昨日から熊本地方は大雨が続いており、高速道路はあちこちが通行止め
になるなど心配な状況になっています。
今夜からも明け方にかけて激しい雨になるようです。現在、星野村に行っ
ている3年(10)保坂など無事に帰ってこれるといいのですが。
また明日は小国高校で開催されるインスピ!2012にガリラボの学生4名
(M1(12)大塚、坂本、4年(09)村中、市川)が参加してくれることになっています。
その準備のために、大雨の中、4人は今日も大学で打合せに出向いてい
るはずです。
きっかけは、院OB(07)の山部さん。
山部さんが現在、小国高校の教頭先生をされている関係で、ガリラボの学
生も参加することになりました。
インスピについても心配ですが、明日出かけるわけで、この大雨がどうなるか、
それが気になります。
そんな気がかりな大雨の時になんですが、Facebook上でこんな映像を見つけ
ました。あるラジオ局のニュースについていたものです。
これを見て私は、1987年のSONYウォークマンのCMに出たチョロ松(↓)を
思い出しました。
当然ながら、この当時の世界に誇るウォークマンですから、チョロ松は、
世界的に有名になったことは言うまでもありません。
晩年は阿蘇の猿回し劇場で過ごしたということでした。
当時かなり話題になったそのCMがYoutubeにアップされていました(↓)。
(TV広告が多くの人の心に届いてた時代でした!)
私自身が大学生の頃に発売されたウォークマンは、音楽を家の外に持ち出す
という革命的商品でした。
自分の好きな音楽を聞くという生活スタイルに「モバイル」という概念がもたらさ
れたのでした。
トランジスタラジオもその流れの中にあるでしょうが、トランジスタラジオはどっちか
というと中高年層が使っているイメージがありましたが、ウォークマンは爆発的に
若者世代に支持され、そのまま若者の生活スタイルを変えていくことになります。
モバイルというスタイルが定着し、そのモバイルの洗礼を受けた世代が、社会の
中核になっていくに従って、世の中は様々なものがモバイル化されていったので
した(三つ子の魂百まで)。
さて、私自身はこのモバイルという思想の洗礼をまともに受けて育った世代です。
ただし、それはアナログ世界でのことです。
それが今はデジタルの洗礼を受けた「デジタルネイティブ」世代が徐々に社会
へと進出を始めています。
確実に何らかの変化が起きていくのに間違いありません。
そのひとつの例ですが、こんな記事を見つけました。
ただいま車で高校に通学中の娘(17歳)。デジタルツールは彼女の事故を救えたか?
米国の公立高校に通う米国育ちの日本人高校生が事故を起こした時の行動
について父親が書いているブログですが、デジタルネイティブな高校生の娘さんは、
その事故の際、デジタルツールをこう活用していたということでした。
事故は、その大学生が乗った車が信号を無視するところから始まり、ブレーキも踏まずに娘が運転
するワゴンの長い横腹に追突するところで終わった。対向車は前面が大破。ボルボも横に半回転し、
ドアが破損。娘はすぐに911。同時に、事故を見ていた後続のドライバーから名刺を受け取る。
その後、車外に出て、iPhoneで事故車を撮影。私と妻に送信。すぐにチャットで校内にいる友達にも
連絡し、高校からすぐに応援部隊が駆けつけることになる。また、紛失しないようにと、目撃者の名刺
を撮影し、FBで妻にメッセージを送る。さらに、その証言者にメールで御礼メールを送ることを忘れな
かった。それが後々、功を奏することになる。事故の相手が、黄色だったと証言を翻したからだ。しかし、
証人は裏切らなかった。証人がこのように現場に何かを残してくれることはアメリカでは極めて珍し
いことだと、後で複数の友人に聞いた。
うちのゼミ生たちを見ていても、似たようなことをしそうに思いますが、そういた行為は
改めて、デジタルネイティブという、デジタルが身体化された世代であることが大きい
ことをブログには書かれています。
SONYのウォークマンで洗礼を受けた我々大人世代は、モバイルというのは肌感覚と
して持ち合わせているでしょうが、デジタルは社会人になって仕事のために身につけて
いったもの。
母国語とは異なる、第2言語のようなものです。
その意味で、我々のような後天的にデジタルに入った世代を「デジタルイミグラント」と
呼ぶのだとか。デジタル移民です。
デジタルネイティブとデジタルイミグラント。
この表現のおかげで、両者の全く異なる世代であることが涙がでるほど分かりました。
イミグラントな我々世代は、きっとデジタルな領域では、いったんアナログな領域で
翻訳をして行動している可能性がありますが、ネイティブな連中は、最初からデジタル
であって、言うなれば、英語を日本語に置き換えることなく、英語を最初から使うという
ことです。
デジタルを最初にあり、それを母国語として使用する移民2世を、道具としてのデジタル
でしかないイミグラントの移民1世からは、明確には理解できないだろうと思います。
現在、外に出て行って、デジタルのことを大人世代に語る時、どうしても通じない
部分を感じますが、恐らく、ネイティブとイミグラントであることの差が大きい。
異文化の世界を生きているわけですから、仕方ないと言えば仕方ないかもしれません。
昔、文化人類学を勉強していた頃、青木保さんの異文化理解について学んだことが
あります。
そこでの知見を活用していけば、ふたつの世代の理解を進めていくこともひょっとすると
可能であることもしれません。
世代間理解はとりあえずおいておきますが、これからは、デジタルネイティブが主流に
なる社会に移行していきます。
SONYがウォークマンでモバイルネイティブな若者世代を捕まえ育てたように、APPLEが
iPoneでデジタルネイティブな若者世代を捕まえて同じく育てていったように、これから多
くの分野で10年先を見越していくならば、デジタルネイティブな世代につかまえ、そこで
その世代が活動していけるようその分野のあり方をカスタマイズしていかないといけない
だろうと思います。
しかし、そのことがイミグラント世代には伝わらないのがもどかしい限りですが・・・
・・・・話が展開しすぎてまとまらなくりました。
とりあえず、時間がなくなったので(疲れたので)、デジタルネイティブ世代を見据えた
今後のことなどは、別の機会に譲ります(=たぶん忘れます)。
最後にひとつだけ書いておくと、大学という場所は、これからの未来社会を生きる世代
の行動パターンを間近で知ることができる超先端的な場所ということです。
全てではないですが、少なくともライフスタイルに関しては、外の世界より遥かに先を
行く、未来社会がそこにはあります。
この意味で、メディアに興味を持つ私のフィールドは、外はもちろんですが、内の方こそ
が重要であり、「ガリラボ」は私にとって貴重なフィールドです。
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