2013年7月9日火曜日

主題のはっきりしない固い話~理論より実践を

今日印象に残ったことは午前中のM1(13)坂口とのノットワーキングの勉強会にて
大学の研究室というものが疲弊しにくい理由を少しだけど理論的に理解できたこと。
チームというのはまずい、自律的というのはまずいとしきりにエンゲストロームは
言います。
でも、それって良いことだと思っていました、今まで。私はもちろんのこと、坂口もです。
でも、それはそうじゃなくて、イノベーションが求められる時代においては、流動的で、
即興的であった方が、良いのだと。
今日の二人の勉強会で、テレビ制作の現場での事例を読みながら、そのことを、
なんとか理解できたように思います。
チームは色々な道具を発明し、変化を拒絶していくのです。

しかしこのノットワーキング。新しい概念だからでしょうが、ほんとに難解。
何度読み直しても頭に入らない。
3度ぐらい読んでどうにか少し頭に入ってきます。
新しいことを勉強するのは骨が折れます(おかげで毎日寝不足です)。
だけど視野が広くなり、階段をひとつ上に上がった気分になります。

今朝も、一夜漬けならぬ一朝漬けで坂口との勉強会の予習をしていたら、つい
さぼって、ブログの立ち読み。^^;
そうしたらスーパープレゼンテーションに出てくる伊藤譲一さんの対談(こちら
遭遇しました。

これからのAI(After Internet=ネットが当たり前になった後の)時代に必要となる大事な
3つの考え方として、伊藤さんは、
  Learning over education(誰かに教わるより、自らの学びを)
  Practices over theory(理論よりも実践を)
  Compass over maps(地図よりもコンパスを)

をリストアップされていました。
その中で一番好きなものは、
  Practices over theory(理論よりも実践を)
だそうです。ガリラボの
  輝く知性は行動なしには生まれない
というスローガンと重なり、ちょっと嬉しい気分です。

理論よりも実践を」とは、理論や仮説を作り、それに従うだけじゃ駄目だという
ことだそうです。
世の中何が起きるかわかりません。確かにそうです。
そんなところでは、仮説とかあまり役に立たないのだと、そうおっしゃる。
未来は決まっているものでありません。
技術予測とかほとんど当たらない。
だって、その当時に想像できないものは予測できないからです。
予測してもどうなるか分からないのであれば、何がきても大丈夫なように
しておいた方がいい。
それはそうです。
それが「理論よりも実践を」に込められた意味だそうです。
 
伊藤さんは、何が起きても対応可能のためには、
  俊敏さ柔軟性
を指摘されています。
確かにそうですね。
そして、このキーワードを見てこれって、ノットワーキングと同じだと思いました。
さぼっていたのに、しっかりとノットワーキングにつながっておりました。v(^^)v

ノットワーキングとは、即興的な行動で、俊敏さと柔軟性が要求されます。
だから伊藤さんの言う意味で予測できない未来に対して重要なのです。
ノットワーキングは、時々刻々と変化する対象に、即興的に対応しながら動いていくものです。
ガリラボがまさにそれだと思いませんでしょうか。
多様な課題に対して、多様な人たちが(内部も外部も)関わりつつノットを結びながら対処して
いっている。
チーム玉名が課題があればさっと色々なゼミ生が集まる、そして市役所の平野さんに連絡する、
チーム繋に課題ができれば、、、、という具合にです。
坂口と今日話しながら改めてガリラボはノットワーキング的な行動をしているなと改めて思いました。

さて、伊藤譲一さんは何が起きても対応可能になる条件として「俊敏さ」と「柔軟性」に加え、
  倫理感の高さ
を挙げられています。
倫理感??? 首を傾げました。
が、少し考えると、これも当たり前ですね。
高度な倫理感は、ものごとに対して真摯に向き合う態度にほかなりません。
内田樹さんが、阪神淡路大震災のとき被災した大学の瓦礫の片付けの際に、理論立てて
こんなやり方ではだめだと滔々と持論を展開する教授に見向きもせず、多くの人が淡々と
目の前の瓦礫を一つ一つ片付けていったという意味の文章を何かに書かれていました。
これなど倫理感そのもの、そして「理論よりも実践をの典型例ではないかと思います。
倫理感とは、人の動く方向を定めるようなものです。
先日のガリラボ通信「風立ちぬ」のエントリーで美意識について書きましたが、これと強く
関連するものだと思います。
倫理感。汎用的スキルには入っていない指標ですが、大事なことかと思います。
そういえば、俊敏さとか柔軟性とかも汎用スキルには入っていないですね。
汎用スキルよりさらに基本となる、これからのコンピテンシーと言えるかもしれません。

話題がとんでもなくずれました。
軌道修正。
大学の研究室って要するにノットワーキング的なんです。
時間の推移の中で見ていくと。
1年でどんどん人が入れ替わり、安定したチームを形成する暇がない。
企業とは全く異なるところです。
その意味で企業でできない大きく異なった研究アプローチがありえる。
しかしそうはいっても、やっぱりうまくやらないと勝手にノットワーキング的な集団に
なっいくわけでもない。M2(12)坂本の調査データとか読むとそれは感じます。
 
ここで、M2(12)坂本のことを書いて、ふいに、ひょっとしてノットワーキング的な行動を
とっていること自体がスキル伝承に強い影響を与えているのでは・・とか想像して
しまいました。
何の根拠もない直感なので、たぶん間違っているでしょうけど・・・。
でも坂本の修士論文に少しは役立つ可能性もないことはないかもしれません。
坂本君、少し頭の片隅においておくといいかもしれませんね。
 
 
以上、バスの中で揺られ書いたにも関わらず、柔らかくなく超固い話になって
しまいました。さらには収集もつかなくなりました。
強制的に、この辺りで終わります。
続きは(覚えていれば)いつか書くこともあるでしょう。



ところで、2年生の初顔合わせを遅ればせながらやろうと考え、2年生に一斉メール
したら、ある学生とメールの往復になり、その中に
  毎日、寝る前にガリラボ通信を読むのが日課です。
と書いてありました。。
「えっ、そうなの」と嬉しくなり、そして読み手の顔を見えたとたんにパワーアップ。^^
不思議なものですねぇ。
空中に向かって放電するかのごとく文章を書いているだけではやはり力がでない。
個へ、誰かを想像しながら綴っていった方がいいみたいです。
ということで、今日はある人を思い浮かべながら、書いたつもりです。
届きましたでしょうか。
  
 
脈絡のない写真ですが、今日、博多天神で見た10mの大きな山笠。
巨大でした。
 




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