2018年3月4日日曜日

AIは恐れるものでなく活用するもの

最近のAERA(2018/3/5号)の特集で「英語呪縛からの脱却」というのがありました。
コンピュータを活用する近年の語学学習支援には目を見張るものがあります。
それに大きく影響を与えたのはディープラーニングという技術でした。
私も随分と昔ですが、勉強していたニューラルネットを使ったもので(かなり昔は
卒論でもニューラルネットをテーマにしているゼミ生もいました)、当時はコンピュ
ータの能力が貧弱で、そのために活用するには貧弱すぎました。
ところが今は、コンピュータの技術が向上して、ニューラルネットの階層を何重に
もした構造で複雑な学習をさせることができるようになってきました。
私が最近で特に驚いているのが音声認識、GoogleのOK GoogleやAppleのSiriなどの
認識率の高さには腰が抜けほどに驚いています。
さらに、文章の構文解析や意味解析などが進み、さらにここでもディープラーニン
グによって翻訳のレベルが大きく向上しました。
Google翻訳でもかなり素晴らしいと高い評価を受けています。

音声認識の高性能化、翻訳技術の高性能化が結び付くと、英語だけではなく、多様な
言語に日本語でアクセスできるようになるでしょう。
今現在すでにそうなってきている。
AERAの記事によれば、外国人客の多い美容室で翻訳技術を使ってお客さんとのやり
とりをしているということでした。

将棋界でコンピュータ将棋が登場し、それによって将棋の力を拡張させた羽生さんが
将棋界を席巻してきたように、また最近ではディープラーニングに利用してAI将棋が
登場してそれを通して自分を拡張し、将棋の新しいスタイルが作り出している藤井さ
んに代表される新しい世代が登場しているように、新しい道具をどう使っていくか、
そうした活用の仕方を学ぶことが大事なのだと思います。

そうであれば、語学という「コミュニケーション」のための道具も、AIを使った音声
認識や翻訳技術を使いこなして、自分を拡張していくやり方を学ぶことが大事になり
そうです。
学校での語学学習というものはまた変化をしていくのでしょう。

ただ、その土台になるのはやはり日本語の力であるし、伝えるべきものを持っている
ということでしょう。
コミュニケーションとは発信側と受信側がいて存在するもの。
稚拙な内容しか発信できないようだと、悲惨になりそうです。
 
語学に限らずAIはあちこちに登場しています。その能力に恐れをなすとか馬鹿らしい
ことです。これを道具として使いこなし、自分を拡張していく。

なお、そうした成長のあり方をエンゲストロームは「拡張による学習」と呼びました。
これは、ガリラボの大学院で頻繁に使っている概念です。
AIという新しい道具を受け入れ、それまでと異なる違和感(矛盾)を使って自分を
拡張させていくのが良さそうです。




  

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