2013年6月25日火曜日

卒業生からの差し入れ&本日のガリラボ

今週から火曜1限が、アサカツとして、4年(10)漆島、吉村との英語特訓塾と
なりました。
順調に進んでいましたが、Transistor and Semiconductorのセクションに入ろうと
すると、やたらと雑談を持ちかけてくる。
トランジスタって何ですか?とか、半導体とどうちがうのですか?とか、
どう返答すればよいかわからない悪魔のような難問を矢継ぎ早に浴びせてきます。
 
しばし思案。
少し固体物理の知識のある人であれば簡単に説明できますが、まったく
それを知らないこの二人に、どうN型半導体、P型半導体、PN接合、バンド構造、
さらにはICのアイソレーション技術といった知識をどう翻訳すればいいかを考え
あぐねていたのです。

今だから明かしますが笑(別に知りたくもないでしょうけど)、信じがたいことでしょうが、
私は前任校では半導体工学というのを教えていたのです。
半導体の物理、トランジスタやICの原理を教えておりました。
それ以外にも、アナログ電子回路の原理や設計法とか、さらには微分方程式や
ベクトル解析をベースにした電磁気学なども教えていたんです。
特に最後の電磁気学とかは、大学院の研究のために使うチャンスが多く、その頃には
空気のように扱える熟知した理論になっていました。
電磁場については、特異点のあるラプラス場を対象に二重指数関数型数値積分公式
という当時新しい手法で数値解析法を考え、それを当時の貧弱なコンピュータ上に
FortranやC言語でプログラミングしていく。
自作の解析プログラムから出力されてくる膨大な計算結果(数値群)を追いながら、
わくわくしていた頃が懐かしい限りです。

それが今は、干潟をビーチサンダルで歩き回っているわけですから・・・。
当時からするとほんと信じられない。
人のキャリアとは本当に分からないものです。

半田ごて片手にやけどしながら電子回路を組み立てていた自分、
製図板に向かって何百枚の設計図面を仕上げていて自分、
数学と格闘しながら新しい解析理論を創出しようとしていた自分、
理論を具体化するプログラムを徹夜して組んでいた自分、
コンピュータから出力される数値の意味を解釈しながらワクワクしていた自分、
そして現在、干潟を歩き回る自分、
と色々ありますが、そのどれも自分に合ってると思っています。

人のキャリアってどうなるか全く分からないものです。
やりたいことが、やれることなどほんんどない。
だいたいが、やりたいことなんて、その時の視野の狭い自分がそう思っている
だけの事に過ぎません。
私はこれがしたいと保守的になって視野を狭くしてしまうのではなくて、
その時々で出会った対象(仕事)を楽しくしていく能力こそ必要だと思います。
それが視野を広げ、次の新しく楽しい世界(キャリア)を切り拓いていくことに
なるでしょうから。

ただいま福岡から熊本に戻る高速バスの中です。
つい昔を思い出し、脱線してしまいました。
軌道修正します。

さて、漆島、吉村の二人がどうしてこんな脱線させるような質問をしてきたかと
いうと、要するに、そのセクションから訳していなかったのです。^^;
悪魔二人の罠にはまりました。
脱線によって、時間切れ!
2限目の院ゼミの時間となりました。
Transistor and Semiconductorのセクションは来週に持ち越しです。orz

2限目の院ゼミはM2(12)大塚、M1(13)坂口が参加してのノットワーキングの
勉強会。
先の悪魔二人も暇そうにしているし、ついでなので参加させています。
今日はノットワーキングの最初を改めて復習してみましたが、やはりわからない。
なかなかノットワーキングの概念をはっきりとは攻略できず、フラストレーションが
溜まります。
そこにまた次に読もうと思っていたノットワーキングの新しい書籍が到着。
440頁。枕に丁度いいのではと思うほどの殺人的な厚さです。
来週からこれに挑戦していきます。orz

 
フラストレーションが溜まりつつあった頃に、OB(08)松永が顔を出しました。
ボーナスが出たからと、大量のお菓子とアイス(ハーゲンダッツ)を持参して。
居合わせたゼミ生が歓声を上げたのは言うまでもありません。
松永の差し入れでガリラボはしばし食料危機は回避できそうです。
もう在学生はほとんど顔を知らなくなっているはずですが、後輩思いの先輩ですねぇ。
在学生のみなさん感謝しましょう。
感謝しつつ、次はカップ麺一箱をお願いしますとお願いしておきましょう。笑


お昼は10ゼミ会議でした。
明日のゼミの発表についての打合せ。
卒論、ちゃんとやっているよね、と念を押しておきました。^^
昨年の09ゼミ生の時にも言ったのですが、学生最後なのだから、学生らしい
ことを精一杯やっていくいいと思います。
学生らしいことって、やっぱり勉強だろうと私は思います。
九州地区の企業に対して取ったアンケートでは、学生時代にやってきてほしい
ことの一番はやっぱり「勉強」でした。
主体的に勉強をやっていってほしい。
それが結局は働いていく力をアップさせることにつながるだろうとも思っています。
単に勉強するのではなく、卒論のように負荷をかけて勉強する。
そうして頭を鍛えた方が絶対にいい。


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