2009年11月29日日曜日

ふたつのメール

先ほど、4年生に卒論概要のゼミ内提出締め切りを遅れないよう注意を喚起する長いリマインドメールを送りました。
安全に早めに出す人、ぎりぎりまでのおっとりな人、色んなゼミ生をこれまでもたくさん見てきました。
ゼミ内での締め切りの話なので今回はそこまで考えることはないのですが、一般論からすると、次の2つの点で前者の人が優秀です。

優れたものを生みだすことリスクヘッジ

ひとつ目が優れたものを生みだす可能性が高くなるという点です。
ギリギリでは、推敲ができません。
推敲は荒削りなものの完成度を高めるため、ディテールを仕上げるために必須だからです。
ギリギリであることは、ディテールに無頓着であることを証明しているように見えます。
神は細部に宿ります。細部にこだわった作品は人の目を惹きます。
細部を仕上げるには時間をかける必要があります。
優れたものを生みだすのは締め切りよりも早めに一通り完成させるのが大変重要となります。

もうひとつがリスクヘッジ。
締め切りのあるを早めに仕上げておくことは、暫定版でもよいから形があるので、何かの事故があっても提出はできます。
優れた人というのは重要な決断をしません。
というか、重要な決断をしないでよいよう先回りして、リスクが生まれないように行動しているのです。
優秀な人ほど土壇場という状態を生みだすことがなく、そのためにドタバタすることがありません。
ドタバタすることがないので目立たず陰に隠れてしまいがちですが、そうではなく、日常的にち密に物事を捉えている優れた人だとぼくは思います。

さて、4年生への長いメールには今夜は徹夜して頑張るよう書いて送ったのですが、最後に、今夜は「坂の上の雲」があるからそれは見た方がいいかもしれませんよと追伸しておきました。

そんなことを書いた4年生へのメールの直後、夕方17時頃、ある1年生から1行だけのメールが届きました。文面は、

  先生、本日20:00からNHKで「坂の上の雲」がありますよ!

でした。ゼミ生ではない1年生からのものです。
私が忘れないようにとの気の利いたリマインダーメールに、大きな感激をもらいました。感謝。

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