2016年12月30日金曜日

日々を積み重ねていきたい

日の出前の南阿蘇の山々。今朝のガリラボから眺めた風景です。


煙がまっすぐ上り、静けさ漂う冷え込んだ朝でした。
今日の朝7時、熊本市の気温は零度。かなり寒い朝でした。


12月29日午後から、4年(13)飯沼がひとり卒論を頑張っていた頃(ガリラボ通信2016/12/29)、
私は理事長を交えテニスに興じておりました。
17時過ぎにテニスを終えて帰ろうとしていたら、M1(16)大野がペーパーを2枚もって
駐車場までやってきました。
目を通してほしい、と。
2枚のペーパーは、毎月の教育委員会に提出用の研修報告書と自主的に書いている
勤務校配付用報告書でした。
大野も院生室にこもってやっていたのですね。
私がテニスを終えるのを待ち構えていたようです。

その場で読めなかったので持ち帰ってから読みました。
特におかしいところはなかったので、「提出OK」の返事をメールで送りました。

本日午前中、残っている仕事の処理(今日は主にM2(15)有馬の修論添削)に出てきたので、
大野のペーパーをファイルに綴じた後、ふと思いつき、これまでのものを並べてみました。
研修報告書は省略しますが、大野が私に出した報告書はかなりの量になっています。
「ガリラボの学び」というのが、大学院で学んだことを勤務校の先生方に伝えるものとして
書いている、いわば「大野通信」です。
その横の、文字がびっしりと詰まった方のペーパーは、毎回のゼミでやったことを振り返り、
大野の解釈で言語化したペーパーです。
すべてのゼミ、またそれ以外のことについても、4月以降、大野は相当な経験をテキスト
(言語)化して来ました。


ゼミを1、2時間やって、その後に言語化の作業でまた1、2時間かけているでしょうから、
毎回大変であったろうと思います。
だけど、その積み重ねが大事です。

一発屋ではよくありません。
継続していくことが大事なのです。
 
大学院で学んだことはもちろん大事ですが、私が思うには、そのこと自体よりも、毎回の
経験を言語化しようと悪戦苦闘していたことが大野にとっての極めて大事な学びになって
いたのではないかと思います。
学部生で言えば、4年(13)松崎が議事録でそれと似たようなことをやっています。
ただ異なるのは、議事録が箇条書きである点。
箇条書きとは実は経験を振り返るのにはあまり適していない。
振り返りには、やはり文章化が必要だと思います。

経験学習の話などを大野が大学院に入った後に話したように思います(ちょうど、似た
ようなことをOG(M12)坂口がやっていたので、そのことを話したように記憶しています)。
その後、大野は経験の言語化を継続していったのです。

ただし、継続するのは難しい。人は基本的にサボることが得意ですから。
だから、賢い人はサボらないような工夫をします。
大野の場合は、書いたものを私に見せるというやり方で、サボれない状態を作っていったの
かもしれません。
繰り返しますが、どんな人でも何もなかったらサボるのです。
だから賢い人は、サボれない状態を作って、その場に自分の身を置くようにしているのです。
なかなか継続できない人は、やり方が悪いのです。
それこそ頭を使って、工夫したほうがいい。
継続しようと単に気持ちだけ意気込んでも、人はまず継続できるものではありません。
 
ところで、大野のように経験をまとめ言語化していくことは、毎回その1回だけだったら
あまり大したことはありませんが、しかしそれが積み重なっていったときの効果は計り
知れないものがあります。

イチロー選手が、小さいことの積み重ねでしか遠いところ、高い目標には
届かないと話しています。
それについて書いたガリラボ通信を検索したら、
  小さな1歩を踏み出す勇気をガリラボ通信2013/5/19
というのがヒットしました(ちなみに、このタイトルは、私の好きな言葉の一つです)。
この時の通信にも色々な書いていますが、あえてひとつピックアップすると、思いを
言語化し、周囲に伝えていく能力のことでしょうか。
(大事な能力です。能力ですから、これも訓練によって身につけていくものです)


瞬間は、本当に一瞬でそこまで重要なものにも思えませんが、毎回が積み重なっていった
時、その効果はとてつもなく大きなものになります。

大野に一度、「大野さん、学び方が変わりましたね」と話しことがあります。
最近、ある小学校の先生に会いましたが、まるで大野と違う。
大野も1年前はこんな感じでしたが、大野の言語化の積み重ねが学びのあり方を変え、
ひょっとすると人格も変えていったのではないかと思います。
学びとは、勉強と違って、人の人格を変えていく営みです。

2016年が終わろうとしているとき、M1(16)大野によって継続の大事さを改めて
気づかせてもらいました。


ところで、このガリラボ通信も、2009年から毎日積み重ねてきて、これで3,970回目と
なります。4,000回まであと少しです。
毎回平均すると500~1,000文字の間だと思いますで、仮に750文字として、全部で
300万文字がこのガリラボ通信には詰っていることになります。
そう考えるともの凄い量ですね。
ただし、何が詰まっているのかは不明ですが、ゼミ生の写真をふんだんに使っているため、
もしもガリラボ通信を書籍にするとしたら、おそらく何十冊かの書籍ができるでしょう。

ただ、そんなに膨大だと、とても読む気は失せますね。
私でさえも読まないでしょう、おそらく。笑
  

日々を積み重ねてきた2016年がいよいよ明日で終わります。
 


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