2018年6月16日土曜日

金融業界で起きている変化

5月29日の日経新聞電子版に
  AI活用、金融事業の本丸でも 相場予想や保険審査
  https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31106280Z20C18A5EE9000/
という記事が出ています。
金融業界の中核事業にAIを活用する動きが広がっているようです。金融は
ルールが割合明確なものが多く、コンピュータ化しやすいということなの
でしょうか。

「相場予想」については私によくわからないので、記事を読みながら、「保険
業界」と「銀行業界」のことが気になりました。
ゼミ生が就職していく可能性が高い業界でもあるからです。
両者ともに業務の「中核」領域にAIが導入されつつあるのだとか。
損害保険ジャパン日本興亜は、企業の信用力をAIで分析し、それまで
1日程度かかっていた保険の引き受けの判断を5分に短縮できたそうです。

  保険業界でも業務の中核的な領域にAIが入りつつある。損害保険
  ジャパン日本興亜は企業の信用力をAIで分析し、保険の引き受けを
  判断する仕組みを導入する。1日程度かかっていた審査時間を5分に
  短縮できる。6月から試験運用し19年度の本格導入をめざす。(日経)

処理時間が300分の1ぐらいになるわけです。この事実(現実)に、卒倒してしま
う人がたくさんいるのではないでしょうか。
また、銀行業界について、銀行融資でおいてソニー銀行などは住宅ローンの仮審査に
AIを使って、それまで2~6日かかっていた審査時間を1時間に短縮しているようです。

  銀行融資でもインターネット専業のソニー銀行が10日から住宅ローンの
  仮審査にAIを使い始めた。2~6日程度かかっていた審査時間を1時
  間に短縮する。すぐに審査結果を知りたいという顧客の希望に応え、融
  資を増やす狙いだ。(日経)

こうした業界は確実に変化しているわけで、少し前に変化を遂げた東京証券取引所の
変貌と重なります。
次の2つの写真は東京証券取引所のホームページから引用したものです。
1980年代はたくさんの人たちが取引所で株の売買がおこなれていました。
それが高速のコンピュータが導入され、そうした売買がコンピュータを使って行われ
るようになると、取引所で売買を担っていた人々(証券マン?)は不要となり、取引
所はがらんとした空間へと変貌したのでした(2001年)。

東京証券取引所の変化(HPより
1987年
2001年

証券取引所の変貌を見ると、少なくともわずか10年程度で劇的な変化を起きる
ことを教えてくれます。
今、就職先として膨大な大学生を吸収している金融業界が、AIという
新しい「高度な電卓」の登場によって、業界の機能は残るにしても、大学生の就職
先として花形であった時代はたぶんなくjなり、大学生がよく知っている業界とし
ては存在しなくなるのかもしれません。
10年先のことですから、よくわかりませんけど。

1987年、東京証券取引所を活気に満ち溢れさせていた人々は、それから14年後の
2001年にはどこに消えていったのでしょう。

日経新聞の記事を読む限り、金融業界は、現在、かなり大きな変化の中にあることは
間違いないようです。

こうした社会変化は、大学という教育機関の在り方にも修正を加えていくことに
なるでしょう。
情報処理装置が発展をしている時代において、私たちはどうあるべきなのでしょう。
大学あ、どういったことをやっていくべきか。
そのことについては(もし覚えていたら)明日にでも考えてみようかと思います。
 
 

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