2016年7月17日日曜日

熊日記事に対する卒業生(11上田)からのメールへの返信〜希望の設計と具体化へ

先日の熊日新聞に、私たちグループが取り組んでいる「もやいすと育成プログラム」に
ついて紹介していただきました。
記事写真にはM1(16)山口が写っています。
写真を撮るとき、IR室のOB(M08)佐藤も探したのですが、タイミングが悪く不在。
残念ながら、中心人物を欠いた写真が掲載されてしまいました。^^;



もやいすと育成は、500人という大人数の学生に対してアクティブラーニング手法や
多様な他者関係を意図的に組み込んだ(おそらく国内的にもかなり)野心的な授業
として、一通りの設計を終えていましたが、4月の熊本地震を受けて、これまでの
設計を全て破棄し、再構築することにしました。
大人数で、しかも複雑な授業構造のため、色々な問題が生じることが予想されましたが、
熊本地震を経験して、従来の授業スタイルであることは有り得ない(もっと強く言えば、
許されない)だろうと考え、決断しました。
予想通り、色々な問題が出てきましたが、決断以後は、ハードなスケジュールの中で、
仲間たち(これにはもちろんガリラボの頼もしいゼミ生たちも入っています)と知恵と
体力とを出し合いながら難しい設計に挑んでいます。

ようやく今年度のもやいすと育成プログラムサイトもスタートさせました(こちら)。 

----
 
この記事が掲載された新聞が発行された日、OG(11)上田からメールが届きました。
(いつもは無断で掲載しますが、今回は珍しく了解を取り、OKをもらいました)
  
  今朝の熊日に県大のもやいすとの記事が掲載されているのを見ました。
  学生が持つ若さは復興していくにあたってとても良い影響力を持つことと思います。
  強い地震が発生する可能性も低くなり、これからやっと復興期ですね。
  震災に関して五百旗頭理事長をはじめ県大のさまざまな動きが、復興に際して
  希望あるものになっていると感じます。
  メディアを通じてですが、その様子を見ながら県大の卒業生として、なぜだか以前
  より胸を張れているように思います。
   (中略)
  震災後いろんなことが起きたり、いろんなことが変わったりしましたが、
  落ち着いた最近は自分のこれからのキャリアを考えるようになりました。
  持ち前の「前進あるのみ」の精神を忘れないで今日も頑張りたいと思います。

卒業してまだ1年半程度しか経っていない上田。
私だったら、上田の年齢の頃に、こんな文章を書いていただろうかと自問自答してしまいました。
いつも何事にも前向きだった上田のことを、メールを読み、思い出しました。
上田の期待を裏切らないよう、妥協せず、仲間たちと精緻な授業に仕上げていきたいと
思います。

若い学生とは、その存在だけで、地域の希望であります。
ずいぶん前に、宮崎の五ヶ瀬にある中高一貫校の見学に(遠出をしたついでに)出かけた
ことがあります。
山間の高齢化していると思われる地域の山道で、部活中の中学生が走っている姿を見た
とき、その様子が私には強烈な希望として映りました。
同行していた家内も同じことを言ってましたので、私だけの思い込みではなかったろうと
思います。
学生たちが、復興という状況の中に立つ時、おそらくその存在は希望そのものになれる
だろうと思います。
それが、力強い希望になれるよう、持てるだけの知恵を振り絞り設計に向きあっていき
たいと思います。
復興に向けた「希望」の設計という難しいことに挑戦している仲間たち。
その「希望」を具体化していくために、困難な授業実践に一緒に参加してくれる仲間たち。
被災したこの熊本の地における希望の設計と具体化という難問に対し、先駆者となって
一緒に頑張ってまいりましょう。



0 件のコメント:

コメントを投稿