2013年6月18日火曜日

共に愉しむ&演じる

今日は早朝よりチーム繋(空港との連携チーム)との打合せ。
当初予定していた仕事が数日前にキャンセルになったので、その空いた時間を
狙って(?)、チーム繋のリーダー4年(10)石原が(強引に笑)打合せの
予約を入れてきたのです。
石原がお願いして断れるはずもなく、9:00からチーム繋との打合せを始めました。
7月に空港で大きな調査を行う予定ですが、その内容を固める作業が本日のテーマ。
難しい内容ですので、厳しい面持ちで議論した方がよいのかもしれませんが、
そこはまあいつもの如く、爆笑トークに。
だってアイデアは、楽しいときではないと「自然発生」しませんからね。
水曜どうでしょうの如く、原付バイクで乗り付け、バス停で待っている方に
「すいません、ちょっといいですか」と石原がインタビューしてはとか、
歩いてるお客さんには、デッキブラシで前方を掃除してあげながら同じく石原が
インタビューしてみるとか、たくさんの奇抜な&ナンセンスな話で早朝より
盛り上がっていました。

やっぱり、、、、それが良かった。
面白いアイデアがでました。
Fun Theoryやスターバックスの紙コップ減少のためのデザインなどふまえ、これから
開発が進む空港アプリをそれまでとは異なる枠組みで捉えることができたのです。
それまでは、アプリが前提で、それに組み込んでいくサービスとはどういうものが
あるかといった視点(意味)に捉えていました。
恐らく、これまでの流れから、空港側や行政関係者もそういった視点にあるのでは
ないかと想像しています。
爆笑トークはその呪縛から私たちを解き放ち、逆の視点を提供してくれたのです。
サービス全体をデザインして、そこ必要なアイテムとしてアプリを活用していくという、
それまでとは逆の発想です。
今日の話では交通体系の中にある面白さを組み込み、その面白を得るために
アプリが必要になるといったものなどができました。
Fun Theoryにのっとったアイデアです。
なんとなくまとまりかけていたその斬新なアイデアを石原がまとめて口にしたとき、
思わず私は、手にしていた「勝利」と書かれたうちわで石原を扇いであげました。笑
いやー、ひとつの跳躍でした。
今後は、その実現可能生を検討していくことになります。
アイデアが、チームのデザイン力で具体的なカタチになっていければきっと面白い
仕組みが出来上がるはずです。
やっぱりですね、創造的な議論するときは、下らない話題で爆笑しながら、共に
愉しみ(たのしみ)ながら既存の概念に大きなゆさぶりをかけないといけない。
若くても意外と従来の概念から跳躍できないことが多いものです。
力一杯笑って、笑い飛ばして、従来の呪縛から自分たちを解き放たなければいけない。
水曜どうでしょうの力を借りて、今日は、それが少しだけ出来たように思います。

それと空港の出口にあるサイネージも、無くせとはいいませんが、手荷物
受け取り所においてあってもいいな、とそんな話題もでました。
あそこは少なくともビジネスマンはほとんどいない。
家族連れとか、観光客が多そうです。
このため、ユーザー層が意外に明確な上に、さらにいいことに、荷物を待っているから
みんなほぼ静止している。
絶好の情報提供空間です。
出口じゃなく、あそこは「熊本の入口」です。
だったら、熊本にやってきたお客さんへのおもてなしのひとつとして、
サイネージを使って、良質な熊本の映像「くまもとで、まっている」を流してはどうかと
言いました。
そうしたら、全員が ?????。
なんと、すでにもうこの世代は知らないのです。
新幹線開業に合わせた展開された「くまもとサプライズ」で一環で作られた映像だった
はず。だから、わずか2年前ほどです。
それを誰も知らないという。。。。
これを企画した人たちはきっと泣いているでしょう。笑

「くまもとサプライズ」を知らない、「くまもとで、まっている」を知らない、それが私に
とっての今日のサプライズでした。
それはさておき、いい映像ですよ。
これを手荷物受け取りの待っている間にでも流してくれると熊本の良さを
分かってくれる人が増えそうですけど。
今度、石原リーダーが空港側に提案するものひとつになるのではないかと思います。
 

さらに今日はもうひとつのサプライズが。。。
なんと、今日の午前9時に台風が発生したのです!
しかも週末に九州に接近するコースをとっている!
何たることでしょう。
学生20名弱を集めてのラーニングキャンプの練習が今週の土曜日。
それに向けて4年(10)保坂と吉村が懸命に頑張っているのです
それなのに。。
水をかけられた気分です。

昨年7月のフィールドワークは豪雨被害がでているなかでのことでした。
今年は台風接近。
別に私は悪いことをしている覚えはないのですけど。。。涙
とりあえず粛々と準備は進め、前日に中止にするかどうかを判断する予定です。
胃が痛い。

汗と涙の結晶、シンボルとなる看板を作ったようです。
写真を4年(10)保坂が送付してきました。
いやー、底抜けに、プレイフルに、頑張ってます。いいですねぇ。

 
 
長くなりますが、福岡からの帰りのバスの中で時間があるのでつらつらと
以下、書いていきます。

現在、読み進めている本の中で強い興味を持ったのがパフォーマンスの持つ
力です。まとめる気力はないので、思いついた事を順不同で書いていきます。
たぶん分かりにくいでしょう。
暇を持て余しているならば、解読してみると良いかもしれません。笑

男女差とは社会的に作られるものだ、という話はガリラボの雑談の中で私が
よくやるので、聞いた事がある人もいるかと思います。
それは社会学者によるエスノグラフィーを読んでいた時に知った事ですが、
パフォーマンスのその性質を誰が言いだしたのかは、
私自身、はっきりとは知らなかったのですが、現在読み進めている
本の中で、ジュディス・バトラーという女性がどうもそういったことを
言いだした方だったようです。
バトラーは、女であること、男であることは生まれながらにして
決まっているわけではなく、それぞれ女らしく、または男らしくふるまうこと、
すなわち女らしさのパフォーマンス、男らしさのパフォーマンスを繰り返していく
うちに女、男がつくられていくのだと、そう主張しています。
一時的には「ふり」的だったことが、繰り返していくうちに「実体」となっていくという、
そういったことです。
パフォーマンスによって自分はつくられ、そしてそれに沿ったパフォーマンスを行
うから、また自分が作られていく。
こうしたパフォーマンスとアインデンティティがつくられる循環運動のことを
バトラーは「パフォーマティヴィティ」と呼びます。
先と同じことですが、人は、日常の中で、ある種の演技を続けた結果、今の自分を
作り上げているわけです。
それが継続すると過剰適応し、固定した自分がつくられ、創造性を失っていく。
そうした自分に気づかせるのに使えるのが、またパフォーマンスだということです。
異なる立場で演技(パフォーマンス)をしてもらう。
それによって、自分という存在にゆさぶりをかけ、そこからのリフレクションに
よって無意識化している自分のあり方に気づき、新たな自分を見いだしていく
そういう力が演技にはあるようです。
それは演技だけの専売特許でもないでしょう。
チーム繋の今日の創造的議論は、パフォーマンスというよりも、笑いによる楽しさに
よってそれまでの捉えられていたものがゆさぶられたように思います。
このため創造性には演技だけということではないことは確認しておきますが、しかし
どちらも実は共通点があることに気づきます。
それは身体です。
そこまで書いていく時間はなくなりました。
省略します(私もよく分かっていないため笑)。

矛盾をエネルギーにして、現在の作り変えていく(脱構築)、こうした学習を、
エンゲストロームは「拡張による学習」と呼んだのでした。
日頃の自分に気づきという異化作用を行わせることが、拡張による学習の最初の
一歩となります。
その一歩を促すのがパフォーマンス(共に演じる)であり、もうひとつは楽しさ(共に愉しむ)です。
前者をパフォーミング・ラーニングと言うならば、後者はプレイフル・ラーニングとなるでしょう。

ラーニングキャンプをデザインしていく時、これまで述べてきた観点は不可欠で
あろうと思っています。
ラーニングキャンプは、日常から離れ、非日常な空間に学生の身をおかせるわけで、
そこでの日常の自分とは異なるパフォーマンスを通して、体の芯の芯に気づきを与え、
さらにそこにプレイフルな要素を追加して、拡張による学習を加速させる。
そう事をふまえた学習プログラムとしてラーニングキャンプをデザインしていけると
いいでしょうねぇ。
これからの展開に期待したいと思います

すごくまとまりが悪いですが、熊本まで残り30分ほどになりました。
中途半端&分かりにくいことは重々承知ですが、そろそろ終わります。
 

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