2014年3月5日水曜日

(仕事での)自律の前提条件&評価の前提条件

今日は午前中はM1(13)坂口とのゼミ。現在読んでいるのは、博報堂のOJTで
新人研修を行っているトレーナーに向けたテキストです。
もちろん博報堂だけでなく、どういった企業でも成り立つ一般論が書かれています。
今日読んだのは、新人を独り立ちさせるために考慮すべきことが書かれて
いる章でした。
全7章中の4章まで読み進め、気づいたことは、当たり前のこと、普通のこと
しか書かれていないということです。
言われればよく分かる、極めて当然のことばかり書いてあります。
だけど・・・
改めてそれを自分事として置き換えると、その普通のことができていない
ことがよく分かります。
その意味で、ゼミの学生を指導していく上で、(特にガリラボは、成長して
いけば、独自のプロジェクトを運営していくことを求めるコミュニティなので、
そうしたゼミ生と接触することの多い)私自身のリフレクションを行うのに
ちょうど良いテキストとなっています。
きっと、それは坂口も同様でしょう。
職場に戻れば、新人の先生たちと接するわけで、その際には直接的に役立つ
内容であろうと思います。
読んでいたところで、ガリラボのゼミ生も知っておいて損ではなさそうな部分を
紹介しておきます。
自前の仕事を新人にさせてよいと判断する際、その新人にはいくつの条件が
必要だとあります。
これは、私が何らかのプロジェクト(例えば、チームJob'sや学生GPなどが該当
するでしょうか)を任せ、それを進めていくことを想像すればよいでしょう。
テキストにはそのための条件として二つのことが挙げてありました。

(1)仕事の「始めから終わりまで」をやり遂げたことがある。いわば、何らかの
仕事におてい独力で成し遂げたという経験がいくつかあることが最低条件である。
(2)押さえるべき最低限の基礎的な知識やスキルがあること。基礎中の基礎に
属する知識や経験は、それまでには修得しておくべき。

どれも言われれば当たり前です。が、これを読んだとき、何故、最終的に
チーム繋があそこまできちんと最後までやり遂げられたのか、その訳が少し
クリアになりました。
チーム繋でリーダーを務めた石原が、3年生の時に観光案内板プロジェクトを
私も一緒になって最初から最後までやってきた。
勉強会から始め、その後、調査をして(その準備も全部やってきた)、そして最後は
分厚い報告書に結果をまとめ、それを社会人の前で発表(ガリラボ通信2013/3/22)を
したわけです。
その過程を経たことで上記(1)(2)を3年生の時にクリアしていたことが大きかった。
知性と体力とが要求される、卒業研究という「仕事」のために、前提条件である
(1)(2)を準備できていたことが、チーム繋の成果に繋がったのだと思います。

このことは「自由な発想は徹底した訓練から(ガリラボ通信2013/11/6)」にも
通じると思います。
自由にやるのではなく、ある枠にはまったトレーニングを徹底的にトレーナーの
もとでやることで、人は自由を得るわけで、能の世界の「守・離・破」もそういった
ことを主張しているのではないでしょうか。
 
知識などは平等に伝達される機会をみんな持っているわけですが、そういった
トレーニングの機会は誰にでも平等に与えられるわけではありません。
成長への志向を持つ人にだけ与えられる。
ところで、知事が卒業式にて
 評価=実績/期待値
という方程式の話をされました(ガリラボ通信2011/3/13)。
東日本大震災の2日後のことです。
この方程式は、ガリラボに掲示してあるので、ゼミ生は知っているはずです。
ですよね?
期待値を超える実績を上げていかないと評価は得られないという意味ですが、
しかしこの方程式は、もう少し深読みした方がいい。
知事はそのことには触れられていませんが、この方程式は誰にでも適用される
ものではないのだ、といういうことをです。
まず期待をされなければならない。
期待値を上回るには、期待をかけられる必要がある!
そうして初めて、評価される。
評価されるには、つまりこの方程式が適用されるには前提条件が必要なのです。
それは、理性だけの、方程式でもって表現できるような条件ではないように思います。
 
とりあえず、期待があって初めて、評価の方程式は適用されるわけです。
そのことの意味は極めて大きい。
出発点における期待という小さな差が、後に非常に大きな差となって現れることに
なるわけですから。
 
当然ながら私にもそうしたことが作用している。
期待するゼミ生がでてきます。
期待は、全員が同じではありません。
その時、スタートラインが違っているわけです。
酷なようですが、事実です。
企業の面接とかがそれと同じ状況でしょう。
将来を期待したい人とそうでない人とで、合否が決まるのでしょうから。
その差はどこから来るのでしょう。

うーーーん、よくわかりません。
何となくは分かっていますが・・・・
ただそれを書くには時間がありません。
まだ、やらないといけないことがあるので、とりあえず今日は、この辺りで終わりにしたいと思います。
   

1 件のコメント:

  1. 非常に共感しました。
    0(行動しない)は何を考えてても0です。

    行動あるのみですね。
    さらに、0から1にするのは簡単で、
    1から2にするのが大変だと感じます。

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