2017年2月18日土曜日

多賀・中村レポート(3日目)~全国学生ボランティア交流フォーラムin神戸

4年(13)多賀と中村からの神戸のフォーラム3日目(最終日)の報告が届きました。
多賀と中村の双方から詳しく送ってくれたので、2人の報告をミックスしながら
紹介してきます。

参考: 0日目 (ガリラボ通信2017/2/14
    1日目 (ガリラボ通信2017/2/16
    2日目 (ガリラボ通信2017/2/17

---以下、2人からのフォーラム3日目(最終日)の報告です。

本日3日間のプログラムを終えて、無事に熊本に帰って来ました。
3日目のプログラムは写真の通り、
  ①活動報告、②震災復興ワークショップ、③まとめ
という3つが行われました。


①活動報告
本日は9時から、昨日は発表をしなかった大学がポスターセッションを行いました。
僕らの発表となります。
服装は私服で良かったみたいですが、スーツも持っていってたのでどうするかを
2人で話し合った結果、せっかく持って来たのだからスーツでやろうということに
なりました。スーツと名札のせいで少し職員感が出てしまいましたが、いい意味で
目立っていたのではないかと思います(笑)。


発表前の準備する時から僕らのポスターの写真を撮りに来てくれる人がとても多くて
嬉しかったです。
多くの学生がポスターを写真に撮っておりデザインを気に入ってくれていたようです。
そして、発表が始まるとまたまた多くの人が僕らの話を聞きに来てくださいました。

中村は震災時の県大でのボランティアの様子を報告しており、各大学でボランティアに
取り組んで来ている学生達が話を食い入るように聞いておりました。


また、震災の風化をさせない取り組みを神戸はたくさんやっていることを学んだ
参加者としては、オーラルヒストリーとして記録に残すという活動をしている
多賀の話は興味深い内容だったようです。


②震災復興ワークショップ
次は、「この3日間の活動をこれからの東北・熊本の復興にどう繋げるか」という
テーマのもとで震災復興ワークショップが2部構成で行われました。


ワークショップの2部ではグループメンバーを東北、神戸、九州などの各地域ごとの
学生で再編成し、前半のワークショップて出た被災地での課題を解決できないか方法を
考えました。
九州の大学(熊本大学、熊本学園大学、西南学院大学)のメンバーでワークショップに
取り組みました。

(多賀)同じ九州地区の熊本県立大学、熊本大学、熊本学園大学、西南学院大学の
7名が班メンバーとなり、私がリーダーとして話をまとめて行くことになりました。
ブレストやKJ法で話し合いを進めていくなかで「情報をどのように伝えるか」という
課題をあげました。その解決策について、中村が終始アイデアマンとして場をリード
してくれました。
卒論で勉強していた「明日のプランニング」の本の内容を用い、他の学生を理論的に
説得しておりました。
私も一度読んだ本だったのですが中村の説明は初めて聴く人にもとてもわかりやすい
ものとなっておりました。
(中村)話し合いはまず、課題や対象者、目的などをはっきりさせるためにブレ
インストーミングとKJ法を使いながらアイデアを固めていきました。
その中で九州組が掲げた課題は
 1.情報発信不足、2.震災の風化(特に若者の中で)
の2つでした。1の情報発信不足についてはまず、SNSでの情報発信などのアイデアが
あがりました。しかし、このとき僕はさとなおさんの「明日のプランニング」に書かれ
ていた"情報砂の一粒時代"のことを思い出しました。
 (津曲注)「明日のプランニング」はたまラボがタマにゃんの広報の際に理論を学んだ書籍
ただ情報発信するだけでは伝わらない。スタバの新作の情報も震災の情報も社会では
ただの砂の一粒でしかないということを念頭にいれ、どうやれば震災という情報を
届けることができるかを考えました。
そこで、いかに震災という情報を伝えるかを話し合った結果「震災食堂」というアイ
デアが出ました。対象者は主に若者で、大学の文化祭で被災地の名産品を使った料理を
出すという企画です。具体的なメニューとしては神戸牛のローストビーフ丼や、熊本の
スイカを使った震災フラペチーノなどのアイデアが出ていました。
ただ発信するだけでは伝わりにくい震災という情報も、若者がSNSを使って震災食堂の
ことを友人に広げることで、ただ震災情報を発信するのではなく友人からの興味関心を
引く情報としての「震災」を伝えられるのではないかと考えました。
このような震災食堂という企画で震災の風化を防ぐことが可能になるのではないかと
僕らは考えました。そのためにもSNSに投稿で温玉サービスなんてどうだろうかという
話も出ていました笑。


(多賀)その後、発表が行われたのですがそこはガリラボで鍛えられた2人に
とって持ってこいの場でした(笑)
対話劇という方法で内容を伝える発表に他大学の多くの学生が刺激を受けたり、感心
してくれ反響がものすごかったです!
4年生として今まで培ってきたものを他の大学にも示しておこうかということで取り
組んだ結果だったのではないかと思います。


(中村)話し合った後はアイデアの発表の時間です。僕と多賀で発表することに
なりました。
他のチームが広用紙を使って丁寧な説明をする中、僕と多賀は先ほど考えた震災食堂の
アイデアをお得意の対話劇で会場にぶちかまし、いつのまにやら会場は大爆笑に包まれ
ていました。
真面目にやったつもりだったんですけれど、東北と神戸の人には新鮮だったんでしょうか笑。


③まとめ
最後に3日間を通しての振り返りが行われました。
 
<最後にフォーラム3日間を終えた2人からの感想>
(多賀)この3日間は自分にとってとても新鮮で、楽しい時間を過ごすことが
できました。
こういう場に行くときはいつも人見知りでどうしようかという思いが強いのですが、
なんだかんだ半分以上の学生と色々な話をしました。前回のLINLtoposでもそうでしたが
多くの出会いのきっかけとなったのは良くも悪くも『熊本地震』だなと思いました。
確かに被害は多くありました。けれどこの震災があったからこそ全国の学生と出会う
ことができたのはすごくプラスなことだと思います。
なお、阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震でも風化が課題としてあげられます。
その中できちんと記録を取っていくことというのは絶対に必要なことだというのを改めて思いました。
今回も多くの学生と触れ合い、考えていく中で自分もとても刺激になりました。
このような場に参加するきっかけを作ってくださり本当にありがとうございました。
充実した4日間となりました!

(中村)3日間を通して思ったのは神戸や東北に比べると熊本地震は被害が見えにく
かったり小さい分、風化の速度が速いのではないかということです。
まだまだ益城や西原村の復興は終わっていませんが、私たち熊本市に住んでいる人々の
生活はほとんど日常に戻ってきているのを感じます。それは嬉しいことでもありますが、
逆に言えば熊本地震でたくさんの支援を受けたことや、東北や阪神・淡路のことも含めた
地震への関心が薄れやすくなっているということです。
東北は6年経ってやっと記録を残す活動について本格的に動き始められるようになっている
中で熊本はきちんとこの熊本地震の記録を残し風化を防ぐことができるのかとても不安に
感じました。
私1人ではできることは小さいですけれど、今回学んだ震災に関する知識を忘れず、身近な
人に神戸でのことを伝えるのが私にできることだと思っています。
坂本さんと津曲先生に今回のお話をいただけて、普通では絶対に関わることができない
ことに関わり、たくさんのことを知ることができて本当に良かったと思います。
ありがとうございました。




---以上が、2人からの報告です。

何だか2人ともに凄いですね。
全国から集まった中でも、群を抜いていたのではないでしょうか。
やはり単にボランティア、何もわかりませんが来ましたというよりも、この2人の
ように武器としての知識をもち、それを生かす鍛えられたプレゼン力をもち、そして
行動力を持っていることが、ボランティアとしても優れているのではないでしょうか。
そのためには学生の場合は、しっかりと勉強していくことが大事だろうと思います。
 
フォーラムとはずれますが、2人の詳しい報告のおかげで、ガリラボでやっている
活動は間違っていないことを、確認することができました。

だいたい、3日間連続、毎日、こんなに詳しい報告をできるものでしょうか。
別に、報告義務があって参加しているわけではないのです。
毎日、プログラムが終わってから、他の参加者は寝ているであろう深夜に、私あてに
こうして報告を書き、またそのための記録写真をフォーラム中にしっかりと撮っている
わけです。
義務でもないのに、普通の学生たちだと出来ないでしょう、きっと。
でも、そうした報告が、実は自分たちのその日の振り返りになっているため、
実は非常に優れた経験学習の方法なのです。
こうした結果(成果)を見ると、普段、極く普通にガリラボでやっていることは非常に
重要なのだと改めて思います。

ガリラボでは、常に報告を求めます。
もちろん、報告しなくても叱れるわけではありませんが、ほぼみんな報告をして
くれます。
2年生はほとんど報告をしてこないので、ガリラボの中で、そういったことを
徐々に学んでいくのでしょう。

下級生は、優れた上級生がどうやっているかをよく見て、真似していくように。
個性とか、自分流とか、そんなことはどうでもいいことです。
優れた見本をしっかりと真似る。
優れた自分の個性を生み出すのは、それしか方法はありません。

ガリラボには、こうした優れたモデルがたくさんある場所です。
目をよく開いて、見ておくようにしましょう。
 
追伸
神戸から戻った多賀は、今日も早速、大津町のオーラル・ヒストリーをまとめる
作業に出てきました。
明日は熊本城マラソンに出場するそうです。
活動的です。




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