2010年10月3日日曜日

ラーニング・コモンズとしてのガリラボ活用を(500回投稿記念!)

前回で499回の投稿だったので、500回目の記念となる投稿は何にしようかと
悩んでみたのですが、考えててもなかなかまとまらないので、ここは考えをやめて、
私自身がよく言っているように、最初の一歩を踏み出すべきと思い、手近にある
材料でともかく書いてみたいと思います。
最近知ったある方の話とたった今読んでいる本が材料です。
 
まずはブログ。糸井重里って方の話です。著名なコピーライターですね。
ほぼ日刊イトイ新聞」を発行し、先日は矢沢永吉と「お金」についての対談をTVでやってました。
06OGの中村がしばらく糸井の本「オトナ語の謎」とか研究室にもってきていたので
ひょっとしてそれで知っている人もいるかもしれません。
もっとも、トトロのメイと五月のお父さんの声というのがやっぱり一番知られているかも
しれません。

その糸井重里さんがこんなことを言っているのを最近知り、大変感銘を受けました。

  「魚を飼うということは、水を飼うということである」。とにかく、健康な水をキープできていれば、
  魚は元気に生き続ける。魚を飼っている、なんて思わないほうがいい。水を飼っていると考えた
  ほうがうまくいく。あなたのいる環境は、元気ですか?
                     糸井重里「今日のダーリン」2004年4月23日より

糸井重里事務所とは雑談の多いことで知られている事務所です。その雑談が、クリエイティビティの原動力になっているようです。
糸井さんがそういった雑談ができる環境(健康な水)を整えているから、事務所の人々(魚たち)は元気にアイデアを出し続け(元気に泳ぎ回っ)ているのでしょう!
 
さて、これをガリラボに当てはめたとき、最近のガリラボについては反省をすることが多い。
打合せはあっても、雑談をする機会がめっきりと減ったように感じているのですが、そう思うのは私だけでしょうか。
雑談って、目的が特になくて会っているときに起きるわけで、打合せをしようとしてやってくるとき、
あるいは作業をしようとしてやってくるときには、なかなかそれを起こすのは難しい。
目的があるとそこから話題をずらすのは難しいですからねー

最近よく考えていることは、今もたくさんクリエイティブな雑談はあることはあるのですが、それが
さらに増えるよう、ガリラボ内を健康な水に変えていくようにしたいということです。
ウォータークリーナーでも研究室内に置いておきましょうかねぇ。

なお、これは大学という環境にもまったく当てはまる話です。
今回本学が文科省にした申請して審査をパスしたわけですが、その内容は大学内に一種の巨大なウォータークリーナーを設置するようなものです。
どこまでできるか不明ですが、申請に携わった腐れ縁もあるので、新しいクリーナーが大学内でうまく稼働するよう、インストール作業を手伝っていきたいと考えています。
 

別の話題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
朝から就活関係の本を読んでいました。
くたばれ!就職氷河期という本です。
mixiニュースにこの著者が書いてた記事が面白くて、この方の本を読みたいと思い、
Amazonで注文したものです。2,3日で届きました!
興味深い内容が多いのですが、ちょうどこの500回目の記事を書こうと思い立ったときに
読んでいたところが女子学生の就職についてのところでした。
これも何かの縁です。
紹介したいと思います(115頁)。
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「会社に福利厚生は期待しない。会社に依存しない自分になりたい」
彼女と出会ったのは、就職支援NPOが開催するイベントだった。彼女はパネルディスカッションに登場し、こう力強く宣言した。
大学進学に目的意識はなかった。地元進学校の空気に流されただけだった。ただ、高校で開かれた大学生による講演会で「大学は麻雀もパチンコもできて、お酒も飲めて楽しいよ」という話を聞き「こうはなりたくない」と考えた。
九州大学工学部に進学。しかし、途中で大学に行く意味を見失い、留年するという挫折も経験した。NPOに参加し、フィリピンの農村で水道を作った。技術者との協同作業は進路選択のヒントとなった。「失敗してこそ道が開ける」ことを試行錯誤の末に学んだ。
就活の際は、自分の眼で見て確かめることにこだわった。「社会人の本当」を知るために、起業家から若手社員まで30人の社会人と会って自分の進路について考えた。また、100人以上の学生と会って、意見をぶつけ合った。学業優先、落ち込むのはその日まで、ウソはつかない、というルールも課した。
結果として、精密機器メーカーに技術職で内定した。ベンチャー企業的なチャレンジ精神あふれる風土も気に入っている。日本を代表する大手メーカーの一つなのだが、「会社はいつつぶれてもおかしくない」と思うことにしている。もし、会社がつぶれても自分はつぶれないことにこだわり、自分が生き残るための技術を身につけたいと考えている。(後略)
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脈絡がなくてすいません。
たまたま読んでいたのがここだったので。。。
ただし、これを読むと、こういった活動こそを就職活動というのだろうな、きっとと思いました。
机の上で○○ナビに登録し、机の上で企業情報を集め、気に入った企業だけ訪問していく。
そんな苦労しない活動など記録としては残っても、本当に役立つ記憶として残るはずがない!
そのことはNHK映像コンテストチームが映像として見事に表現しました。
お任せモードの就職活動から少なくとも脱皮するべき。
この方は、会社からの見栄えの良いPRをただ聞くだけの企業説明では得られないものを見聞きし、
その過程で社会人としての自分も磨いていくことになったのではないかと思います。

さて、この記事につい目がいってしまったのは、MOREの学生たちの活動と少し重なったからです。
MOREの学生たちは現在、企業調査を行っている最中です。
かなり貴重な体験(就職活動)をしているのではないかと思います。
が、その活動をきちんと振り返り、活動の意味を考え抜いて、その視点をもとに、この活動で得た
社会人の生の声をしっかりと一般学生たちに伝えることに挑戦してほしいと思います。

ガリラボでは、ゼミの中で様々なユニットが活動しています。
  Webの駅2チーム、菊陽チーム(きくりん人)、玉名エアタグ、MORE、ゼミ新聞、
  スポーツ大会、白亜祭、映像コンテスト
それぞれがそれぞれの活動を展開しているわけですが、それを今後どう展開させていくか。

考えないといけません。
新しい展開に向けたアイデアを創造していくため、せっせと雑談をしましょう。
ラーニング・コモンズとしてのガリラボという知的環境は、そのためにこそ存在しています。
水がきれいかどうかは置いといて、少なくとも活動をしていくための環境はそこにあるんです。
自宅でぼんやりと過ごしているぐらいだったら、足を運んでみましょう。
聞いたこともない、見たこともない情報に出会う機会が増えるはずです。 
  

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