2018年5月31日木曜日

テレビの復権とステレオ(コンポ)の凋落

iPhone登場から10年。スマートフォンは、社会において数々の創造的破壊を
もたらしてきました。
その様相が次の「情報メディア白書2018」で特集されているようです。


白書自体は読んではいませんが、この白書に絡んだ記事が電通からいくつか出ていて
それらを今朝読んでいて興味深かったのがテレビステレオ(及びコンポ)の話題。

スマホは社会に普及するのに従って数々の変革をもたらしました。
私事ですが、先ほど、この4月から始まった高速バス「ひのくに号」のチケットを
スマホで購入する宇サービスを使ってみました。
恐る恐るスマホを操作し、とりあず購入しましたが、それをどうやって使えばよい
のかは今一つ理解しておらず、果たしてちゃんと使えるのか、ちょっと不安です。
アプリ内で、チケットを「もぎる」という言葉があり、もぎる???となってます。

さて、私の小さな不安はおいておき、スマホで変わったのが音楽や動画の視聴スタ
イルでした。
イヤホンジャックがなくなったiPhoneでは、Bluetoothでワイヤレス接続したイヤ
ホンで音楽を聞きながら、また電車では動画を視聴しながらというのが普通の生活
スタイルとして定着しているのではないでしょうか。

そうした変化の中の一コマとしてテレビの復権ステレオの凋落ということを
知りました。
電通の記事ではテレビの復権を「一周してテレビ2.0」とのコピーで表現されて
おります(参照)。

記事を読んでもらえば済むのですが、ここで改めて解説すると・・・
最近はテレビはテレビ放送を見るものだけでなく、ネット接続されたテレビが増え
(現時点で29%がネットに接続されている)、そうしたネット接続されたテレビで
人は音楽や動画を視聴している傾向にあるのだそうです。
それが次の調査データです。


これを見ると、ネットに接続された自宅のテレビ(スクリーン)で、人はネットを
介してドラマや映画を見ているようです。
これから、昔はテレビというのは、テレビ放送を見るためだけのものでしたが、今は
それだけでないことがわかります。
スマホはどこでも動画視聴ができるということをひとつのうたい文句にしていたとこ
ろがありますが、実際は、長めの動画になるとやはりテレビというのスクリーンが圧
倒的にすぐれているわけで、ネットに接続されたテレビがあるならば、人はスマホで
なくてやはりテレビでそういったコンテンツは見ますよね。
こうなると、そうしたコンテンツにおいて今後は放送業界やネット配信業界が家庭の
テレビスクリーンを取り合いしていくことになりそうです。
(以前は、DVDやブルーレイとの取り合い合戦だったのでしょうが、ネットとの戦いは
より熾烈になりそうです)。
 
なお、このグラフで驚いたのが、テレビスクリーンを音楽を「聞く」のに使っている
利用者がかなり多いということです。
テレビを「聞く」のに使っているのです。
TVからBGM代わりに音楽を流しているわけで、これが驚きでした。

解説によれば、その理由は、家庭からステレオやコンポがなくなっているためだとか。
音楽専用として以前はどこの家においてあったステレオやコンポがなくなり(これは
たぶん携帯音楽プレーヤーやスマホが駆逐したのでしょうが)、それで、家庭内で優
秀なスピーカーと言えば今はテレビになっているからだということでした。
Youtubeでリスト化して音楽をBGM的に流し、音楽をテレビで「聞く」生活スタイルが
生み出されているようです。

ちょうど研究室にいた4年(14)塘添と3年(16)川上に「ステレオ」「コンポ」という
単語を知っているかと聞いてみました。
2人とも少し首を傾げていました。
説明を加えると「あーー、それだったらおじいちゃん家にあります」という反応。
なるほど、若い世代にとって「ステレオ」とか「コンポ」というのは死語になりつつ
あって、説明をしないとわからない家電品になっているようです。
 
わが家にもステレオやコンポはありません。
そういうことで、改めて見渡すと、家庭内の情報環境というのは、栄華盛衰で、随分と
変化しているようです。

音楽がレコードやCDからでなくデジタルプレイヤーによって再生されるようになって
から、こうした変化が起きたのでしょう。
スマートフォン等のデジタルプレイヤーがもたらした創造的破壊のひとつと言える
だと思います。

他にも色々な変化が起きているのに違いありません。
周囲に目を配り、そうした変化をしっかりとキャッチし、そしてその意味を理解する。
その上で、どこにどういう形で情報を流していくと、情報が伝わるのか、ガリラボと
してはそのあたりはきちんと理解しておかないといけないかなと思いました。

話が変わりますが、私が最近非常に気になっているのが次のスマートグラス。
知ったきっかけはたしかFacebookであったように記憶しています。タイムラインに
流れていたような・・・(たしか?)。
ちょっと調べてみて、非常に気になるようになりました。

https://www.epson.jp/products/moverio/bt300special/

どんな感じでしょう。
ヘッドマウント型のゴーグルとは随分と異なるのかもしれません。
どうなんでしょう。
気になります。
360度映像を活用していく上で、この新しいツールで色々とテストしてみたい。
新しい道具の導入は、変化をもたらすはず。
挑戦をしてみたいものです。


  
 


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