2018年5月4日金曜日

アイデアの生産に関して~隣接可能領域・弱い紐帯・生産的な人の習慣

アイデアの生産に関するこんなスピーチを見つけました。

ヴィットリオ・ロレート
「新しいアイデアが必要?では既知の領域の境界から始めましょう」



ここで「隣接可能領域」という概念が出てきますが、ヴィゴツキーの発達の最近接領域と
似ているなと思いました。
新しいものは、歴史的過程を引きづるわけで、何も持たない例えば子どもたちから生ま
れることはないはずです。
昔、トポロジーなる数学的言葉を使ってそんなことを議論した論文を書いた記憶があります。自分なりにかなり努力したものですが、何かの役に立つのかと問われると大変困るような代物ですけど。^^;

この話の中で「隣接可能領域」という概念が出てきますが、ヴィゴツキーの「発達の
最近接領域」と似ているなと思いました。
新しいものは、歴史的過程の流れの中にあり、歴史との接点から生まれていく。
だから、歴史を持たない、例えば子どもたちから新しいものが生まれることはありません。
もしも新しいことを見出したとしたら、そのことを大人が解釈しているからでしょう。

これまでの歴史を通して知り合った人やモノとの出会いから、可能性の空間を入手し、
それが未来へとつながっていく。
これだけの話であれば「それはそうだろうな」と思いますが、この人とは、そのことに
ついての数学理論を作り、モデルまで構築している。
素晴らしいですね。
その理論については何も知らないのですが、講演を聞いていると、現在のAIブームを
作り出した(過去だけを頼りにしている)機械学習をさらに発展させることができる
のではないかと感じました。

そういえば、この方の話を聞きながら・・・
昔、私も、方向性は違いますが、トポロジーなる数学的言葉を使って似たような議論
した論文を書いたことがあります。当時は、自分なりにかなり努力した記憶がありま
すが、上の方々のように確かな未来を目指したものでもなく、何かの役に立つのかと
問われると大変困るような代物でしたけれど。^^;
2002年:理解状況を表現する数理モデルに関する一考察
 


さらに、、、
新たな隣接可能能領域を生み出すため・・・次のTEDも参考になるかもしれません。

トーニャ・メノン
素晴らしいチャンスを掴む鍵はまだ会ったことのない人にあり

4月から通勤経路をかなり変更しました。
その結果、行き交う人たちのあまりの違いに驚ています。
通り過ぎるとき「おはようございます」と互いにあいさつをすることさえあるのです。
20数年通勤をしていますが、通勤途中で見ず知らずの方に挨拶するのは初ての
経験でした。非常に新鮮で、また非常に気持ちのよいものでした。
(もっともその程度では名前も知らないので、弱い紐帯になることもないでしょうけど)
 
この方の話にもでてきますが、この「弱い紐帯」について、その意味することは
非常に重要です(弱い紐帯に言及したグラノヴェッターの理論は有名です)。
先日も書きましたが、ガリラボは、ゼミ生にとって、弱い紐帯に該当する人が
たくさんやってくる、大学の中でかなり特異な場だと思っています。
ガリラボのかなり大きな特徴ですが、こうした場をどう活用するかは、もちろん
自分の考え方、そして行動の仕方次第かと思います。
(ところで、私は「もやいすと」という授業も、学生たちが社会人となった後になって働く弱い紐帯を
 つくる場として捉えています。それが隣接可能領域を広げていくことにつながるといいな、と)

誰でも知っていることですが、大事なことなので、あえて書きます。
ガリラボにやってくる人たちとのコミュニケーションの糸口の基本は「挨拶」です。
わかっているけれどなかなか難しいことですけど。
ガリラボ内で観察していると、多くのゼミ生が残念ながらできていない。
そうした挨拶が若い人にとってなぜ難しいのかを平田オリザさんが演劇という話題の
中で話していたことがあります。その処方箋も確か書かれていたように思いますが、
それについてはもしも覚えていたら別の機会にでも紹介したいと思います。
  

<おまけ>
外部から優れた知識を得ても、それらを使って最後にアイデアを形にしていくのは
自分です。
その方法について興味深い話がやはりTED「独創的な人の驚くべき習慣」にありま
した。つい最近、組織心理学を専門にし、最近は高等教育の研究を始めた私の娘が
私と息子(弟)に向けて紹介してくれたものです。
アダム・グラントは著名な組織心理学者だそうで、内容は、
「 素早く着手し 仕上げに時間をかけることが あなたの創造性を高めるのです 」
「 少数の良いアイデアを生むために 多数のまずいアイデアが必要なのです」
という結論に向けた話でした。
興味深い話です。全体的にそうでしたが、この方の少年時代、新聞に取り上げられた
話題が秀逸でした。笑

難しいでしょうけど、多少なりともグラントさんが言う習慣を実践していけると
いいのですけど。
 
 
 
 


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