2016年6月5日日曜日

経験放置病と観光地になれない地域の類似性

先週金曜の夜22時を過ぎてからのこと。
帰ろうかなと思っていましたら、M1(16)山口と研究のことも含め少々議論を始め、
その中で、経験が放置されている残念な状態について話題が及びました。
夜、こうした真剣な議論をするのは大好きです。つい白熱し、この日は自宅に帰り着いたのが午前零時前。
それから夕食で、終わったが1時少し前。
「せめて午前零時前に夕食を終えてほしい」と家内が諦め顔で話してました。(´3`)♪
 
さて、山口との話ですが、山口は経験が次の学びへとつながっていく人たちを
対象に研究する予定ですが、そうした経験をたくさんしている学生たちがいる
けれど、多くはその経験は単独の経験で終わってしまうケースが多々あります。

あれもやった、これもやったでたくさんの経験をしているけれど、その経験が
放置されてしまっている。
昔々、経験と知識に関して理論的研究をしたときの言葉を使えば、経験が
離散集合になっていて、適切な位相(トポロジー)を持たない状態になっている。
経験間の関係を考え、そこに位相を入れていくことで、あるとき、経験は演算が
可能になり始め、新しいものを生み出していくようになります。

経験だけしていれば良いわけではなく、自分にとっての意味をそこに見出して
いった方が良いのだろうと思います。
せっかくの経験を活かすために。
経験が放置され、「孤立点」として散在し存在しているだけではもったない。


以上は個人の経験についての話ですが、これは観光という問題でも同様だろうと
思います。
ガリラボが強く関係している玉名市には、実はかなりたくさんの地域資源があります
(たぶん、玉名市だけでなく他もそうでしょうが)。
しかし、多くはそうした地域資源が集合論で言うところの離散集合になってしまっている。
あれもある、これもあるで終わっているのです(←良く地域で聞く言葉です)。

しかし、あれもある、これもあるだけで、個々の玉名市の地域資源が、他の地域に圧勝
できるとはとても思えません。

こうした離散集合に価値を生み出していくには、意味のある位相を入れていくのに
限ります。
位相を入れて、個々の地域資源を足し算(これを数学的には位相演算と呼び
ます)できるようにして、総合力で対抗していくしかないだろうと思います。
今年玉名市で活動しているチームたまラボは玉名市の地域資源に位相構造を
作ることに挑戦しております。
どういった位相のレベルが良いのか、それはやってみないと分からないのですが、
「玉名国」という物語をモチーフにして、玉名市の地域資源に位相を入れる作業を
4年(13)塚田は今日も朝からやっていたようです。
18時ごろにそろそろ帰りますと連絡が来ました。
(これっていわゆる休日出勤です。こんな感じだから、ガリラボは忙しくてブラックな
 イメージを持たれるのでしょうねぇ)



次は先日の熊日新聞ですが、観光のことが取り上げてありました。
地震によって熊本の観光のスターであった熊本城と阿蘇が大きな打撃を受けてしまい
ました。観光は、この2つの観光資源だけに留まらず、熊本県の観光全体が地盤沈下
してしまっているようです。


政府はこの危機的な状況を打開するため「九州の観光復興に向けての総合支援プログラム」を
5月31日に策定しました。
チームたまラボは玉名市及びJTBコミュニケーションズ九州と連携して玉名市の観光の
あり方について企画し、それを実践していく予定ですが、このチームの努力は、微々たるもの
かもしれませんが、熊本地震からの復興支援として位置づけることができると思います。
頑張ってほしい。
  
 

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