先日、教育工学についての勉強会を4年(10)吉村とやっているとき、スガタ・ミトラ氏の
自己組織学習環境(SOLE)(ガリラボ通信2013/7/27)はどういった学習環境がデザ
インされているのかといったことをディスカッションしました。
色々と条件があるのでしょう。
たまたまその横で2年(12)尾堂が、映像編集のスキルを勉強しようとひとりで頑張って
いたので、このガリラボにおけるSOLEってどういったデザインになっているのだろうかと
そうした話題になりました。
結局は結論は出なかったのですが、わかったことがひとつあります。
スガタ・ミトラさんのSOLEはいつもうまくいくわけではないという当たり前の事実です。
でも、この方のTEDのプレゼンを見ると、完璧な方法に感じてしまいますが、そんな
魔法のような方法はやっぱりないでしょうね。
うまくいった例だけを選択的に話されているので、そういった魔法にかかってしまいます。
ガリラボはSOLEにかなり合致した環境が出来上がっているだろうと思っています。
この環境(SOLE)が正しく機能すれば、多くのゼミ生がここで夢中で学び、そしてそのほと
んどは高度な知識やスキルを身に付けていくことになります。
しかし、そうはならない。
学年によって多少の差はありますが、ここのSOLEに誘われて学びを自律的に深めていく
人はそう多くはいない。
これは、SOLEという環境があっただけでは駄目なのだという、ちょっと考えればよく
わかる事実を教えてくれます。
それに気づいたとき、マインドコントロールが少しとれて、SOLEを相対化できました。
SOLE以前に、何か大事なことがある。
その何かがあって初めて、SOLEは優れた学習環境として機能する。
そういったところを、うまくコントロールしていかないと自発的な学びへと人を誘う
ことは難しいでしょう。
別にこれは学生だけに当てはまるものではなく、本来、豊かな学びの必要な
地域であっても同様だと思います。
何でしょう、その何かとは。
おぼろげながらですが、少しだけは目星はついています。
今後、そういったところを明らかにしていくことは非常に興味深い。
前に、第2種地域貢献研究というものを書きましたが(ガリラボ通信2013/8/12)、
それとも関係しそうな予感があります。
そういう意味で非常に大事なことのように思えるのです。
人を学びに誘う学習環境のデザインを吉村にはテーマとさせています。
そして、SOLEの機能を盛り込んだワークショップを良好に作動させるやり方を考え、
もやいすとの講義に間に合わせ実践できるよう伝えて(命令して)います。
「機械との競争は回避しよう(ガリラボ通信2013/6/4)」が少し参考になるかもしれません。
とりあえず100%は無理でも、多くの学生が、設計した人工的なSOLE環境にて、
2年(12)尾堂のごとく自発的に学びに向かっていくようにしていってほしい。
土日を除き、吉村とは毎日会っていますが、単純接触の効果はほんとに偉大です。
それは、大いなる期待となって現れるようです。
継続していると、やはりある所で質的転換を起こすのだと思います、気持ちも。
※本日、大学は後期入試でした。
未来のガリラボゼミ生があそこにはいたはずです。合格しているといいのですけど。^^;
吉村や尾堂のような、
返信削除今居る後輩たちのような学生が必ず入ってきます!
何だかワクワクしますね!