2013年9月12日木曜日

湯布院ワークショップ研修顛末記

9月10日(火)11:30頃、4年(10)吉村、2年(12)尾堂、坂本、そして私の4人は
由布院駅に降り立ちました。

駅前を通る馬車が観光地に来たことを教えてくれました。


由布院駅に降りた瞬間は、その後、我々を待ち受ける運命を知る由もなく、観光地気分に
浸ったのですが、それも15分ほどで終了。
迎えのバスで、日本文理大の研修所に4人とも収容されました。それから翌朝まで一切
外界との接触を絶ったお坊さんの修行を思わせる過酷な研修(ワークショップ)が下の写真の
会場をメインに行われました。


今回の研修の狙いです。

本学では私がプロジェクトリーダーをしているのですが、九州・沖縄の8大学ほどの大学で
学生たちのジェネリックスキル(汎用的技能)の向上を目指す連携事業を文科省の補助事業
として行っています。
本学は、その中で評価手法を開発しているグループ(学修評価グループ)に参加しており、
そのグループの企画で行われたのが、今回の研修でした。
評価手法の開発という実験的な取り組みが含まれた研修で、評価される側の学生たちも
大変でしたが、私たち評価者の方もつきっきりで参与観察することになり、へとへとになり
ました。(特に私は学生と同じワークショップに参加する教員グループの評価者となったため、
気を使うことこの上なかった。)

さて、到着後すぐに昼食を済ませます(遠い昔、学校で食べたようなカレーでした)。


13:00、学生8チームと教員1チームの合計9チームに別れて、ワークショップ開始。


それぞれのグループにはチーム名がつけられています。
ちなみに最後のTは教員チームでツマガリの頭文字から取られたものです。


チーム「もみじ」の吉村。

チーム「アカペラ」の尾堂。

そして、チーム「カラフル」の坂本です。
それぞれ5人グループに参与観察する形で、ファシリテーターの教員がつきます。


ワークショップは翌日まで全部で7つのセッションから成るもので、「少子化の解消」を
話し、たくさんのデータを読解し原因を探り、そこから少子化を解消していくための
アイデアを構築していくもので、かなり本格的な内容でした(だから、2日間もかかる)。


通常のブレインストーミングやKJ法などが取り入られたワークショップでしたが、面白
かったのがジグゾー学習法というもの。
各チームに、5種類の統計データが渡され、それぞれの一人でひとつの統計データを
担当します。個人ワークとして資料を読解して理解したのち、グループをばらし、同じ
統計データを担当した人たちが集まって(これを「専門家グループ会議」と呼びます)、
専門家グループ会議の議論で、その統計データの意味を深く掘り下げて考えていく
というものでした。
これはいいですね。読解のレベルが深くなるだろうと思いましたが、それぞれのグルー
プに情報がシェアされていき、会場全体のレベルを高くすることができるでしょうから。
グループワークとかするときには利用しようと思います。


専門家グループ会議に向かう参加者たち。


坂本の参加していた専門家グループ会議。

吉村の参加していた会議。横には教員チーム(私がファシリテートしてたチーム)の
参加者がおられます。さらにその後ろにはその会議を参与観察している教員。。。



議論を経て、16:40からの3番目のセッションでに、少子化を解消する目指すべき社会に
ついてそれぞれのグループがビジョンをミニプレゼン。



夕食を済ませて、4番目のナイトセッション。21:30まで書いてありますが、これが
全くのデタラメ。どのチームもほとんど終わらない。
しかもメインの会場は21:00まで使えず、そのために場所を変えて作業を継続。
だったら、4番目のセッションの最初から場所を変えておけばよいものを・・・とか
そんなことを思ったりしながら、作業は必死に続いていきます。


尾堂のチーム。夜12:00ぐらいに一度お風呂にいき、それから再会。午前1時か2時
ぐらいまでやっていたようです。

吉村のチーム。ここはさすがは吉村です。23:30過ぎにはプレゼン資料を作り終え、
みんなの合意も取り付け、終わらせたようです。

坂本のチーム。ここもかなり遅くまでやったようです。


予定調和的でまったくないプログラムでした。予定不調和が最初から企画されていた
のかどうかは不明ですが、学生たちにはかなり過酷な作業が要求されたように思います。

かなり遅くまで、徹夜に近い学生もいたようですが、朝は7:30に朝食そして、9:30から
発表です。8:00には集合して、発表の練習をしているチームもありました。


やっぱり眠い。尾堂は3時間睡眠ぐらいとかいってた気がします。

吉村は5時間睡眠ぐらい? ちなみに私も5時間弱ほど。


最後のプレゼン。
プレゼンは、ルーブリック評価シートに従って問題解決力のレベル(リテラシー)が
評価され、チームの得点となります。
(ただ評価しながら思いましたが、最初にそれを測っておかなくてよかったのだろうかと、そ
なことを思いました。この研修がどれほどの効果をもたらしか分からないので
ないかと・・・)

発表するチームもみじ。


吉村がリーダーとして発表。



チーム「アカペラ」の尾堂のプレゼン。

チーム「カラフル」の坂本のプレゼン。


3人とも多様な人がいる中で、内容を深め、データに基づき構想を固めていく
作業の困難さを感じたとのこと。
チーム全体を高いレベルの方に誘導できなかったと言う、メタレベルの力不足を
感じたと話していました。
普段大学にいると粒が揃っているのであまりその辺りは意識したことがなかった
ようですが、かなりバラバラな人たちが集まるとそのあたりの能力が必要になる
ことを痛感したと話していました。
過酷な作業の連続でしたが、その中で、研修の意図とはずれているものの(予定
調和的でない創発された気づきと言えるでしょうか)、一回り自分を成長させる
気づきを得たようです。
できるならば、その気づきを、次は実践へとつなげてほしい。そう思います。

グループ内での振り返りも終わり、15:30にすべてプログラムを終了。
参加者全員で記念撮影をしました。


 

すべてが終わり、、、


9月11日(水)15:40頃、バスに乗り込み研修所を後にし、由布院駅に向かいました。
バスの一番後ろを陣取った4人です。


2日間、最近経験したことがないほどの疲れを感じました。 
 
 

0 件のコメント:

コメントを投稿