今朝見かけたネットニュースに目が留まりました。
日本のゆとり教育の方針を破壊するパワーを持っていたPISAの2018年の結果が出ていたようです。文科省が昨年の12月3日に公表していました。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku-chousa/sonota/detail/1422960.htm
その結果の一部が以下の表です。
もう20年近く前になりますが、2000年のPISAの結果が公表され、その後、日本は徐々に順位を下げていき、PISAショックと言われるものを引き起こします。
ゆとり教育がその原因ではないのかということで、ゆとりは見直されていくことになります。
その後、一時、持ち直したのですが、今回の結果はまたまた衝撃的です。
ゆとりはあまり関係なかったということでしょうか?
原因はよくわかりませんが、PISAの結果は、日本の子どもたちはPISAの観点については中国都市部のの子どもたちに全く適わないという結果になっています。
特に読解力は悲惨。
ちなみに、2000年のPISAでは日本は読解力8位、数学1位、科学2位ということでした。
昨日も似たようなことを書きました。
そんなことを考えていたので、上のニュースが目についたのかもしれません。
今後、厳しい状況になっていくのでしょうか。
それと、世界人材ランキングとかいう順位付けもあるんですね。
どういったデータを使って数値化したのかよくわかりませんが、2019年は、調査対象世界63か国のなかで日本は35位だったそうです。アジアではシンガポールが10位で、香港15位、そして台湾が20位のようです。
この順位の中には「大学教育」も影響するようですが、そのあたりはもう調べる気力はおきませんでした。
今日は朝9時から20時まで昼休みに弁当を食べた30分ぐらいを除き、ひたすら添削作業をやっておりました。
3年(17)ゼミ生がまとめたインタビュー記事の添削です。
分量が多いので朝から晩までやってようやく3人分のインタビュー記事の添削を終えました。
次は今日終わった卒業生OB(15)宿利の記事です。
添削していると、話し言葉を書き言葉に直す部分が苦手なことがよくわかります。
話をしているときは、その時の文脈を共有しながらコミュニケーションしているので言葉を省略していても問題ないのですが、話した言葉をそのまま書き言葉にすると、文脈が欠落しているので何のことなのかほとんどわかりません。
私は内容を知っているので、どうにか理解して、その文脈を補ってやる(添削)が可能です。
きっと私以外(ガリラボ関係者以外)では添削は不可能かもしれません。
文脈を補い、意味が通じるように書くことがどうも苦手にしているようです(中にはよく出来ているのもありました。それは添削はさっと終わりました)。
もっとも、これは私のゼミ生に限ることでもありません。
そして今に始まったことでもありません。
立花隆氏が、東大生に取材させてそれをまとめる(調べて書く)ということをさせ本を作られてことがありますが(2011年のこと)、その際、文章を書く力の弱さ(格調高い文章ということはなく、意味が通るように文脈を補うという力の弱さ)に愕然としていしまったということを話されていました(ガリラボ通信2012/2/10参照)。
読解力の弱さは文章を作ることにも当然影響するはず。
そうした人は、難解な文章=読むのに高い読解力が要求される文章を作ることになります。
デフレ・スパイラルの始まりですね。
じっくりと本と向き合うような、格闘するようなまとまった時間を作れていないのがまずいでしょうか。
灘中の伝説の授業「<銀の匙>の国語授業」は無理にしても、何かした方がいいように思います。
そのうちに下手をするとマニュアルのような単純な文章も読解できない人が出現してきそうです。
そうなったら果たしてどうなるのでしょうか。
ひとつには、解説Youtuberが誕生して、その方が一派の人向けに動画で実演しながらマニュアルの内容を教えてくれるのが普通になっていくスタイルが常識になるのかも。
なんで本なんか持っているの。Youtubeを見ればいいじゃん。
もう現代はそうなっている気もします。
Youtubeで色々と情報を流す訓練をしていかないといけません。
そして多くの人がYoutubeでもって情報を摂取することに完全に慣れたとき、マニュアル的なものであれば、大学にやって来て授業を聞くという行動はなくなっていくことになるのでしょうか。
我々の世代の多くが「黒板とチョーク」から「PCとパワポ」にツールを持ち替えたように、未来の先生方は、さらに「ネットとYoutube」というツールに代替されているかも。
Youtuber教師があちこちに誕生するかも。笑
何の確証もありませんけど。
大学は随分と変化していきそうです。
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