2012年9月2日日曜日

鬼丸さんの本を読んで

昨日、この本を読んでいました。
(Amazon)

社会企業家(ソーシャルアントレプレナー)の鬼丸さんの著書です。
鬼丸さんは、特定非営利活動法人「テラ・ルネッサンス」の理事をされて
おり、「伝える」ことの大切さ(後でその意味は書きますが)を自覚され、
今は年に100回もの講演をされている方です。
ちなみに、社会起業家とは、社会や地域の課題に新しい発想で取り組み、
ビジネス的手法でその解決にあたる方たちを指します。

その鬼丸さんが9月5日に大学職員向けですが、中ホールで講演を
されます。

職員さん向けですが、私の身近なところで学生自治会やガリラボの学生
にも参加を呼びかけているところですが、もちろん、それ以外の本学の
学生さんにも参加してもらって構いません。
 

鬼丸さんのプロフィール
 
(http://www.onimaru-masaya.net/profile/)

鬼丸さんは高校3年の時にある方に出会ったことがきっかけになり、
大学時代に次のNGO「テラ・ルネッサンス」を大学4年の時に設立され、それ
から地雷問題に向き合ってこられました。
テラとはラテン語で「地球」、またルネッサンスは「復興」または「再生」です
から、地球復興、あるいは地球再生という意味を持つNGOです。
地雷問題はもちろん、今は子ども兵の社会復帰支援や平和教育などの活動
も行っているNGOに成長しています。

http://www.terra-r.jp/


このNGO設立時は大学4年生。
就職活動は一切せず、エントリーシートも一枚も書いてないということでした。
先々の生活についての明確な自信などなかったとのことですが、「地雷問題を
伝える中で、『一人ひとりに未来をつくる能力がある』という大切なことを、多くの
人と分かち合いたいだけだった。」との熱い思いだけで、活動に突き進まれた
ようです。

この思いの源が、高校3年の時に出会った方、スリランカ最大のNGO「サルボ
ダヤ運動」の創始者であるA.T.アリヤラトネ博士の次の言葉だったそうです:

これからの社会は君たちのような若い人たちがつくりあげていくんだ。
もし、君が何かを始めようとするときに、
特別な知識や、特別な財産はいらないんだよ。
ただ、次の言葉を覚えておいてほしいんだ。
すべての人に未来をつくる能力(ちから)があるんだよ。
だから、どんな人でも可能性に満ちているんだ。

それから数年後、大学4年の時に、カンボジアの地雷原に鬼丸さんは立ってい
ました。
文系出身の鬼丸さんですから特別な技術を持っているわけでもありません。
だから、地雷を前にしてもなす術がないわけです。

それでも、自分に出来ることから始めようと、事実を「伝える」という活動を行う
ことに決心されます。
当初は、上滑りしてしまって、なかなか伝えることがうまくいかなかったようですが、
なんとか上手くいくようになって、そこから多様な出会いが生まれて活動が広がって
いったそうです。

そうした鬼丸さんの活動を記したこの本の中で記憶に残ったのが、まず、
「やる」を決める
ということです。
鬼丸さんは人生、「決断が9割」だと思っているそうです。色々な条件が整うのを
待っていたらチャンスなんてすぐにどこか違う人の所に行ってしまう、と。
これって、OG(04)井口から聞いたことのある「幸せの神様は前髪しかない」とい
うのと同じ意味ですね。
また、司馬遼太郎の小説「翔ぶが如く」のワンシーンで出てくると「泣こよか、ひっとべ
とも通じます。
不思議なことに、決断してしまうと、その目的を達成するために情報、人、出来事と
出会うようになっている、と鬼丸さんは言われます。
問題解決するための材料が向こうからやってくる、そんな感じでしょうか。
これって、要するには「情報は情報を発信した人たちにこそ集まってくる」とガリ
ラボで私がよくゼミ生にいうことと似ています。
「やる」と決め行動すると、手段はいくらでも見えてくるといいます。
私もまったくその通りだと思います。
立ち止っているのが一番いけない。
赤の女王仮説のように、やっぱり走り続けているべきです。
鬼丸さんの言葉を引用します:
やっぱり思う。
まずは「やる」を決める。
行動することを決めると、手段はいくらでも見えるてくるものなんだ。

他に目にとまったこととして、「大事だと思うことは何度でも伝える」ということ。
ティッピングポイントという言葉があるそうです。
これは、「あるアイデアや流行もしくは社会的行動が敷居を超えて一気に流れ出し、
野火のように広がる劇的な瞬間のこと」ということです。
社会行動が爆発的に広がるための条件として、鬼丸さんが大切に思っていることは、
多くの人に課題や取り組みを認知してもらうことだそうです。
相手があきれて、あきらめるまで伝えること。
どんな小さな活動でも回数を重ねることで、認知度が高まり、いつしかティッピング
ポイントを迎えることなると鬼丸さんは言います。

ガリラボでもチームJob'sやきくりん人、また玉名チームもそうですが、社会活動を
展開しています。
特にチームJob'sときくりん人が、ほぼ直接的に鬼丸さんの活動と類似していると
思います。
小さな繰り返しが重要なようです。
それが相手に対して信頼感安心感を生む。
きくりん人は、それを重ねてきた結果、ある程度の位置を菊陽町では確保できて
いますが、ジュニアも含めてこれからさらに活動を繰り返し、いつしかティッピング
ポイントを迎えるといいですね。

信頼ということでは「当たり前のことを当たり前に、大切なことを大切に」行う
大切さも鬼丸さんは書かれています。
鬼丸さんのNGOであれば、どんな小さな寄付や会費であっても、もらったら必ず
領収書を出すこと、機関紙やメールマガジンンは定期的に発行することなど、
当たり前だけど、それを積み重ねることが信頼へとつながっていくのだと言わます。

実際そうですね。逆の立場になればすぐにわかるでしょう。
本来定期的なものが不定期だと不信感を生みますよね、誰だって。

この他にも興味深いことがたくさん書かれていますが、鬼丸さんの主張をあえて
私の独断でまとめるながら、次のようになるかと思います。
未来とは「ある」のではなく、「つくる」ものだということ。
そのためには行動していくことが大切であること。
若い人にはその行動力が備わっているのだから、それを使えば現在の延長線上の
未来ではなく、希望する未来をつくっていけるのだと、そういったことではないかと
思います。
しかし人は途方ない未来に対して(私もそうですが)行動を躊躇してしまうものです。
だからそんな時はですね、目をつぶってエイヤで「やる!」と手を挙げてしまう、そう
いう強靭で愚鈍な知性が必要です。
ガリラボで例えて言えば3年(10)保坂のようなのですね。

すごく長くなってしまいました。
とりあえず、このあたりで紹介を終わりたいと思います。

これ以外の話をさらに聞きたいゼミ生は9月5日に直接中ホールにお越しください。^^


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