。
その意味ではまだ復興には至ってないかもしれません。
 

話は飛びますが、先日のガリラボ通信で、当たり前の日常をメタデータを添えて積極的に残そう(ガリラボ通信2020/1/11)といった意味のことを書いたところ、Facebookに玉名市の平野さんが
  つまらない事でも、情報発信する癖は、先生のおかげです。
とのコメントを下さいました。
日常は平凡で、あって当たり前なので、その時はほんと重要性をほとんど感じません。
しかし、だからこそそれが消滅するのは、想像するのも恐ろしい事態を招くはずです。
その点をたまには考えながら日々過ごしていくよいのかもしれません。
 
あなたにとって大切なものは何ですか?

私にとっての大事なものはというと・・・ですね、やっぱり。

たまに自問した方がよさそうです。



 


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