2012年2月10日金曜日

メディアは思考を変える

試験もほぼ終了し、キャンパスから人影が消えました。
閑散としております。
本日は天気もあまりよくなく、さらに寒さも加わり、キャンパスは沈んだような雰囲気になっています。

一方、ガリラボはというと、午前中より、4年(08)坂本、矢田がやってきて、2月16日に開催される学生GP研究シンポジウムでのプレゼンの練習に精をだしました。
同じ頃3年(09)本多が現れ、こっちは春休みの友の印鑑をもらったらさっと帰っていきました ・・・ ある意味、凄い。。。

午後になると、3年(09)村中、緒方、4年(08)岩本、さらにはM2(10)松尾が顔をだし、学生GPではなく、GPAの方で盛り上がっておりました。
ガリラボでのGPAの話題と言えば、おおよそどんな感じかゼミ生だったら察しがつくかと思います。
その場に居合わせたのは上記3人の他に午前中からいる坂本、矢田でした。

・・・夕方、ガリラボはたいへん静かになっております。

 

ところで、昨日、次の本の話題を著者の立花隆氏が語っているPodcastを聴きました。
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インタビュアーが、「本の出来はいかがですか?」との問いに、「何と答えていいか・・・」と前置きしながら、色々とコメントされていましたが、個々にはまあいい、だけど自分が講義でしゃべったのをテープ起こしたものを学生がもってきた時には愕然としたと話されていました。
あまりにもひどくて、こりゃこの企画は没にしようと、そう話されたぐらいひどい出来だったそうです。
講義でしゃべっている場合は、その場のコンテキストが存在していて、それを踏まえて話しているわけで、それを活字にする場合には、コンテキストを文字によって再現するように翻訳しないといけないのに、それがまるでできていない、ということです。
それで、結局、そこの部分だけは立花さんが全部書き直したのだそうです。
 
さて、立花さんは、昔、同じく東大生と一緒に、「二十歳の頃」という本を作られています。
1998年頃のことで、もう10年以上前になります。
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この本は、多様な立場の人たちが20歳の頃に何をしていたのかを学生たちがインタビューしてきて文章化したものです。
この企画はほんとに素晴らしかった。
特に、学生たちは、自主ゼミのような形をとり、この講義をWebでどんどん発信していってたのです。
今でこそ、Webで情報発信していくことは非常に簡単ですが、当時はHTMLを使い、さらにはツールもほとんどないので、たぶんかなりの専門知識を勉強しながらすべてを手探りでやっていはずです。
ものすごい作業になっていたはずですが、それを学生たちがボランティアでやっていた。

当時、リアルタイムでこの取材記事をネットで読んでいました。
ブラウザはNetscapeだったかもしれません(こんなブラウザなど、もう誰も知らないでしょうねぇ)。
ネットのかなり初期の頃の話なのです。
だから、私などでもよくHTMLがわからず、また、UNIX他の専門知識も必要だったしで学生たちはかなり大変だったと思います。
立花チルドレンは、そういった作業を学生たちこなしていたんです。

この時のイメージがあったからということで、この2011年、昨年出版された「二十歳の君へ」をやってみて、かなり驚いたということでした。
東大生の出来が悪くなったというか、それ以前に、文章を書くという機会がここ10年でほんとに無くなっていったのだということを実感させられたと話されていました。

たまたま、私が今読んでる本の章が「メディアとコミュニケーション」というところなんですが、これによると、メディアによって人の思考パターンは大きく変わるのだそうです。
因果関係というと、そんな概念は当然ながら誰も知っていることですが、これは実は、文字が生まれ、出版というものが定着し、誰もが横一列(あるいは縦一列)に並ぶ文章を読んでいく行為の帰結として獲得していったものだというのがメディア論の見解です。
驚きです!
説明をかなり端折ってますが、もしそうだとすると、人はどういったメディアに接しているかで思考パターンが変わっていくわけです。
考えさせられます。
立花隆さんの嘆きはひょっとするとこういったことが影響しているのではないかと話を聞きながら思った次第です。

まったく今の若者は・・・というのは勉強しなくなった大人のルサンチマン的な口癖ですが、そこはやっぱり立花隆さんは違う。
単純に批判するのではなく、彼らが時代に最先端にいることをきちんと自覚しており、単純な批判ではない興味深い論を展開されていました。
内容は忘れましたが、見事だなと思ったことだけ記憶しております(笑)。
なんだか、完全にガリラボと関係ない話題に終始してしまったので、このあたりでやめます。


あ、そうだ本日2年生(10)のゼミ長決めました。
ガリラボの第8代目ゼミ長となります。
あ、そして今日はKW塾の久しぶりの会合なのです。
院OB(06)黒田、院OB(08)佐藤、OG(03)宮川(佐藤)らと会う予定です。
久々に会うメンバーもいるので、じっくりと今後のことでも相談してきたいと思います。


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