見当識という言葉を知ってますでしょうか?
最近、大学内の課題解決に向けたある会議で、中心となる考え方として
提示しました。
もう10年以上も前、ジャーナリストの立花隆さんが東京大学で講義された
内容をWebで一般に公開していくという、今でいうオープンコースウェア(OCW)
のようなことを行われていました。
OCWを大々的に行い、国際的に衝撃を与えたのがMITでした。
(だって、世界中のだれでもがMITの教材に触れることができるわけですから)
さて、「見当識」とは、Web時代のずいぶんと先を走っていた立花さんの講義
で知った概念でした。
(ちなみに、立花さんの講義をまとめ、Webで公開していったのは当時の東大の
学生たちでした。こうしたブログ作成ツールなど、Web上に情報をアップしていく
便利なツールが何もない時代です。だからHTMLという言語を直接使ってやって
いたようです。なので、東大の学生たちの能力とパワーに圧倒されたことを今でも
よく覚えています)
見当識とは、状況把握のことで、意識が保たれているかどうかを測る指標と
なります。
病院では、意識が保たれているかどうかを知るときに、
・お名前は?
・今日は何日ですか?
・ここはどこですか?
という3つの質問をするのだそうです。
これらが見当識に該当し、ここから、人は、
自己、空間、時間
を認識できて初めて普通の生活ができるのだということを意味します。
人間(=自己)を知り、
社会(=空間)を知り、そして
歴史(=時間)を知る
ことが意識障害のないまっとうな市民生活を送る上では必要だと言えます。
以上、ふと思いつき「見当識」のことを書きましたが、その理由が、ガリラボと
いう社会空間及び歴史を知るための教科書のひとつがこのガリラボ通信になっ
ているのかもしれないなと思ったからです。
また、時々書いているコラムなども自己理解に向けた内容が多分に含まれ
ていますから、そういう意味で、ガリラボ通信はガリラボ内での見当識を育む
大事な情報の一つになっている。
このことは昨日のガリフェス(夏)のクイズ大会で3年(10)辛島が
昨日のガリラボ通信の内容は何だったでしょう?
という問題を出したときい気づきました。
出題時、辛島が「ガリラボのゼミ生だったら知らないはずがないですよね」と
言ったのを聞いた時でした。
それを聞いて、(全員がそうではないでしょうが)ゼミ生の中でのガリラボ通信の
位置付けはこうなのかと思ったのです。
国民という立場での社会生活を送るために新聞を読むのと同様な感じでしょうか。
ガリラボという社会空間を認識していく新聞メディアとして機能しているようです。
またブログゆえ、時系列に並んでいますし、またキーワード検索もできる。
歴史年表であると同時に過去の知識データベースでもあるわけです。
辛島の言葉に改めてそのことを認識させられました。
今後もガリラボで起きた出来事を新聞記者の目でキャッチし、ここガリラボ通信で
紹介していきたいと思います。
とりあえず、ガリラボというコミュニティ内にひとつの大事なメディアが生まれる現
場を体験できて、私自身うれしい限りです。
ガリラボ通信をやっていて面白いのはアクセス情報です。
アクセス履歴を見ると、たまに昔のエントリーが読まれていることがあります。
それにつられて私も読むのですが、読まれたエントリーは大体が内容的には
比較的良いものが多い。笑
先日は、2011/11/6の「広場に杭を打ち、花を飾ろう!」というエントリーが
読まれていました。
まだ読んだことがないゼミ生は読んでほしい。
広場に杭を立てよう
花を飾ろう
それが祭りになる
(ルソー)
何もないところで新しいことをはじめ、そこを華やかにしていく。
そうしたら、そこには新しい何かが創造されるでしょう。
ガリラボのお祭り男。3年(10)保坂は広場に杭を打ってばかりいくタイプです。
それを起点にさまざまな創造活動に結び付けていくと面白いですよね。
ガリラボは知性的というよりも、クリエイティブな集団でありたいといつも
思っています。
これは保坂が私にくれたスイカ(黄色)と唐辛子(赤)です。
脈絡はありませんが、掲載してみました。
緑か青の野菜があると、信号機になるなと思いました。笑
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