2016年8月7日日曜日

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。

昨晩、用事があって街にでかけたのですが、すごい人混みでした。
火の国祭りだったんですね。



待ち合わせまで時間が少しあったので、TSUTAYAで時間をつぶそうと、震災後、
リニューアルオープンしたお店に初めて入りました。
震災前と雰囲気が一変してました。話には聞いていたので、自分の目で確かめる
のを楽しみに入店したのですが、照明を少し暗くした落ち着いた雰囲気を表現し、
書籍コーナーとスタバをコラボさせたデザインは、知識のアーカイブとしての従来
の本屋さんという概念ではなくなっているように感じました。
また、並べられている書籍は、知というよりもインテリアのよう見えました。

新書や専門書等の地下のフロアを歩いていて、目に留まったのが次の本。
2013年発行の本です。

震災というタイトルもですが、「記憶を記録する」というサブタイトル、そして著者が
「森まゆみ」さんということで立ち止まったように思います。
森さんは、地域情報化の分野で有名になった「谷根千(やねせん)」を発行されていた
方です。
(ガリラボ通信でも何度か谷根千を取り上げています。きくりん人が活躍していた頃に
 もちょうど紹介してました:ガリラボ通信2012/6/23)。

森さんの本は、東日本大震災をテーマにしたものですが、熊本地震を受けて、TSUTAYAが
店頭に並べていたのでしょう。
本との偶然の出会いは、偶然ではなく必然性があるのだと、誰かが言ってたように記憶
しています。

この日は、この本の他に「地域再生の失敗学」という本との出会いもありました。
双方ともに今年のゼミ生の活動と重なるものです。
やはり出会うべくして出会った本だと思います。
時間を見つけ目を通しておくつもりです。

ゼミ生も、特に卒論や修論を進める上では、関連する書籍や文献をたくさん、たくさん
読み、先人の努力を追体験し、貴重な知識を修得してほしい。
巨人の肩の上に乗らず、自己流でやっても、たいして先に進むことはありません。
自分で新しい物事を進める経験に乏しい人たちは、先人の知恵に学ぶのが不得意な
印象を持っています。
 愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。
有名な格言ですが、まさにそうかと思います。
歴史を築いてきた先人の知の多くは書籍や論文の中に密に詰まっているものです。

改めて、卒論・修論に取り組むゼミ生にはこの点をしっかり自覚してほしいと思います。
 

【連絡】明日(8/8)のガリラボは朝からオープン予定です。ただし、やるべき作業がある
    ため、津曲への相談等のアポは不可です。

 
 

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