連れていくことになり、やたらと阿蘇の草原のことが目に入るようになりました。
昨年までだったら、タイトルだけ満足し中身まではじっくり読まなかったでしょうが、今日の
朝刊の論壇にあった「千年草原 阿蘇はすごい」のタイトルを見て、腰を据えました。
冒頭の
なぜ阿蘇には草原があるのだろうか。調べてみると、阿蘇には草原があるのでは
なくて、阿蘇には草原がまだ残っているというほうがより正確であることがわかった。
という文章で、それまでの草原についての漠然としたイメージが強く揺さぶられました。
読み進めていくうちに、この論壇には今回のもやいすとの講義で学生たちが考えなけれ
ばならならいこと、考えていくべき方向性が凝縮されているように思いました。
非常に興味深い内容でした。
地下資源から地上資源へと表現で文章を結ばれていましたが、「地上資源」という言葉が
印象的でした。
「なぜ阿蘇には草原があるのだろうか」と、そもそもの前提について疑問を持って調べて
いくのは新しい発想へと向かい、現状をブレークスルーしていくために極めて重要な方法です。
こういったレベルの発想にまで学生たちが協調学習を通して達してくれれば、協調学習
によって生み出された発達の最近接領域は受講した彼らの今後に大きな影響を与えて
いくのは間違いないでしょう。
なお、この論壇については、ファシリテーターとして参加してくれる予定のガリラボのゼミ
生には読んでおいてもらおうかと思っています。
明日の夕方18時から、中2講義室でもやいすとジュニアの第2回ガイダンスを行います。
当初300名ほど受講していた学生たちですが、第1回目のガイダンスを経て91名に
なりました。
この91名は、第1回目の課題を通過してきた強い思いを持った学生たちのはずです。
第2回目の明日は、(地域)リーダーとなっていく人たちに必ず必要となっていく他者理解
についてがテーマとなります。
自分とは異なる地点にいる他者の存在をどれだけ感じ取れるか、それを講義と演習と
で学んでもらう予定です。
ガイダンスでの最初の問いかけは、次の落書き問題。
実際のPISA調査の問いかけ方とは変えていますが、他者理解の大事なポイントが
ここにあると思っています。
ガイダンススライドそして、地域づくりのキーパーソンの事例のひとつとしてコミュニティ・デザイナーに
ついて紹介する予定です(映像で)。
ここでのポイントは、人の話を聞くということ。それがどれほど重要かを伝えようと思っています。
勘違いされていますが、コミュニケーション力とはペラペラとしゃべる能力ではありません。
それは自分のことを話しているだけ、一方通行的にブロードキャストしているのにすぎません。
コミュニケーションとは本来が双方向的でなければならない。
話をするのが目立つので、聞くことの大事さはつい忘れがちになりますが、聞くことの方が
話すことよりも圧倒的に難しい。
他者理解の問題がそこにありますから。
多くの学生がその辺りをかなり勘違いをしているはず。
本来のコミュニケーションの意味について、山崎さんの話を手掛かりに考えてもらえればと
思っています。
ガイダンススライド
興味のあるガリラボのゼミ生はガイダンスを受講して構いません。
特にファシリテーターとなる予定の人はどうぞ。
自分たちがファシリテートしていく学生たちは、どういったガイダンスを受けてきたのか、
見ておいた方がいいでしょうから。
さらに、もや研の映像記録チームは、その様子を残すことについて抜かりのないよう
よろしく頼みます。
感動的なノンフィクション作品が生まれることを期待しています。
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